レーヴァティン
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第九十三話 ローマからその一
第九十三話 ローマから
英雄は久志に大坂城の天守閣を建てたところまで話した、二人は今大学の食堂の一つで共にラーメンを食べている、英雄は醤油ラーメンで久志は味噌ラーメンだ。
二人共それぞれ餃子や炒飯も頼んで食べている、英雄は自分の味噌ラーメンをすすりつつ英雄に言った。
「そうか、そっちは俺の方より順調か」
「そう思えるか」
「ああ、俺は結構な」
「苦労しているか」
「御前等の方と比べてそうかもな」
こう言うのだった。
「地齋に」
「そうなのか」
「ああ、ローマで旗揚げしたよな」
「そこまでは聞いた」
「けれどな」
そこまではしたがというのだ。
「そこからがな」
「問題だったか」
「これがな」
どうにもと言う返事だった。
「モンスター、特に巨人がな」
「出て来たか」
「それも結構な、それでな」
「苦労していたか」
「ああ」
そうだったというのだ。
「政はそんなに苦労しなかったがな」
「モンスターか」
「巨人が特にな」
今言ったとおりにというのだ。
「出て来てな」
「連中は出て来ると災害だからな」
「旗揚げしてすぐにだよ」
「巨人達が多く出て来たか」
「陸地にも湊の方にもな」
「海巨人も出て来たか」
「淡水生だから水巨人だな」
そちらの種族になるというのだ、半魚人の様な外見の水棲の巨人で陸地に出て来る巨人達とはまた違うのだ。
「連中が出て来てローマの港襲ったりしてな」
「退治することにか」
「結構苦労したぜ、けれどな」
「政自体はだな」
「結構順調で勢力を拡大出来たぜ」
「それは何よりだな」
「ああ、けれどな」
どうしてもとだ、久志は醤油ラーメンを食べている英雄に話した。
「本当に旗揚げしてすぐはな」
「モンスター、巨人にか」
「苦労させられたぜ、政をしようにもな」
「連中がやたら出て来てか」
「そっちに人割いて思う様に出来なかったんだよ、けれどな」
「モンスター退治でだな」
「名声は相当上がったぜ」
政を行うにあたって必要なそれがというのだ、このことはどういった政治システムであっても政治を行う者には不可欠のものだ。
「信頼も上がってな」
「民も御前等の言葉を聞く様になったか」
「これまで以上にな」
「それは何よりだな」
「ああ、それでな」
久志は英雄に笑って話した、ラーメンの麺を食べつつそれをおかずにして炒飯を食うがこれがまた美味かった。
「苦労した介はあったぜ」
「それは何よりだな」
「ローマからさらにな」
「勢力を拡大出来たか」
「ああ、教会も完全にな」
それこそというのだ。
「言うことを聞いてくれているしな」
「そのことは大きいな」
「どうしても宗教はな」
「力が強いな」
「あの世界をどうするのかがな」
「政の重要なことの一つだ」
「だからな」
それ故にというのだ。
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