妖精のサイヤ人
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第一話:茜色の少年
前書き
明けましておめでとうございます。
そして――――2ヶ月も遅れてすみませんでしたぁ!!
本当ならもっと早く投稿するはずが、こんなに遅れてしまい本当にすみません!
色々片付いたのでやっと投稿することができました。2ヶ月もかかったので、できるだけ多めに書きました。
次は…大丈夫だろうか…
喜んでくれよ、キミが転生する世界は”ドラゴンボール”に決定だ。
特典がサイヤ人だからね、それならドラゴンボールで転生したほうがキミも嬉しいだろう?
お礼はやめてくれよ、私はキミにひどいことしたのに変わりないから。
――――それにキミも解るだろう?『人生というものは苦難がつきもの』。いずれにせよキミを安楽させれないだろうから、これからもキミは苦しむことがあるだろう―――
★★★★★★★
等しく感じていなかった温もり、普段自分が上着を毛布代わりに着て寝る時とは違い、やっと硬貨が溜まったときに宿で得られる安心感を齎してくれる安眠アイテムとも言える品物だ。
だから少年が目を覚ました時、何故自分がこのベッドで寝ているのか疑問に思った。
「…確かオレ、森に居たんじゃ…」
寝惚けていた頭を無理矢理に覚醒させて、自分がここまでに至る経緯を思い出す。
(確か…森で迷子になって、それでなんとか出ようとして何日か歩いていったら保存食が尽きちゃって…んで空腹で倒れたんだったか…?)
空腹というところまで思い出していると自分のお腹からぐぅ~鳴り、鳴ったお腹を抑えて少年は少し苦しそう顔を歪ませる。
「ちくしょう…森から動物がいるの当たり前なはずなのになんで居なかったんだ…?」
狩って食おうと思っていたのに…野生じみた発言を零して周りを見渡す。
どこから見ても今まで宿でよく見てきた普通の木材で作られた部屋。
その部屋から窓から外の様子が見えており、少年はそこに視線を向けた。 そして数分しない内に部屋の中から扉が開く音が響き、少年は窓から扉へと視線を変える。
「あっ…」
その声は先程彼が出した声より高く、幼い――――少年も幼いが――――子供の声が少年の耳に届いた。
そしてその発生音であろう声の持ち主に視線を向けた少年に、自分の茜色の髪と似た色を持つ緋色の髪をした少女が扉の取っ手を片方の手で掴み、もう片方の手にはタオルを持ってこちらを凝視していた。
「…えっと、おはよう?」
「あ、うん…?おはよう…?」
互いに首を傾げながら朝の挨拶をする似た髪の色をした少年と少女。
予想していなかった展開に少女が思考放棄している間、少女の後からもう一人の影が現れる。
その場にいた二人の少年少女より高い背を持つシスター服を身に包む女性が立っており、少年がベッドから身を起こしているのを見て嬉しそうな声をして話しかける。
「まぁ…起きたのね!よかったわ…。この子があなたを見つけたときに気絶していたから心配していたのよ」
そう言って少女の緋色の髪の上に手を置いて優しく撫でるシスター。
一方少年は「やっぱりか…」と小さく呟く。
おそらく空腹で倒れた自分をこの二人が助けてくれたのだと察した。早い理解力なのは昔よくそういう物語を見たことがあるからだが…そういう物語によく裏がある作品を少年は知っている。が、生憎そこまで警戒していなかった。
もし裏があるならもう自分が意識を取り戻すことがなかったかもしれないし、取り戻したとしても奴隷とかロクなことが待っているようなところに目を覚ましていただろう。
しかし、少年は少しだけとはいえ、窓の外に目を向けて分かったことがある。
少年のいる部屋は1階だからか、外にいる人たちの様子が見えた。
重いものを持って歩く婆さんに手を差し伸べる女性、快活に笑い合う二人の男。元気に走り回る兄妹らしき二人の子供。
そんな人達の雰囲気を見て少年は部屋に来たシスターと少女に警戒心を抱かなかった。
そして安心したようにホッと息を吐いた少女と嬉しそうなシスターを見て少年は僅かに足に込めていた力を解く。
もし嫌な気配だったのなら窓から飛び出そうという魂胆を持っていたので、その必要性がないから力を解いたのだった。
そのような警戒心は前まで持つことはなかったがなぁ、と心の中で呟きがら改めてドアの前にいる女の子と女性を見つめる。
「あの…助けてくれてありがとうございます。…そして、助けてもらってアレなんですが…一つだけお願いいしてもいいですか?」
