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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダム
  2284話

 ガンダムの撃ったビームが、ガンキャノンの横を通る。
 いや、正確にはガンキャノンが回避したからこそ、そのビームが横を飛んでいった訳であり、もしあのままガンキャノンがあそこにいたら、間違いなく命中していただろう。
 やっぱりアムロの戦闘における才能は並外れたものがある。
 これが、主人公の力という訳か。
 もしくは、俺が思っていたよりもニュータイプ能力が高くなっているとか?
 ……考えられる。が、今の状況でニュータイプ能力が発揮出来るとは思えなかった。
 幾らトラウマを克服したとはいえ、俺という存在がアムロにとって大きなプレッシャーになっているのは間違いない。
 そんなプレッシャーに晒され続けているアムロは、その影響によってニュータイプ能力が自然と上がっていった……とも考えられる。とはいえ……

「そんなに簡単にやられてやる訳にもいかないんだけどな!」

 その言葉と共にビームライフルを撃ち、次の瞬間にはそのビームがガンダムを貫通し、宇宙空間に爆発を生み出し、映像モニタの表示が消える。
 そしてシミュレータから出ると……

「あー……やっぱりイザークに勝つってのは無理じゃね?」

 先にシミュレータから出ていたアムロを、カイが慰めていた。
 まぁ、これで30戦して30勝0敗。アムロにしてみれば0勝30敗という結果なのだから、カイが慰めるのも無理はない。
 カイだけではなくフラウの姿もあるし、普段はアムロに対して思うところのあるハヤトですら、アムロを慰めている。
 それ以外に、何故か3人の子供までもが……うん? あの子供、どこかで見た覚えがあるな。
 そう思って考えると、カツ、レツ、キッカとかいう3人だった気がする。

「つーか、何でイザークはアムロにこうも連戦連勝出来るんだよ?」

 カイの口調が不満なのは、アムロとのシミュレータで大量に負け越しているからだろう。
 ただ、一応何勝かはしていた筈なので、今のアムロのように全敗といった訳ではなかったと思うが。

「何でと言われてもな。純粋に実力差だ」

 ちなみに、現在の状況では全力を出したりはしていない。
 それどころか、能力のかなりの部分を抑えているのだが……その件については、恐らく言わない方がいいだろう。
 もし今の状況でそんな事を言ってしまえば、アムロを始めとした他の面々の心をへし折ってしまうのは間違いない。
 現在俺がやっているのは、一度戦った経験から、恐らくシャアならこのくらいの動きなら問題なく出来るだろうという程度の動きだ。
 もっとも、S型とはいえザクとガンキャノンでは性能が大きく違うのだが。

「それに、忘れてるのかもしれないが、俺はシャアと互角に戦った。つまり、俺とシャアの力量はほぼ互角と考えてもいい。つまり……今の俺に勝てないって事は、シャアにも勝てないという事を意味してるんだぞ」
「ぐっ、そ、それは……」

 痛い場所を突かれたといった様子のカイ。
 だが、すぐにカイの横で話を聞いていたハヤトが、何かに気が付いたかのように口を開く。

「そう言えば、イザークさんがシャアと互角って事なら、何で今まで名前を知られてなかったんです?」

 俺がエースパイロットだからか、それともアムロに勝ってるからか。
 ともあれ、ハヤトは俺に対して敬語を使ってくる。
 いや、元々ハヤトは礼儀正しい性格をしているから、元からか?
 アムロに対してだけは、色々と思うところがあったみたいだが。

「あ、そう言えば。……ルナ・ジオンに所属する前はどこにいたんだよ?」

 こちらを探る視線が、カイから向けられる。
 だが、俺はそれを聞き流し、アムロに先程のシミュレータで気が付いた事を教える。

「こっちの動きを読むのは結構上手いと思うが、そこから行動に移すのが一拍遅い。だからこそ、俺が行動している時にあっさりと回避されるんだ」
「え? あ、はい」

 カイの言葉を無視していきなり話を始めた為だろう。アムロは最初戸惑った様子を見せていたが、それでもすぐに納得した様子を見せて、真剣に頷く。

「ちょっ、おい、イザーク!」
「今のお前達に必要なのは、俺がルナ・ジオンに所属する以前にどこにいたのかといった事を考えるんじゃなくて、シャアとの戦いで生き残ることじゃないのか?」
「それは……」
「分かったら、さっさと自分の訓練を始めろ。ここで訓練が面倒だから、辛いからといった事で楽をすれば、それは最終的にお前達の死……そして、ホワイトベースの撃沈という結果になるんだ。それを望んでいる訳じゃないんだろ?」

