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オズのエリカ

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第五幕その七

「僕もそう思うよ」
「そう、そこよ」
 まさにとです、エリカも言ってきました。
「あのピエロが言っていたことはね」
「そうだよね」
「凄い教訓よ」
「お茶の間の人気者でもすぐに信じるな」
「そうよ」
 まさにというのです。
「下手に信じたらね」
「後で後悔することになるね」
「だからね」
「あのピエロさんの言ったことは覚えておくべきね」
「そう思うわ」
 まさにというのです。
「確かにね」
「何ていうかね」
 ジョージはアップルパイを食べました、他のお菓子は干し林檎に林檎のゼリーと林檎尽くしになっています。
「オズの国でもね」
「そう、確かにあるからね」
「悪い人が悪いことを言うことは」
「そう、ノーム王がそうだったし」
「そのことだね」
「そのことがあるから」
 だからだというのです。
「注意しないとね」
「本当にその通りだね」
「けれどね」 
 ここでこうも言ったエリカでした。
「あの人の言っていた旗のお話だけれど」
「ああ、あのことだね」
「あれは私には妙にわかりにくかったわ」
「そうだったんだ」
「最初見てね。何かと思ったわ」
 その旗をというのです。
「最初手品でもするのかと思ったわ」
「手品をするのは手品師だよ」
「魔法使いさんがそうだったね」
 あの偉大な魔法使いは最初は手品師でした、手品師の人がオズの国に入って魔法使いと思われていて戻って来てから本物の魔法使いになったのです。
「そういえば」
「ええ、それをするのかと思ったら」
「ああしたお話になったね」
「それが最初ね」
「何かって思ったんだ」
「そうだったわ、けれど旗も一つじゃないとね」
 まとまっていないと、というのです。
「確かにね」
「なくしやすいよね」
「そうよね、分けるよりもね」
「その旗だけにしたらね」
「いいことはないわ」
「一旦集まったらね」
「そんなことは好きな人、人気者が言ってても」
 それでもというのです、
「例えテレビで言っていても」
「鵜呑みにすることはね」
「かなり危険よ」
「そうだね」
「そうしたお話だったね」
「鵜呑みにしてその通りにしたら」
「後悔もするわよ」
 そうなる可能性があるというのです。
「本当にね」
「その通りだね」
「私の言うこともよ」
「エリカの言葉もだね」
「迂闊に信じたら」
 そうしたらというのです。
「後悔する場合もあるわよ」
「そうだね、気をつけないとね」
「そうそう、例えば私がキャットフード美味しいと言って」
「僕達が信じて食べたら」
「その場合はどうかしら」
「猫の食べものだからね」
 それでと返したジョージでした。 
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