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ドリトル先生と日本の鉄道

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第三幕その九

「他の移動、輸送手段も充実しているからね」
「車も船も空も」
「全部だね」
「充実しているから」
「だからいいんだね」
「そう、日本の強みだよ。正直自然災害の多い国だからね」
 先生はこのことを困ったこととして述べます、とにかく日本は災害については色々と悩まされている国です。
「若し陸路、線路や道路に何かあっても」
「空にだね」
「海もあるね」
「そうしたものを使って」
「そしてだね」
「人やものを送られるよ、例えばヘリを使えば」
 それでというのです。
「多少足場の悪いところでも着陸出来るしね」
「そこから人やものも届けられる」
「そこもいいんだね」
「鉄道以外の移動や輸送の手段が充実していると」
「それだけで」
「そうだよ、日本はそこまで考えてね」
 そうしてというのです。
「様々な移動、輸送手段があるから」
「強いんだね」
「災害にもすぐに対応出来るんだね」
「自衛隊の人達も」
「その一面もあるよ、よく日本人は日本の政治はどうかと言うけれど」
 それでもというのです。
「よく見るとね」
「悪くはないね」
 王子が答えました。
「客観的に見て」
「そうだよね」
「特に自然災害に対してね」
「よく考えられているね」
「鉄道は確かに素晴らしいけれど」
 王子も是非に自分の国に最新のものをと思う位です。
「けれどね」
「それでもだね」
「若し線路が脱線でもしたら」
 それが一ヵ所でもです。
「終わりだからね」
「石でも置かれたらね」
「終わりだよね」
「車両が脱線するよ」
 そうなってしまうというのです。
「そしてね」
「大惨事になるね」
「そこが問題だよ」 
 先生もこう言います。
「これはどの鉄道でも一緒だよ」
「災害で線路が少しでも壊れたら」
「もうそれでね」
「鉄道は動けないね」
「これが鉄道最大の弱点なんだ」
 線路が壊れると走れないことがというのです。
「勿論線路がないとね」
「その場所は走られないしね」
「幾ら速くて素晴らしくても」
「このことはどうしようもないね」
「万全の車両と万全の線路があってね」
 この両方がです。
「鉄道ははじめて走ることが出来るんだ」
「そうだよね」
「だから災害には弱いからね」
「日本では災害のことも考えているんだね」
「鉄道自体もこれでもかという程ね」
 まさにそれ位にというのです。
「システムからもね」
「災害対策は充実しているんだね」
「そうなっているよ」
「日本ならではだね」
「そうだよ、災害が多い国だけに」
 日本の人達だからこそこのことがよくわかっていてというのです。 
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