極寒の中で
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第三章
「それでもな」
「はい、この寒さは」
「あんまりだからな」
「そうして工夫をして」
着る服にというのだ。
「やっていきましょう」
「そしてだよな」
「戦いに向かうべきです」
「それじゃあな」
二人で話してだ、そのうえでだ。
ギルドの依頼を受けてそれから服に工夫をして洞窟に向かった、その途中に出て来るモンスター達はというと。
寒い地域のものばかりになっていた、獣も同じで。
雪豹や雪狼、雪男達を倒しつつ莫は言った。使う術は寒冷地のモンスターばかりなので炎の術が多い。
それでだ、こう言うのだった。
「いや、モンスターや獣も」
「寒いところのばかりだな」
「そうなっていますね」
「ああ、何かな」
「冬にいる気分ですね」
「カナダか北極かよ」
こうも言う残だった。
「これは」
「そこに出て来るモンスターや獣ばかりですね」
「そうだよな、これはな」
まさにと言う残だった。
「靴も工夫してきてよかったな」
「はい、雪や氷の上を進むなら」
莫はここで自分達の足を見た、そうした場所でも滑らない様な寒冷地用の靴だ。軍でも使っているものだ。
「これが一番です」
「本当に考えてるな」
「商売をしていますと」
それならというのだ。
「やはりです」
「こうしたこともか」
「そうです、寒い場所でどうするか」
そのこともというのだ。
「しっかりと考えて」
「何を買うべきかもか」
「考えるので」
その様になるというのだ。
「ですから」
「それでか」
「この様にです」
「色々買って備えるか」
「左様です、中には」
こうも言う莫だった。
「敵地の食料を事前に買い占める様な」
「それお前枢軸との戦前に考えただろ」
「先に手を打たれました、中原さんと一緒に考えましたが」
そうして敵の兵糧をなくす策をだ。
「ですが」
「先にか」
「はい、手を打たれて」
「兵糧の買い占めは出来んかったか」
「芥川さんからもやっていいと言われましたが」
軍師である彼にもというのだ。
「ですが」
「あかんかったか」
「敵もさるもので」
「そうか、あの二人だとな」
エカチェリーナとタゴールならとだ、残も思うことだった。
「それ位はな」
「事前にですね」
「手を打つか、飯がないと戦えん」
「だから確保はですね」
「先にするな、それでおらっち達も今は」
「勿論食べるものも。それに」
ここで莫は水筒も出した、そうして残に話した。
「いざという時は」
「酒もか」
「用意していますので」
「身体を温める為にか」
「そうです、テントも持って来て」
そしてというのだ。
「毛布も多く持ってきていますので」
「色々用意したか」
「何を売るかを考えていると」
「用意するものも考えられるか」
「そうです、ほな」
「魔女のいる洞窟にもな」
「行こうな」
こう話してだ、そしてだった。
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