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増え過ぎた虫達

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第二章

 二人は依頼を受けて早速西の森に向かった、曹は森の入り口に来ると早速自身の神具であり乗り物でもある五色神牛を出して彼に尋ねた。
「どんな気配感じる」
「はい、やばいです」
 これが牛の返答だった。
「この森全体が」
「虫だらけか」
「それもでかい」
「そうか、ほなな」
「これからですね」
「その虫達をな」
 こう言うのだった。
「僕等でな」
「退治されますね」
「戦っていってな」
「虫達は全てモンスター化しています」
 牛はその森から感じる気配を感じつつ主に話した。
「その数十万」
「十万かいな」
「はい、ですから」
 それでと言うのだった。
「お気をつけを」
「そやな、十万やとな」
「相当な数なので」
「地図を見るとな」
 張は西の森の地図を開きつつ曹に話した。
「森の中にも村があるわ」
「そうか、村があるか」
「宿屋や病院、道具や等もあるで」
「ほなそこを拠点にしてな」
「虫退治していこうな」
 モンスター化した彼等をというのだ。
「そうしていこな」
「ほなな」
 曹は張の言葉に頷いた、そしてだった。
 二人で牛と共にまずは森の中の村を目指した、森に入ると早速巨大なスズメバチや芋虫にカブト虫、蠍や蜘蛛、百足と実に多くのモンスター化している虫達と遭遇した。
 虫達は次から次にと出て来た、その中の軍隊蟻の一団を狼牙棍を両手に持って舞う様に戦い術も使って倒してだ、援護をしてくれた張と牛に言った。
「これはな」
「相当にな」
「多いですね」
「軍隊蟻とかな」
 やはり大型で五十センチはある、それが何十と出て来たのだ。
「術を使ったら一掃出来るにしても」
「ここまで頻繁に出ますと」
 牛が応えた。
「みだりにはです」
「使えんからな」
「先程の戦闘で術を使ったので」
「今はな」
「はい、この様にです」
「格闘メインでな」
 戦ってとだ、曹は牛にも答えた。
「やってくのもな」
「仕方ありません」
「そうやな」
「三十以上はおったけどな」
 それでもとだ、張も曹に応えた。
「これだけ倒してもな」
「十万はおるんやろ」
「しかも虫退治なんて地味な仕事はな」
「受ける冒険者もそうそうおらん」
「森ごと焼き払う訳にもいかんし」
「中に村もあるしな」
 二人が今目指している村である。
「そやからな」
「それも出来へんし」
「殺虫剤とかもな」
「森全体になると」
「撒くわけにもいかんしまして巨大なやつばっかりや」
 モンスター化までしているだ、だから倒すと金塊になる。倒した数が多いので手に入れている額は相当なものになっている。 
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