デジモンアドベンチャー Miracle Light
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第26話:獣消滅
ロイヤルナイツの守りの要のマグナモン、そしてバンチョーの1体のバンチョースティングモン。
そして究極体のウォーグレイモンとメタルガルルモンと…並んでいるとかなり壮観である。
「さあて…やるか!!」
「「「おう!!」」」
マグナモンの声に究極体3体が頷き、まずは格闘戦に秀でたウォーグレイモンとバンチョースティングモンが同時に突撃した。
「「でやああああ!!」」
「ウグッ!?」
2体同時攻撃とは言え、ヴェノムヴァンデモンの巨体が容易に倒れた。
その隙を逃す馬鹿はここにはいない。
「メタルガルルモン、行くぞ!!」
「分かった!!」
マグナモンとメタルガルルモンはヴェノムヴァンデモンに向けてミサイル格納部を展開した。
「「ファイヤー!!」」
ついでに放たれたプラズマ弾と冷気の息吹にヴェノムヴァンデモンはかなりの勢いで後退している。
「攻撃を集中!!奴に反撃の隙を与えるな!!」
「「「はあっ!!」」」
「グハア!?」
マグナモン、バンチョースティングモン、ウォーグレイモンが同時に拳を叩き込むとヴェノムヴァンデモンが苦痛に顔を歪ませる。
「ガルルトマホーク!!」
その隙にメタルガルルモンの胸部のミサイルハッチが開き、大型ミサイルが発射された。
それは見事にヴェノムヴァンデモンに炸裂する。
「グググ…」
「反撃の暇なんて与えるかよ!!マグナムキック!!」
反撃しようとするヴェノムヴァンデモンの額にマグナモンの蹴りが炸裂。
「爆雷天!!」
機雷虫を召喚し、その機雷虫をヴェノムヴァンデモンにぶつけると、爆発によってヴェノムヴァンデモンが再び尻餅をついた。
「ガアアア…ヴェノムインフューズ!!」
「一カ所に集まれ!!ライトオーラバリア!!」
バリアを張って迫る光線を防いでみせるマグナモン。
「大丈夫か、大輔?ヒカリ達も?」
「う、うん…」
「俺達は平気さ、お前が守ってくれたからな。それより…何てタフさだ…」
マグナモン達が一斉に攻撃を叩き込んでいるのにまるで動きが衰えない。
「痛みを感じていないとしか思えないな…」
「だったらあいつの体に風穴を開けてやるまでさ!!行くぞ!!」
マグナモン達が再びヴェノムヴァンデモンに向かって突撃する。
「インフェルノ!!」
「メタルガルルモン!!」
「おう!!コキュートスブレス!!」
ヴェノムヴァンデモンの放った業火をメタルガルルモンが必殺技で相殺する。
「ヴェノムインフューズ!!」
「ライトオーラバリア!!」
そして次の光線もマグナモンがバリアで防ぎ、そしてウォーグレイモンは全身を、バンチョースティングモンは両腕のドリルを高速回転させる。
「ブレイブトルネード!!」
「ブラッディーフィニッシュ!!」
2体の突進攻撃が炸裂する。
「ウ…ググ…グアアアアアア!!」
「よし!!」
バンチョースティングモンとウォーグレイモンはヴェノムヴァンデモンの腹部に風穴を開けた。
崩れ落ち、片膝をついたヴェノムヴァンデモンを見た大輔は勝利を確信したが…。
「グ、グルル…グギャガガガ!!」
ヴェノムヴァンデモンは立ち上がり、腹に開いた風穴から、もう一つの顔が飛び出した。
「うげえ!?気持ち悪い…」
「な、何だよあれ…!?」
あまりの気持ち悪さに大輔は顔を顰め、太一は目を見開く。
「ギギャアアアアア!!」
現れた顔は奇声と共に口から瘴気を放つ。
マグナモンが咄嗟にバリアを張ってくれたおかげで直撃を受けずに済んだ。
「お返しだ!!シャイニングゴールドソーラーストーム!!」
即座に反撃のレーザー光を放ち、ヴェノムヴァンデモンに直撃させる。
究極体に相当するマグナモンの聖なる光の技のためにヴェノムヴァンデモンには痛烈なダメージを与えた。
「グガアアアアア!?」
「グギャアアアア!?小癪ナ、選バレシ子供達イィイイイ!!」
「!?聞きましたか?」
「ああ、確かに!!」
「あいつ、喋った…ってことは…」
「あいつがヴァンデモンの本体ってことか…!!なら、本体に一撃くれてやれば…マグナモン!!」
「バンチョースティングモン!!」
「ウォーグレイモン!!」
「メタルガルルモン!!」
「「「「おう!!」」」」
シャイニングゴールドソーラーストームをまともに浴びたことで動きが鈍ったヴェノムヴァンデモンの本体に一撃を入れることなど容易だった。
「エクストリーム・ジハード!!」
「爆雷天!!」
「ガイアフォース!!」
「コキュートスブレス!!」
マグナモンの極光。
バンチョースティングモンの機雷。
ウォーグレイモンのエネルギー弾。
メタルガルルモンの冷気。
それらをヴェノムヴァンデモンの本体が真正面から受ける。
「ギャアアアアア!!ワ、私ガ…コンナ所デエエエエ!!」
4体の必殺技を本体に受けたヴェノムヴァンデモンは瞬く間に消滅した。
「お前の最期にしては上等すぎたな」
マグナモンは散っていくヴェノムヴァンデモンのデータ粒子を見届けると幼年期のチビモンに退化した。
「チビモン!!久し振りに見たな、その姿。ミノモンを究極体にしたり、さっきの必殺技でエネルギーを使い果たしたんだな?」
「へへ…」
「何だ、あんた幼年期に戻っちゃったの?」
「む?お前は…」
「私は成長期のプロットモンよ。」
偉そうにチビモンを見上げるのはテイルモンの成長期のプロットモンだ。
「犬だなお前」
その言葉にプロットモンは過敏に反応した。
「何ですって?」
「ますます猫から遠ざかっちゃってさ!!可哀想に。や~いや~い犬、タレ耳犬!べ~だっ!!」
「あ・ん・た・ね~!!」
こめかみに青筋を浮かべながらプロットモンが挑発するチビモンに飛びかかると追い掛けっこが始まった。
「おお~!本当のことを言われたからキレたか?みっともないぜ!!犬野郎!!」
「うるさい!!あっ!!瓦礫に登るなんて卑怯よ!!降りて来なさーい!!」
「降りろと言われて降りる馬鹿がいるか!!馬~鹿馬~鹿!!脳味噌まで退化してやんの~!!」
「ムキィイイイイ!!」
「……何であいつら仲悪いんだよ…?」
「さあな…」
チビモンとプロットモンの喧嘩を見つめながら太一とヤマトがぼやく。
「太一さん達もあれと大して変わりませんよ」
「「ぐは!?」」
光子郎の冷たい言葉に太一とヤマトは一撃でノックアウトされた。
「ふう…」
「お疲れ様、2人共」
「うん、流石に今日は疲れたよ。早く寝たいね」
賢は苦笑しながら言うと向こうから複数の足音がした。
敵の増援かと思ったのだが…。
「ヴァンデモン!!私達が相手に…あら?ヴァンデモンは…?」
加勢しに来てくれたトゲモン達であった。
しかしヴェノムヴァンデモンは既に消えているわけで…。
【……今更遅いわああああああ!!】
大輔達のツッコミがお台場に響き渡った。
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