「ええ、できることなら大丈夫だけど…」
隣りにいる少女より大きいとはいえまだ子供だろう少年から丁寧口調で話しかけられた女性は少し驚きながらも返事を返す。
少年は一回だけ深呼吸し、そして真剣な目をシスターに向けて
「なにか、食べれるものをください。できるだけ多めの」
と、真顔でシスターに言うのだった
○●○●○●
「よ、よく食べるね…」
「ええ…そうね…」
少しだけ戸惑うようにシスターと少女――――エルザは鍋に入っているスープを豪快に飲む少年を見て呆然とする。
少年の身体はエルザより大きいとはいえ、まだ小さい。
その小さな身体より半分だけの大きさを持つ鍋を両手でガッシリと掴んで飲む姿に呆然するのは仕方ない。
中身のスープを飲み終わり、次は鍋と一緒に持ってきたパンを標的に変えて口に運ぶ少年。
その顔は今が一番幸せだと言わんばかりの笑顔で食事を続ける姿にシスターは何故か微笑ましさを覚える。
(きっと倒れるまで食べるものがなくてお腹が空いてたに違いないわ、こんなに食べるもの)
少年の経緯はまだ聞いていないが、おそらく最近まともな食事ができなかったとシスターは察する。
食事を口に入れる勢いとその量は毎日食事をしている人とは違うから、と。
空腹に襲われるものはこのように食べるものかと思いながら見つめていると、隣にいるエルザがモゾモゾとしながら落ち着かない動作をして少年を眺めているのに気づいた。
(やっぱり、気になっていたのね…)
少年を見つける少し前、シスターはエルザにあることを聞かれることがあった
―――私と血の繋がった人、いないの?
その言葉で質問されたシスターと、その近くにいた神父の顔は沈む。
質問したエルザは不安そうに、縋るような目で見ていたことにシスターにとっても胸が苦しくなる。
なにせ他人とはいえこの教会で育てたり共に同じ時間で過ごしていたエルザにそう聞かれて、尚且不安そうな表情。
シスター、そしてこの教会で務めている神父にとっても確かに生きていく上でここで働いて食べて寝ることは普通だ。
しかし孤児である子供たちと一緒に働く同僚といることで絆が芽生え、苦労しながらも共に笑顔で居る時間は宝のようなものだ。
だからこそ、共に時間を過ごして家族のように思っている子が不安そうな表情をして居るか解らない自分と血の繋がった家族の存在を確かめてくる様はとても辛かった。
その気持ちを持つ故に、そしてあるか解らない希望に縋るように”ソレ”を口にしてしまった。
―――きっと居るわ、ただ時間がなくて来れないだけなのよ、きっと。
時間稼ぎとも言える発言。しかしそうしなければ目の前の綺麗な髪の色を持つ少女の心にヒビが入ってしまう。
そうならないように、そして逃げるように言葉にしてしまった。
その時のエルザの表情には不安は消えなかった。 それはそうだ、目で見て確かめていないようなこと、自分が最も疑うことをそう言われても彼女はそう簡単に受け取れるはずがなかった。
しかし、それでも今家族がいないという現実で傷ついてしまうくらいならば…心が傷つかないくらい成長する時までこの状態を継続させる方が良い。
彼女は救われるだろう、たとえ血の繋がった家族が居なくてもそれよりも強い絆で結ばれた家族ができる。
そうなることが決まっている。他の世界線では彼女は強く、騎士が身に付ける鎧のような心を持つことができた。
ただ―――この世界線は少しだけ別だ。なにせ――
「ぷはぁ~…久しぶりに食った……ごちそうさまでした!」
―――同じ髪の色を持つ茜色の少年が、まだ妖精の女王と呼ばれてない頃の少女の目の前に現れたからだ。
似ているのは髪の色、だがそれだけで十分。
孤独を感じている幼い子供にとっては、倖だった。
村ではあまり見かけない同じ髪の色を持つ少年。
血の繋がっている可能性の少年。
少年が食べ終わった頃に、エルザはあることを思い出した。
自分と血の繋がった家族なのかと聞くよりも、単純に聞かなければならない――少年の名前を。
「あ、あの…」
「ん?」
エルザは茜色の少年に問いかける、緊張しながらもしっかりと聞こえる声。
「私の名前はエルザ…!お兄ちゃんの名前は…?」
「…あ、そうか。名乗っていなかったな…」
食べ物でいっぱいだった、と頭を擦りながら茜色の少年にシスターは苦笑いを浮かびながらこれから仲良くなるであろう髪の色が似ている二人の子供たちを見守るように見つめる。
