おぢばにおかえり

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第五十一話　お餅つきその四

「思えば」
「そうでしょ、だったらね」
「阿波野さんともっと仲良くした方がいいわよ」
「あの人絶対にだから」
「そうそう」
「絶対に何がよ」
　妹達にむっとしたお顔で聞き返しました。
「一体」
「だからね」
「お姉ちゃんどう？」
「阿波野さんのことは」
「どう思うの？」
「どう思うのって後輩の子よ」
　私は妹達にお餅を丸めながらすぐに答えました。
「それ以外の何でもないわ」
「そう言うの」
「そこでその返答？」
「何よ、他の何なのよ」
　私は妹達にマスクの中で口を尖らせて反論しました。
「他に何があるのよ」
「いや、そこでそう言うのがね」
「お姉ちゃんだなってね」
　私に呆れながら言ってきました、呆れているのはわかります。
「そこでそう言うのがね」
「もうね」
「何が言いたいのよ、とにかく阿波野君は後輩で」
　同じ高校の同じ大教会のです。
「それ以外の何でもないから」
「そうなのね」
「只の後輩さんなのね」
「いつも言ってる通りよ」
　私は妹達にむっとしたお顔で言い返しました。
「それ以外の何だっていうのよ」
「ううん、面白くないわね」
「そうよね」
　私の言葉を聞いてです、妹達は何だという目になりました。マスクをしているのでお口とかの表情は見えません。

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