おぢばにおかえり
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第五十一話 お餅つきその二
「はじめてだったけれど」
「無事に帰られたから」
「そうなの。あんた達も徒歩参拝させてもらったのね」
私は妹達の返事に思わず唸りました。
「よかったわね」
「ええ、最後の方かなりしんどかったけれど」
「それでも出来たわよ」
「いや、よかったわ」
「やり遂げたって実感あったわよ」
「それは何よりね。徒歩参拝はいいわよね」
私は妹達に笑顔でこうも言いました。
「靴ずれとかもしなかったわよね」
「ええ、別にね」
「それもしなかったわ」
「だったらいいわ。じゃあ今日はね」
信者さんのご夫婦と一緒にお餅つきの場所に向かっています、まだ朝早いですがもうはじまっています。
そちらの活気を見ながらです、妹達にこうも言いました。
「お餅つきひのきしん、頑張るわよ」
「うん、私達はお餅つかないけれどね」
「こねて丸めていきましょう」
妹達も笑顔で応えてくれてです、お餅つきの場所に着きました。ですが。
「えっ!?」
私は皆さんに挨拶するより前に思わず声をあげてしまいました、何とです。
阿波野君がいました、杵を持って私に笑顔で言ってきました。
「先輩おはようございます」
「何で阿波野君がいるのよ」
思わずこう言ってしまいました。
「お餅つきに」
「だって僕も奥華の人ですから」
「だからだっていうの」
「はい、今日はこちらでひのきしんさせてもらおうと思いまして」
それでというのです。
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