少年は頭を擦り、そして自信の掌を見つめる。
一呼吸を置き、エルザの目へと向き直る。
「――オレの名前はネロ・ハバード…ただの流浪のサイヤ人だよ」
○●○●○●
SIDE:ネロ・ハバード
―――X771年、ローズマリー村の教会。
村の隅っこに建てられている教会の庭にてオレことネロ・ハバードは、自分よりも年下であろう子供たちと遊んでいた。
具体的に何をして遊んでいるといえば―――
「オラァッ!逃げられるとでも思っているのかアァン!?大人しく捕まりやがれぇいッ!!」
「きゃーっ、逃げろ逃げろー!」
「ネロ兄ちゃんに捕まったら食べられちゃうよー!」
「いや、食べねえよ!?そんなヘヴィなことしないからねオレ!?」
遊びの定番ともいえる鬼ごっこです。
前世で体力溢れた時代を持っていた子供の頃のオレでもやっていた遊戯。
遊び方はシンプルに鬼の役を持つ子供がそうでない子供たちを追いかけ回し、逃走した子供たちの内の一人に触れればその役は触れられた子供に変わる遊び。
それをみんなが飽きるまで続いたり、限られた時間まで遊んだりもできる。
おそらく前世やこの世界も含めて未来永劫続く遊戯文化史の一つだと思われる遊びと思う。
複雑なことを考える必要もなく、ただターゲットした相手を追いかけ回してタッチしたら自分も逃げるという簡単な遊びだからか、やはり流行る。
だが、走るのに遅い人にとっては毒でもあるのでうまく立ち回らなければ自分がタッチされ、追いかけようにも追いつけれなくて飽きてしまいやすいという欠点がある。
だから、年上であり、中身も大人である自分が頃合いを見て鬼を変わってあげてまだ鬼になってない子を捕まえてを繰り返すことで保てたりすることによってなんとか一緒に遊んでいる子供たちも飽きずに楽しませる役目を担っている。
ここに来て数日、この村にも馴染めてきたことにより、教会の子供たちだけじゃなく村の子供も含めて遊べているので子供たちの親や保護者からして村人じゃないオレは好印象、のはずだ。
…一応目線に邪気とか感じないし、きっと受け入れてくれているはずだ。除け者として扱われていないし、自信を持っても悪くないだろう…うん。
今は子供になっているからこそできるコミュニケーション、身体が大人になる頃にはこのやり方ができないので、今の内にするに限る。
…え?大人としての恥?…へっ、身体だけじゃなく精神も少し幼くなっているんだ。だからセーフ(遠目)
っと、遊んでいるオレたちに近づいてくる気配…もうこんな時間か。
「ネロお兄ちゃーん!みんなー!もう暗くなるからお家に帰ろー!」
遊んでいた子供たちやオレとも違う声色、元気溢れている知っている声。
「エルザおねえちゃん!」
「もうこんな時間?」
「わっ!パパとママに怒られるぞ!カグラ帰ろう!」
「あ、まって!」
「バイバーイ!また明日あそぼーね!」
「バイバーイ!」
夢中に遊んでいた数人の子供たちは時刻を確認して親に怒られる前に家路へと向かった。
オレは教会への家路に向かう数人の子供たち、そして呼びに来てくれたエルザの隣へと歩き一緒に足を進める。
「教えてくれてありがとうな、エルザ」
「どういたしまして!ネロお兄ちゃん!」
笑顔でそう返す彼女は天使なんじゃないのだろうか、と脳内で馬鹿なことを考えながら一緒に教会へと帰る子供たちと手を繋ぎながら歩いていく。
一緒に家路に向かっているエルザや子供たちは教会に拾われた孤児であり、オレを助けてくれた教会の人たちと一緒に生活しているのだ。
ちなみにオレと同い年か年上の孤児が居ないのは一人立ちしたり旅に出たりと一人一人自立しているから10歳以上の子供は居ないそうだ。
…やだ、この世界の子供たちって逞しくない?てかこの国の法は一体どうなってるのか気になるのだが…いやまぁ、前世の故郷である日本とは違うだろうと高をくくってたけどさ…。
てか、ちゃんと学校があるのに入らないで働く子供って…この世界の義務教育ってどうなっているのか調べてみるか。
「ネロお兄ちゃん、着いたよ?また考え事?」
「ん?ああ、悪い。気になっていることがあってなぁ…んじゃ入るか」
エルザに声をかけれて気づく。ってまぁそんなに場所は離れていないから早いのは当然か。
教会に着きそのまま教会の礼堂に入るとオレが初めて知り合ったシスターと神父が箒を持って掃除していた。
「あら、おかえりなさい!」
「ただいまー!」
「はらへったぁー…今日のご飯はなに?」
