邪教の時計塔
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第三章
そして満腹になってからだ、ダーガーは店を出てからティンに言った。
「よし、今からな」
「カルト教団にあたるか」
「そしてや」
そのうえでと言うのだった。
「キリストの象守ろうな」
「そやな、宗教は違っても」
「あらゆる宗教を大事にする」
「それが太平洋の考えやからな」
「そんな考えはな」
カルト教団のそれはというのだ、今問題になっている。
「止めなあかん」
「その通りや」
ティンはダーガーのその言葉に頷いた。
「ここはな」
「その通りや、ではな」
「これからやな」
「あの教団を止めるか」
「それやったらな」
「今からあの教団止めるな」
こう話してだ、そのうえでだった。
二人はまずはイエスの象が築かれる場所に向かった、もう建築がはじまっているが周りは警護の者達が幾重にもいた。
しかしだ、ダーガーはその場所を見てティンに話した。
「幾ら厳重でもな」
「テロをしようと思えばな」
「そや、テロをする奴は手段を選ばん」
このことを言うのだった。
「そやからな」
「守る方がどうしても不利やな」
「ゲリラ相手と一緒や」
「こっちはいつも警戒せなあかんしな」
「何かされて犠牲や破壊が出たら」
それでというのだ。
「こっちの負けや」
「それがテロやな」
「そや、それとな」
ダーガーはここでだった。
自分達の足元にあったマンホールを見てだった、ティンに言った。
「街も隠れる場所多いやろ」
「ああ、これな」
ティンはダーガーの視線の先に気付いて応えた。
「マンホールの下の下水道な」
「家にな」
「街で何かしよう思ったら」
「パルチザンはマンホールを使って移動して逃げて隠れてた」
ダーガーはこうも言った。
「そやからな」
「カルト教団もやな」
「街で何かしよう思ったら」
「下水道を使う」
「それが一番ええやろ」
「そやな」
その通りだとだ、ティンも答えた。
「何かするには」
「そやからか」
「ここはやな」
「下水道を調べるか」
「それがええな」
ティンはダーガーの言葉に頷いた、そうしてだった。
二人はマンホールの蓋を開けてそのうえで下水道の中に入った、そのうえで下水道の中を調べはじめたが。
すぐに怪しい一団の姿を下水道の中で発見した、それでだった。
二人はすぐに彼等に音もなく近付きそれぞれの術と格闘で倒した、そのうえで全員縛り上げて警察に連行してだった。
尋問を行った、だがそれでもだった。
「口を割らへんわ」
「そうですか」
市長はダーガーのその言葉に応えた。
「カルト教団の者達なのは間違いなくとも」
「何をしても一切な」
「ではですね」
「術を使ってな」
それでと言うのだった。
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