 いっそ、俺がここに来る前はプラントにいたと言おうかとも思ったが、それで話が通じる筈もない。
 いやまぁ、俺じゃなくてイザークが以前プラントにいたというのは、間違いのない事実ではあるのだが。
 そんな風に考えつつ、俺はアムロに色々と教え込んでいく。
 カイ、ハヤト、そしてリュウといった面々もまた、今はとにかく自分の出来る事をやった方がいいと判断して、自分の訓練に戻っていった。

「さて、じゃあ俺達も本格的にやるか。シャアが出てきたらお前が戦うんだから、遊んでいられるような暇はないぞ」
「……分かってますよ」

 少しだけ不満そうな様子のアムロ。
 普通に考えて、現状で自分が成長する必要があるというのは分かっているのだろうが、それでもやっぱり戦えば負けないだろう俺が実戦に出ないというのは、面白くないと思ってもしょうがない。
 なので、取りあえず不満そうなアムロに対しては、特に何も言うつもりはない。

「なら、今の反省をしっかりと活かして、もう1度だ」

 そう言いつつも、多分シミュレータではアムロの能力を十分に活かす事が出来ないだろうというのは、予想出来ている。
 クスコやマリオンとの訓練でもそうだったが、基本的にニュータイプというのはきちんとした相手……この場合は意思のある相手と戦ってこそ、その力を発揮出来るのだ。
 だが、シミュレータで戦う相手は、当然のように人ではなくコンピュータであり、その優れたニュータイプ能力を十全には発揮出来ない。
 もしくは人と戦っても実機での戦いのようにはいかない。
 結果として、シミュレータでの成績は悪いのに、実戦になると高い戦果を発揮するという不思議なパイロットが誕生する事になる。
 まぁ、大事なのは実戦である以上、シミュレータでは高い成績を出すのに、実戦では使えないというよりはよっぽどマシだとは思うが。
 とはいえ、全速力で月に向かっている以上、艦の外に出て実機を使った模擬戦を行うという訳にもいかない。
 実戦に慣れるという意味では、それが一番いいんだが……MSの補充部品にもあまり余裕がないのは間違いなかった。推進剤の類は、ルナツーでたっぷりと貰ったんだけどな。
 そんな訳で、結局シミュレータで訓練するのが最善の選択なのは間違いない。
 それから1時間程、俺達は訓練を続ける。
 本来ならもっと濃密な訓練をやってもよかったのだが、訓練で疲れ切っているところでシャアに襲われるといった可能性を考えると、そういう真似をする訳にもいかない。
 結果として、体力に十分余裕があるうち訓練を終わらせるという事になってしまう。
 ……こういう時、魔法球ってつくづく便利だよなと実感する。
 もっとも、それでも外での1時間は必要になるのだが。
 ともあれ、アムロの訓練を終えると他の面々の訓練にもちょっと顔を出し、シミュレータで俺と戦った時のシャアの動きを真似た疑似赤い彗星とも言うべきガンキャノンで、カイやガンタンク隊を相手に無双する事になる。
 考えてみれば、ガンキャノンも装甲は赤がベースになっているので、そういう意味でも擬似的な赤い彗星にはピッタリだったりするんだよな。
 ともあれ、結果として曲がりなりにもシャアと戦えそうなのはアムロだけというのがはっきりとした。
 まぁ、そのアムロもニュータイプの能力を完全に活かす事は出来ておらず、今のところガンダムというMSの性能に助けられての事なのだが。
 そして下手に後方から援護をしようにも、シャアとアムロの戦いはかなりの高機動戦になる可能性が高く、迂闊に援護とかをしようものなら、アムロのガンダムに当たってしまう可能性がある。
 そうならない為には、前もって集中攻撃する場所を決めておき、そこにアムロがシャアを誘き出すという方法か、もしくはいっそアムロ以外の面々はシャア以外にもいるだろう、パプア級によって補給されたMS部隊に攻撃を集中するといった風にした方がいい。

