許されない罪、救われる心
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99部分:第九話 全てを壊されその八
第九話 全てを壊されその八
「永遠に糾弾するべきだ!」
「そうだよな。さっさと来いよ」
「クラスにね」
「い、嫌・・・・・・」
如月はクラスと聞いてだ。身体の震えを止められなかった。
「もう許して、お願いだから・・・・・・」
「何甘えたこと言ってるんだよ」
「そうよ」
「許してたまるか」
「許されないことした癖に」
「何でもするから・・・・・・」
蒼白になった顔でまた言った。
「だから。もう・・・・・・」
「土下座しようが許すな!」
ここでも言う岩清水だった。
「これだけのことをした人間が許されるのか!」
「ああ、許されるか!」
「絶対に許さないからね!」
「だから来い!」
「クラスにね!」
「も、もう嫌・・・・・・」
如月はうずくまろうとするがここで両手をそれぞれ後ろから掴まれた。そしてであった。
引き摺ってそのまま下駄箱に連れて行かれる。下駄箱は男子の一人が開けた。
それから上履きを彼女の顔に投げ付ける。右の靴が頭に、左の靴が右の頬に当たる。それが当てられてからまた言われた。
「履けよ」
「さっさとね」
「それでクラスに来いよ」
「いつも通りしてやるからな」
こうして無理に教室に入れられてだ。また糾弾を放課後までされる。他の三人もだ。もう逃げ場所は何処にもなかった。
それで終わらなかった。家に帰ればだ。
まず玄関を見てだ。唖然とした。
「な、何これ・・・・・・」
二十人はいた。その彼等がだ。
「出て来い!」
「いじめを許すな!」
「いじめっ子を糾弾しろ!」
「いじめ反対!」
それぞれが家にものを投げ壁に落書きしプラカードを持ってだ。そのうえでデモをしていたのである。如月の家の前でだ。
そしてそこに。あの男もいた。
「ご近所の皆さん」
拡声器を持ってそれで周囲に訴えていた。
「この家の娘さんは学校でいじめをしていました」
「そうだそうだ!」
「証拠もあるぞ!」
「この映像だ!」
そのデモをしている面々がここで言う。そしてそれぞれの携帯にある映像を見せる。またあの時の一連の映像だった。
「こんなことをしていたんだ!」
「絶対に許すな!」
「こんな奴等!」
「何があっても!」
「皆さんはいじめについてどう思われるでしょうか」
岩清水の訴えは続く。
「許せるでしょうか」
「許せる筈がない!」
「いじめは最低の行為だ!」
「絶対に許すな!」
「何があっても!」
デモ隊は彼の言葉に続く。
「いじめ撲滅だ!」
「この世から消せ!」
「そしていじめをやる奴は最低だ!」
「人間の屑だ!」
「僕達はいじめは絶対に許しません」
岩清水の言葉は続く。
「その為ここにいます」
「皆さんも協力して下さい!」
「いじめを撲滅しましょう!」
「皆の力で!」
「いじめは一人の力ではなくなりません」
岩清水はここでは正論をあえて出した。
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