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ロックマンX~Vermilion Warrior~

作者:setuna
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第33話:Brave

マザーセンターに向かったエックスはエイリアのナビゲートを受けながらマザーセンターのメインコントロールルームに向かっていた。

『エックス、今のうちにメインコントロールルームへの最短ルートのマップデータを送るわ。もしかしたらウィルスによって通信も出来なくなるかもしれないから』

「分かった、ありがとうエイリア」

エイリアから送られてきたマップデータを確認して、サーチライトを回避しながら先に進んでいく。

『我が名は“マザー”。全てのCPUの“王”、その王の名の元に侵入者を抹殺せよ!!』

侵入者を察知したマザーは防衛システムを作動させる。

中にはマザーセンターにはない一部も作動したが。

何とかサーチライトに引っ掛からずに途中のサブコントロールルームに到達することが出来た。

エックスは周囲を警戒しながらサブコントロールルームを出ようとするが、剣の立体映像らしきものが現れた。

「ホログラム…?いや、ただのホログラムじゃない…エイリア、これは一体…」

『どうやらこれはコンピューター・ウィルスが実体化したようね。取り敢えず、チョップレジスターとでも名付けましょうか』

ヘッドパーツのエネルギートレイサーによってチョップレジスターに違和感を抱いたエックスはエイリアに尋ねると、どうやらチョップレジスターはマザーを侵しているウィルスがホログラムと言う形で実体化したようだ。

「つまりこれに触れると俺もウィルスに侵されるわけか」

『そうね、いくら高いウィルス性能を持つあなたでもチョップレジスターに触れない方がいいわ。』

エックスはショットを連射して攻撃するが、ダメージは薄い。

『(無理だ…侵入者…エックスよ…そなたにはその剣は倒せん…その剣はウィルスにより実体化した魔剣…普通の者には倒せない!!その剣は魔剣…倒せる者は勇者のみ!!)』

マザーの一部である端末が、エックスに勝ち目はないと断じるが、エックスは攻撃が通じなくても諦めるつもりは毛頭ない。

「駄目だ、ダメージが薄い。エイリア…弱点は分からないか?」

チョップレジスターの体当たりと斬擊をかわしながら、エックスはエイリアとの通信を継続する。

『調べてみたけど、チョップレジスターは衝撃に弱いようだわ。何か使えそうな武器はない?』

「衝撃か…ならお誂え向きの武器がある!!(オストリーグ…使わせてもらうよ。)喰らえ!ソニックスライサー!!」

エックスはオストリーグの特殊武器である衝撃波の刃を発射するソニックスライサーをチョップレジスターに直撃させるとチョップレジスターの動きが目に見えて鈍くなる。

どうやらソニックスライサーはチョップレジスターに有効なようだ。

「どうやら効いたようだな!!ならもっと喰らわせてやる!!ソニックスライサー!!」

衝撃の刃がチョップレジスターを斬り刻み、ダメージを受けすぎたチョップレジスターは消滅していく。

『(仲間の助力があったとは言え、魔剣を…まさか彼は勇者!?)』

サブコントロールルームから出ていくエックスの後ろ姿を見つめるマザーの端末。

そしてエックスはブロックを回避しながら先に進んでいく。

「くそ!コンピューターセンターに何故こんなトラップがあるんだ…」

メインコントロールルームでは突き進んでいくエックスを監視する者がいた。

「(エックスか…先の戦いでB級から特A級に躍進したハンター。最早その戦歴は特A級ハンターのそれを容易く上回っている。今までの刺客は奴を侮っていた。そこに隙が生じる…だが、私は違う。徹底的に分析を重ね…そのデータを全てインプットした最後の罠が貴様を倒す)さあ、行け…レイダーキラー…エックスを始末しろ!!」

エックスの今までのデータをインプットさせた超大型コンピューター専用の侵入者撃退用メカニロイドを起動させ、エックスに差し向けた。

マザーセンター最後の難関であるレイダーキラーとの戦いが始まった。 
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