「あー、くそっ! 何が赤い彗星の真似事だよ! 下手をしたら、本物の赤い彗星よりも強いんじゃないか!?」

 カイの苛立ちの籠もった声が周囲に響く。
 アムロは半ば強制的にでも休ませるという事で、既にここにはいないが……もしいても、恐らくカイの言葉に同意していただろう。
 カイとアムロの相性は、決して良くはない。
 だが、そこに俺という大きな壁が存在している事により、結果としてお互いに力を合わせる事になり、戦友的な存在となっていく……といいのだが。

「取りあえず、カイはガンキャノンにもっと慣れる事だな。攻撃の時に低反動キャノンとビームライフルのどっちを使うのかで迷って、それが結果として大きな隙となっている。これがガンタンクなら、基本的に低反動キャノンだけしか遠距離の攻撃手段がないから、悩む必要はないんだが」

 一応ガンタンクも近距離……いや、中距離か? そんな場所に対応する武器として、MSでいう両腕からミサイルを連射する事が出来る。
 だが、それはあくまでも敵に近づかれた時の事なので、普通に戦っている分には低反動キャノンを使っているだけでいいのだ。
 だからこそ、ガンキャノンに乗るには武器の選択が重要になるのだが……こうなると、接近された時に格闘しかないというのは、カイにとっても運が良かったのかもしれないな。
 いやまぁ、一応バルカンがあるが……そこまで威力が高い武器じゃないしな。
 言ってみれば、ドムの拡散ビーム砲的な感じで。

「む、それは分かってるけど、どういう時にどっちの武器を使えばいいのか、迷うんだよ」
「その辺は、結局のところ慣れだな。ただ、低反動キャノンは連射が出来るから、広範囲に攻撃する時には便利だな。そしてビームライフルはガンダムの物より威力が高いから、それを考えるとシャアのような強敵を狙う時に放つ一撃として相応しい。……まぁ、その辺りは言うまでもないだろうが」

 カイだって、当然ガンキャノンの取説とかは読んでいるだろうし、もし読んでいなくてもシミュレータでその武器の性能はしっかりと理解している筈だ。
 だが、それでも戸惑ってしまうのは、結局のところ慣れというのが問題になってくるのだろう。

「慣れって……その慣れをどうにかするには、どうすればいいんだ?」
「慣れなんだから、当然のように何度も繰り返して身体に覚えさせる必要があるだろうな」
「……その時間がないだろうに」

 呆れの視線をこちらに向けてくるカイだったが、だからといって慣れを必要とする行為に、近道の類は存在しない。
 何をするにしても、まず必要なのはやはり時間だろう。
 その時間がないのが、色々と厳しいところではあるのだが……その辺は、結局訓練をするしかない。

「ガンタンク隊の方は、敵に接近されないような行動を要求されるだろうな。また、誰かが敵に接近された時にすぐフォロー出来るように配置を考える必要もある。これは、ホワイトベースの甲板の上とかを移動して行動する事になるから、ある程度試す事は出来るだろ」
「うむ。だが……今のホワイトベースでそういう真似をすると、厄介な人がいるからな」

 リュウが誰の事を言っているのかというのは、考えるまでもなく明らかだ。
 つまり、リードの事を言ってるのだろう。
 どうやら、艦橋にいるブライトだけではなく、リュウの方にもちょっかいを出していたらしい。
 てっきり艦橋からは出てこないんだとばかり思っていたんだが、少し意外だったな。

「まぁ、リー……いや、その誰かさんの機嫌を損ねたくないからといって行動せず、結果として仲間に戦死者が出てもいいのなら、俺からはこれ以上何も言わないが……忘れるなよ? これからお前達が戦う相手は、その辺に幾らでもいるジオン軍ではなく、赤い彗星のシャアだ。そんな奴を相手に、最善をつくさないでどうなるのか……自分達で試してみたいと言うのなら、俺からはそれ以上言うべき事はないけどな。後は好きにすればいい」

 そう告げ、その場を立ち去るのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:240
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1436 
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