呪われたドレス
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第四章
「そのアイテムを教えてもらって」
「そして噂の赤いドレスもな」
「買ってね」
「調べるか」
「そうしましょう」
こう話してだ、二人は今度はだった。
貴婦人と会いその時の状況を聞きつつだった、魔法防御のアイテムを見せてもらった。それはかなり高価なものだったが。
二人は自分達でそれをアイテムショップまで行って買ってだった、デザイアーの店に赴いて赤いドレスも買った。
だがここでだ、武者小路は言った。
「あたい達はね」
「お前は遊び人、自分は格闘家だ」
「術だのの鑑定は」
「それはあれよ」
即座にだ、武者小路は遠藤の不安について答えた。
「街の鑑定士かね」
「若しくはか」
「あたい達の身分をお役所に行って明かして」
そのうえでというのだ。
「専門家に調べてもらうのよ」
「政府のか」
「そう、何ならね」
武者小路は遠藤にさらに話した。
「一旦都に戻って」
「そうしてか」
「そう、そしてね」
そのうえでというのだ。
「ドレスを鑑定してもらうのよ」
「成程な」
「どうかしら」
「考えたな、それではだ」
遠藤は武者小路の話に考える顔になって答えた。
「役所に行くか」
「この地下世界にも政府には高位の鑑定士がいるから」
役人つまり公務員として採用しているのだ。
「わかるかも」
「彼等でわからないとか」
「都に行って」
そうしてというのだ。
「より高位の人に見てもらいましょう」
「そうだな、ではな」
「最初は街の鑑定士に持って行って」
「それでわからないのならだな」
「お役所に持って行きましょう」
武者小路はこう話してだ、そしてだった。
二人でドレスをまず街の鑑定士のところに持って行ったが彼はではわからず街がある地域の州政府の州庁に身分を明かして持って行ってだ。
それで調べてもらうとドワーフの鑑定士が二人に顔面蒼白になって話した。
「あの、このドレスですが」
「よくないドレスね」
「よくないどころか」
それどころかというのだ。
「とんでもない呪いがかかっています」
「どういった呪いかしら」
武者小路は鑑定士にすぐに聞いた。
「一体」
「人の血で染められたドレスです」
「そういえば」
遠藤はここでそのドレスの赤い色を思い出して述べた。
「あの赤は」
「そうね、鮮やかだけれど」
「鮮血の赤だな」
「まさにね」
武者小路も遠藤に顔を向けて答えた。
「その色よ」
「着ている人の心を思うままに操る、死んでいてもそうする」
「そうした呪いがかけられているのね」
「こんなドレスを造っているのは誰ですか」
蒼白になったままの顔でだ、鑑定士は武者小路達に尋ねた。
「一体」
「それはね」
武者小路は鑑定士にことの次第を話した、すると鑑定士は聞き終えて即座に言った。
「すぐに警察か軍を送って」
「いえ、あたい達だけで大丈夫よ」
「あっ、星の方々がおられるので」
「ええ、そうよ」
だからだというのだ。
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