「はは、着いてからのお楽しみですよ。ほら、手を洗ってから食堂に来なさい」
「「「はーい!」」」
神父さんの言う通りに子供たちは洗面台へと元気よく走っていく。
さっきまであんなに遊んでたのに全然疲れの様子が見えない、これが若さか…いやオレも今子供だから同じか。
前世の時よりも走っていたのに全く疲れていないのはこの身体がサイヤ人だからか。
…いや、この世界の人間ってなんか化け物じみた身体能力を持つ人も居るし、案外普通なのかもしれないな、この世界にとっては。
「ネロくん昨日狩ってくれた猪、ありがとうございますね。これで暫くの食料は一安心です」
「あははは…世話してもらってますから、オレのせいで食料が減るのアレっすからお礼を返すのにやっているだけっすよ。幸い、この村にはモンスターとかいなかったおかけで無事狩れましたし」
神父さんからそう言われるが、こちらとしては気まずい。
基本サイヤ人は大食いなせいか、前世のオレとかでも辿り着けなかった領域(食べっぷり)に居た。
それぐらい体力を消費するということで大食いだろう。もし数日も食事を口につけなかった場合も同じく。
そのサイヤ人になっているオレも例外ではなく、ここに来てからも大食いが現在だった。
まぁ、流石に迷惑をかけれないので自重して腹四分目で食っている。
実は初日もそれぐらいで意識して我慢できたオレは頑張った。
…まぁ、結局抑えきれなくて狩りを始めたのも一つなのだが。
なんでここに来る前に動物が見当たらなかったのは知らないが、幸いこの村の狩人の人たちと行動して道を知ったのでまた迷子になるとかはない。
「ふふ、この前狩人のリーダーさんが言ってたわよ?また一緒に狩りをしたいって。ネロくんが一緒に行ったおかげで狩りが順調だったって嬉しそうに言ってたわ」
「は、ははは…」
思い出すのは昨日、大人たちの狩りの手伝いに出た時。
最初は後ろで大人しく付いてくるように言われてついて行ったが、狩人の人たちと違って背が小さいことで狙われたのか、狩人たちから突け抜けてオレの方に猪が走ってきたのだ。
そのときに自己防衛として襲いかかってくる猪にサイヤ人の持ち前の身体で反応してカウンターをしたことによりなんとか危機から逃れた。
そこから実力を認められたのか、オレも前に出て狩りに参加した。
教会への恩があるのでオレが得意とする狩りに出たいと言ったのに、言った本人であるオレが迷惑かけちゃあこの人達に出す顔はなかった。
…旅に出る前だったら危なかったなあ…絶対に。
「じゃ、じゃあオレも手洗ってきますね!」
「はい、行ってらっしゃい」
洗面台へ向かう道中から食堂があり、そこから子供たちの賑やかな声が聞こえる。
どうやらもう食堂に居るようだ、がエルザの声が聞こえない。気配も感じないからまだ洗面台か?
洗面台に着けばエルザは丁度手を洗い終わったのか、ハンカチで手を拭いていた。
「あ、ネロお兄ちゃん。また先生たちとなんか話してたの?」
「昨日の狩りの話だな。結果が良かったみたいでなぁ」
狩りの話をするとエルザはどこか不安そうな顔をした。
「…怖くないの?狩り」
「怖い」
「即答!?」
むしろ何故怖くないと思うのか。
前世でも狩りはともかく釣りしかしなかったのに、転生してすぐ狩りをして怖くないと答えられるほどの精神を持ってないぞ。
まぁ当然そのことについて知らないだろう、てかこんなこと教えられるわけ無いだろ。
この世界、てか星は魔獣とかいろいろ不思議なところがあっても最初の狩りをして怖くないやつはいないと思う。
オレにとって初めてじゃなかったとしても、怖いのは未だ慣れていないか…この前見つけてしまったあのモンスターのせいか。
…ホント、ここはどこの星なんだろう、どう見ても地球に見えるが…この世界の地球とは違いすぎる。
「まぁ、狩りでもしないと恩返せないからなぁ。オレにできるのはせいぜい戦うくらいだし」
「…それがサイヤ人、だから?」
「おう、戦闘民族にとっては生き甲斐でもあるんだ」
むしろ戦闘以外にサイヤ人が得意とすることがあるのだろうか…あるわ、ドラゴンボールの主人公である悟空の息子、孫悟飯が学者になったりしているから別に戦闘だけっていうことはないか。
サイヤ人でも人それぞれだもんな…それなら前世のオレの得意とするものをすればいいだろうけど…ローズマリー村にパソコンはないし、この国の文―――前世にあった英語とか日本語が存在しているからまぁなんとかできる、か?
