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おぢばにおかえり

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第四十六話 受験が終わってその二十九

「今でも覚えてるわよ」
「それは言った方がおかしいですよ」
「私もそう思います」
「先輩の何処がブスですか」
「物凄く可愛いですから」
「本当にアイドルになれますよ」
「それもトップの」
 またこんなことを言ってきます、阿波野君みたいだとも思いました。
「声優さんにもなれますし」
「教会継がれる前に事務所に履歴書送ったらどうですか?」
「だからそうしたことはしないから」
 二人に困って返しました。
「アイドルとかそういうのは無理よ、私には」
「絶対にセンターなれますよ」
「声優さんでもトップですよ」
「なれないわよ、それにしても何かね」
 心から思って言いました。
「私って色々言われるわね」
「阿波野君にもですか?」
「そう、あの子には特にね」
 同じ学年の一年生の娘に答えました。
「言われてるわ」
「そうですよね、やっぱり」
「今日のお昼もお話したし、図書館で」
「さっきお話されましたね」
「全く、けれどそのせいか気がほぐれたし」
 明日の受験のことを思ってガチガチになっていましたけれれどそうなりました。
「だから明日はね」
「受験頑張って下さいね」
「是非共」
「そうしてくるわね」
 二人にあらためて答えました、そうして私は天理大学の受験に向かうのでした。


第四十六話   完


                  2017・10・18 
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