オズのエリカ
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第八幕その五
「ここはね」
「長方形なの」
「そちらの形の街の方が多いし形としてもいいと思うから」
だからというのです。
「そちらにするわ」
「わかったわ、じゃあね」
「ええ、すぐにね」
「街を築く用意に入るのね」
「かかしさん達が来たらね、それまでは」
「寝るのね」
「お昼になったら起きるわ」
御飯を食べる時になればというのです。
「そうするわ、じゃあお休みなさい」
「それまで私はどうしようかしら」
ジョージ達五人は臆病ライオン、腹ペコタイガーと一緒に周りを歩いてここがどういう場所かを確かめています、けれどアンはです。
自分はここでどうしようかまでは考えていませんでした、それでエリカとやり取りをした後で思うのでした。
「一体」
「そうした時はやることは二つあるわ」
「二つ?」
「ジョージ達と一緒に周りを見回るか」
一つはこれでした。
「もう一つはね」
「何なの?」
「寝ることよ」
これだというのです。
「私と一緒にね」
「寝ることなの」
「何もしないなら寝て」
そしてというのです。
「休めばいいのよ」
「そうなの」
「二つに一つよ。どうするの?」
「私はこの辺り貴女程詳しくないし」
普段は自分のお国にいます、冒険に出ることも今みたいにありますがエリカ達程多くはありません。それでこの辺りもよく知っているかというとそうでもありません。
「それじゃあね」
「見て回るのね」
「そうするわ」
これがアンの決定でした。
「ジョージ達と一緒にね」
「わかったわ、じゃあ私はね」
「寝るのね」
「そうするわ」
この選択肢は変わりませんでした。
「これからそうさせてもらうわ」
「わかったわ、それじゃあね」
「そうしてね」
さらに言うのでした。
「お昼まで夢を見て楽しむわ」
「夢ね」
「これから建国される国で女王になっている夢をね」
「どんな女王様になってるのかしら」
「皆の前に君臨している女王様よ」
それがエリカが思う猫の国の女王でした。
「それで美味しいもの食べて遊びたいだけ遊んでいるのよ」
「そうしているの」
「それで好きなだけ寝ているの」
「それっていつもの貴女じゃない」
「あら、そうかしら」
「聞く限りではね」
「じゃあ私は女王になってもね」
それからもというのです。
「このままね」
「振る舞うのね」
「そうするわ」
「つもりでもないのね」
「だってこれでどう変えろっていうのよ」
エリカはアンに逆に問い返しました。
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