ドリトル先生と日本の鉄道
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第十一幕その一
第十一幕 何人来ても
鉄道博物館のディオラマは全てのチェックが終わって後は公開されるだけとなりました、そのことが決まってです。
そうしてです、先生のところにも公開日のことが伝えられましたが。
先生はその連絡を十時のティータイムの時にその連絡を受けてです、今飲んでいる中国茶の味を楽しみつつ言いました。
「遂にこの日が来たね」
「あっ、ディオラマの公開だね」
「その日が決まったのね」
「遂に」
「うん、完成してね」
そしてというのです。
「ちゃんと動くか、SLや列車砲から出す火花は本当に安全か」
「全部チェックが終わって」
「それでだね」
「公開出来る様になったね」
「遂に」
「一週間後にね」
その時にというのです。
「公開されるよ。じゃあ僕達もね」
「うん、観に行こうね」
「鉄道模型のディオラマが動くのを」
「宙が走る様になっているし」
「イルミネーションもあるし」
「それに列車砲もあるから」
「全部観ようね」
先生はお菓子も食べつつ皆に言いました、今日のティーセットは月餅にごま団子そして桃饅頭で先生はそちらも楽しんでいます。
「リニアモーターカーもね」
「観ようね」
「今から楽しみだよ」
「一週間後の公開が」
「全部動くのを観ようね」
「そうしようね、それとね」
ここでまた言う先生でした。
「ホームページでもこのことが公開されているみたいだよ」
「鉄道博物館のね」
「そこでもだね」
「公開されているんだね」
「そうなのね」
「後でそのことを確認しようね、ディオラマはね」
他ならぬこれはというのです。
「あの博物館の目玉の一つだからね」
「それでだよね」
「観に来る人も多いね」
「色々な展示物を観に来る人もいるけれど」
「ディオラマも人気があるから」
「だからよね」
「沢山の人がホームページも観るのね」
「きっとね、それとね」
さらに言う先生でした。
「やっぱり問題は」
「うん、列車砲の模型を観てね」
「それで変な反応する人がいるかもね」
「どうしても」
「そうした人が博物館に抗議しに来たら」
「その時は」
「僕が行くよ。今回の一番の懸念だよ」
先生にとってはです。
「列車砲の模型があってもいいし出来も素晴らしいしね」
「それじゃあね」
「いいと思うのに」
「他の国なら問題なく展示出来るのに」
「日本だとね」
「クレーム付ける人がいることがね」
「困るよね」
皆も言います、そしてです。
先生の言葉からです、皆は言いました。
「けれど先生が、よね」
「そうした人達に説明してくれる」
「そうしてくれるのね」
「そうさせてもらうからね」
だからとです、先生も言うのでした。
「安心していいよ」
「そうだね」
「それじゃあね」
「若しそんな人達が出て来ても」
「安心出来るわね」
「そうだよ、しかし迷彩服が戦争を思い浮かべるからイベントするななんて」
先生はこのことにあらめて思うのでした。
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