「……」
「んじゃ、エルザも先に食堂に行って来い。オレもすぐ――「ううん、待つよ」お、そうか」
待ってもらうのも悪いので超スピード(目で追えるから超スピードとは言えない、ちくしょうめ)で手を洗い、一緒に食堂へと向かう。
今日の晩御飯は猪で作られた料理、前世でもあまり食べたことのない料理だからウキウキしてしまう。
――――オレが旅の再開に出る日は近い。
○●○●○●
「え?あの茜色?ああ、ネロくんか。彼には狩りの手伝いをしてもらってね、その時は苦労せずに済んだね。でも肝が冷えたなぁ…。最初に獲物がいる森に入ったときにね、丁度猪が出たんだがね、その猪に銃を向けて撃ったけど狙いが外れてね…こっちに気づいた猪は僕たち狩人の中で一番背が小さいネロくんを目掛けて突進したんだよ。でね?僕たちもなんとか助けようと行動を移そうとしたらネロくんの身長はまだ猪より小さいのに自分よりも大きい猪の上を跳躍した!んで跳躍したのかと思ったらくるりっと回って猪の頭に踵落としをかました!凄かったよ~アレは!アレを見て誰もが思ったんじゃないかな?『あ、この子強い』って!ここに来る前にどこに居たんだろうね?旅人って子供でもああなのかな?」
「ネロくんかぁ…子供たちの相手をしてくれているから助かっているわね。今日だって子供たちと鬼ごっこしていてね、ネロくんはいい子だなぁって思って眺めてたら気づいたのよ、足を止めないでずっと走っていたの!いくら子供は元気だからって一回は隠れたりして休憩入れるのにあの子は隠れたりせずにずっと走っていたの。一回は止まってもいいだろうに、なんであんなに走れるのかしらね?ここに来る前になにかスポーツでもしていたのかしら…」
「ネロお兄ちゃんは凄いんだよ!さっきわたし、何回か転びそうになるときに絶対に手を取ってくれるの!距離があったとしてもすぐに助けてくれる!どれだけ速いんだろう?けど追いかけっこするときはあんなに速かったりしないよね…なんでもっと速く走らないかな?あんなに速いなら鬼になる必要もないのに…」
「ネロ兄ちゃん?……羨ましいかな、だっておれよりもあの子と仲がいいんだもん。髪の色が似ているからってあんなに仲良くなれるのかな…おれもエルザと仲良くしたいなあ…」
後書き
ブロリー、最高でした(大満足)
最高すぎて財布が悲鳴を上げないようにまだ3回くらい見てきました、ハイ。
もう…悟空の声優である野沢様の言う通り、いい意味で裏切る作品ですよもう
ネタバレはしませんが、ただブロリーは凄いという一言だけ残しておきます。
てか小説の発売早すぎない?おかげで観た後すぐに買いに行きましたからねもう(ご満悦)
さて、次の次の話でローズマリー村編を終わるようにまとめて来ます。更新はいつになるかわかりませんが…それでもお待ちしてくだされば幸いです。
因みに今回の主人公の名前はハバネロから取ってます。…辛いの関連?せやな(達観)
では、今年もよろしくおねがいします…!
ハバネロ「よっす!オレはネロ!」
妖精女王(幼)「よっす!私エルザ!」
ハバネロ「やっと更新したな、ってこれが最初の次回予告でいいのか…?」
妖精女王(幼)「あはは…あ、ネロお兄ちゃん!私、お兄ちゃんに聞きたいことがあったの」
ハバネロ「ん?なんだ?」
妖精女王(幼)「…私とお兄ちゃんは――――」
――――時間切れ――――
ハバネロ「え、ここで切るの!?うっだろお前!?」
妖精女王(幼)「タイミングが悪いね…まぁ、お兄ちゃん」
ハバネロ「ええ…仕方ねえなぁ…」
「「 次回、妖精の尻尾所属の戦闘民族サイヤ人」」
ハバネロ「長くね?」
妖精女王(幼)「…妖精のサイヤ人!」
「第二話 茜色のサイヤ人」
ハバネロ「時間があったら見てくださいな」
妖精女王(幼)「お楽しみに!」
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