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レーヴァティン

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第九十七話 会戦と攻城戦その三

「敵の数が徹底的に減るとな」
「そこで、だよな」
「刀を抜くか槍を持ってだ」
 そのうえでというのだ。
「突撃をしてな」
「勝敗を決するか」
「騎兵隊のな、そしてだ」
「俺達もな」
「歩兵隊を動かす」
 見れば正が率いる弓兵は方陣の前に散兵としている。
「そうしてだな」
「勝敗を決するぞ」
「それじゃあな」
「魔法も放っていくな」
「ああ、魔法を使える奴はな」
 当然この中には久志達も入っている。
「敵に向けてどんどんな」
「放っていくな」
「そうしてだ」
 その様にしてというのだ。
「敵を攻めていくからな」
「そうしてだな」
「徹底的に打ち破ってやるさ」
 今の敵であるボローニャの軍勢をというのだ。
「俺達の軍勢がどんな軍勢か」
「半島全体にだな」
「出来れば島全体にな」
 そこまでと言うのだった。
「知れ渡る位にな」
「勝つな」
「そうしてやるさ、じゃあな」
 これよりと言ってだった、そのうえで。
 久志は歩兵隊も前に進ませた、まずは散兵達が弓やを動きつつ放って敵の動きを攪乱させてだった。
 銃兵達が狙撃する、しかも一度や二度でなく。
 屈み撃ちや寝撃ち、立ち撃ち等で何段にも同時に撃つ、そうして敵軍に大きなダメージを受けて魔法もだった。
 放ち攻撃を加える、そこでだった。
 パイクが来た、あまりにも長い槍達がだった。
 敵陣を突き崩す、敵も槍を繰り出すが。
 長さが違った、それでだった。
 ローマ軍に槍が届く前にローマ軍の槍に突き刺される、そうして一方的に崩されていった。そうしてだった。 
 陣が一つ一つ崩されていき。
 ボローニャ軍は歩兵隊も崩れた、既に騎兵隊は崩れており勝敗は決した。
 彼等はそのまま潰走していく、久志はそれを観て追撃を仕掛けた。逃れられた兵は僅かで多くが討たれ捕虜となった。
 久志達が率いるローマ軍にとっては鮮やかな勝利だった、その勝利を観て久志は仲間達に笑みを浮かべて言った。
「初陣に勝てたな」
「はい、よかったです」
 順一はその久志に応えた。
「まことに」
「そうだよな」
「それではですね」
「ああ、勝ったからな」
「次はボローニャに進軍ですね」
「あと戦場に倒れてる連中はな」
 戦死した者達についてもだ、久志は言及した。
「敵味方全員な」
「関係なくですね」
「復活させてやろうな、捕虜は武装解除してな」
 そうして歯向かえない様にしてというのだ。
「術は封じてな」
「術を使える者は」
「そうしてな」 
 そのうえでというのだ。
「まずは後方に送るか」
「後方のお城にですね」
「とりあえず牢屋の中に入れるか」
 他に収容する場所がないからだ、久志はこう述べた。
「そうしてな」
「後で、ですね」
「ボローニャが陥落したら解放だ」
「それまでは静かにしてもらいますか」
「捕虜に何かするとかな」
 そうしたことはとだ、久志はどうかという顔で述べた。 
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