レーヴァティン
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第九十六話 都市国家達その九
「最早」
「消すしかないよな」
「はい、エリザベート=バートリーにしても」
「張献忠にしてもな」
「確かに誇張が含まれていますが」
それでもというのだ。
「ああした存在を放置しておきますと」
「領民はどんどん殺されてな」
苦しむどころかだ、張献忠によって三百万いた四川の民が三万を切るまでになったというがこれも誇張だと言われている。
だがそれでもだ、虐殺を許してはというのだ。
「とんでもないからな」
「時と場合によりますが」
「こっちが攻められたらな」
「はい、その時はです」
「一気に攻めてな」
「そうした領主を捕らえ」
そしてというのだ。
「処刑すべきです」
「それで魂も消すべきか」
「さもないと」
順一は久志に真面目な顔で話した。
「犠牲者ばかり出ます」
「そうなるよな」
「必然的に」
「だったら放置出来ないな」
「間違いなく」
虐殺を自分の遊びで行う様な領主はというのだ。
「何があろうとも」
「本当にそうだな」
「幸いこの半島にそうした領主は存在しません」
順一は久志にあらためて話した。
「今わかっている限りにしても」
「そのことはいいことだな」
「全く以て」
「そうした奴は攻めやすいにしても」
「存在しているだけで災厄です」
その地の領民達にとってだ、無道な主程民達にとって迷惑な存在はいないことはこの世界でも同じことだ。
「ですから」
「いなくてよかったな」
「まことに。それでなのですが」
「ああ、ボローニャ攻めだな」
「五万の軍勢とですね」
「俺とな」
それにというのだ。
「後はな」
「六人ですね」
「これだけの面子でな」
「攻撃にかかりますね」
「ああ、あとな」
久志はさらに話した。
「術を使える奴を連れて行って術も使うけれどな」
「それだけでなく」
「攻城兵器もな」
これもというのだ。
「大勢持って行くな」
「それを持って行きそのうえで」
「ああ、城を囲んでな」
そうしてというのだ。
「そこから攻めるな」
「城攻めはそれからですね」
「ああ、術とそれでな」
攻城兵器でというのだ。
「城を攻めてしかもな」
「ボローニャの城壁をですね」
「一気に破ってな」
そうしてみせてというのだ。
「それからはな」
「城内、つまり街に雪崩れ込まず」
「もう一度降る様に聞くさ」
敵の守りを砕いてからというのだ。
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