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ドリトル先生と日本の鉄道

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第九幕その九

「幾ら聞いてもわからないよ」
「周りがビスマルクみたいに大きかったとか」
 チーチーはこう言いながらもそれはないと考えています。
「そうだったのかな」
「実際どうだったのかしら」
 ダブダブも考えていますがこのことには答えが出ませんでした。
「ヒトラーは当時のドイツじゃ小さかったのかしら」
「実は平均身長位だったんだ」 
 先生がヒトラーの背のことで考える皆にお話しました。
「当時のドイツ人のね」
「じゃあやっぱり小柄じゃないじゃない」
「平均身長位なら」
「道理で写真とか映像で全然小さくない筈だよ」
「むしろ高い時もあるし」
「周りに軍人さんが多かったからね」
 ヒトラーはというのです。
「軍人さんはどうしても体格が必要になるからね」
「背が高い人も多かったし」
「だからなのね」
「大柄な軍人さんの中にいたら」
「平均位じゃ低く見えるのね」
「そうだよ、ナポレオンも百六十四とか百六十七とか言われているけど」
 今度はナポレオンの背のことをお話しました。
「当時のフランス人の平均身長は百六十位だったよ」
「じゃあむしろ高い方ね」
「ナポレオンも小さいって言われていたけれど」
「高いって言っていいわね」
「この人の周りも軍人さん達ばかりだったからね」
 元々軍人であったこともあってです。
「近衛兵は百七十八以上あることが条件だったし」
「そんな人達に囲まれていたら」
「やっぱり小さく見えるわね」
「平均的なフランス人より高くても」
「百七十八以上の人にばかり囲まれていたら」
「飛行機のお話をしたけれどレッドバロンはね」 
 先生は第一次大戦のエースパイロットのお話もしました。
「フォン=リヒトホーフェン大尉はね」
「赤い機体の人ね」
「日本のアニメの赤い彗星の機体のモデルになった人だね」
「プラモ部にもその機体のプラモあったし」
「赤い複葉機もあったし」
 まさにリヒトホーフェンが乗っていた機体のプラモもあったのです。
「それであの人もなの」
「背のことで何かあったの」
「やや小柄って言われていたけれど」
 この人もというのです、ヒトラーやナポレオンの様に。
「百八十あったんだよね」
「先生と同じ位じゃない」
「何処が小さいんだろうね」
「つまりそれだけ周りが大きかったのね」
「軍人さん達が」
「日本では軍人さん、自衛官の人達も背丈は普通の日本人と変わらないね」
 先生の見る限りそうなのです。
「筋肉質の人は多くても」
「鍛えられているからね」
「筋肉は当然あるね」
「そちらは」
「うん、けれどね」
 それでもというのです。
「背は変わらないけれどね、日本では」
「欧州では違うね」
「普通の人より軍人さん達大きいわね」
「特に昔だとね」
「貴族出身の士官の人は特に」
「貴族の人は生活に余裕があって栄養も多く摂れたからね」
 それで体格、背丈もあったというのです。
「しかも軍人さんになるとなると」
「もう自然にね」
「体格いい人が余計によくなって」
「背の高い人も多い」
「そうなるのね」
「貴族の人達の中でもね」
 そうなるというのです。
「まさにね」
「だから百八十でもなのね」
「レッドバロンでも小さく見えた」
「そうだね」
「うん、あの人もね」
 まさにというのです。 
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