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真説魔法少女リリカルなのはエトランゼ改

作者:南條 綾
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2部 ジュエルシード事件
1章 怪しい館にはご用心
  館に潜入、そしてお約束のトラブル

 洋館の前まで来たが、先ほどまで晴れていたのだが、ここに来てから天気も下り坂になり、
小雨程度だが、雨が降ってきた。
流石の俺も目の前の朽ちた洋館とこの小雨で恐怖感が出てきた。

≪どうしました?心拍数が以上に上がってきてますが?≫

≪何でもない、入ろうか≫

 俺はノックもしなくて中に入った。
こんな朽ちた家に人が澄んでいるはずがない
俺は意を決し中に入った。
この中にジュエルシードがあるのなら何が起きるかわからないので、俺は力ある言葉を発した。

閉門(ロック)

 これで開門の呪文を使わない限り、中に入っては来られないはず。
中に入ると真っ暗闇だったので、永続なる明かり(コンティニュアルライト)を使い
球体の明かりを出した。
ここはエントランスで目の前には両側から登れる階段、奥には扉と両端にも扉があった。
絨毯も良いものを使っていたんだろう。
今はもう腐敗していてボロボロだった。

≪ティアジュエルシードの位置がわかるか?≫

≪残念ながらこの屋敷にあるのはわかりますが、館の中には言った瞬間
ほかにも色々な力場が生じていてわからないです≫

≪軽く探って見つけれるのならそれに越したことはないが、危ないと思ったらすぐに引き返して援軍を呼ぼう≫

≪珍しいですね、どうかしましたか?≫

≪なんだか変な汗をかいてな、嫌な予感がする≫

≪わかりました≫

 俺は相棒のティアと念波での会話を終わりにしてとりあえず1階から調べようと思った。
まずは、正面の部屋
扉を開くと長広いテーブルと片方だけでも十数人分ぐらいの椅子
無残にもボロボロなキャンドル立てと多分まだ使えそうなろうそく
何かあったかもしれないが、テーブルの上には純銀の食器と腐敗されている食事があった。
俺はその臭さにまいりながら力ある言葉を発する

『食糧および水浄化(ピュアリファイ・フード・アンド・ドリンク)』

 浄化呪文のおかげで腐った臭いが無くなり調査が始めれる。
食事の準備がされていて、何もないのは変な感じがする。
もし何かの事件性がありここで被害があったとしたら何かの痕跡があるはずなのに何もない。
血の跡も死体も何もない
浄化をしたといっても一度腐ったものを食べる趣味はない。
ますますホラーじみてきた。気味が悪い
俺はこの浄化された水を、俺がしょっているリュックの中からペットボトルを取り出す。
中に水を入れて力ある言葉を発する

『水の祝福 (ブレスウォーター)』

 聖水を何本か作り装備しておく。
実際に夜の一族や幽霊なども実際している世界だ!用心に越したことはない。
力あっても用心をおろそかにする奴は最悪の結果になる事が多い。
俺はそれを学生の頃にやったTRPGや実社会で学んだものだ。
上座には当主の大きな肖像画が書かれていたのがわかるが、それも顔のあたりは破れていてよくわからない。下座には扉があり多分厨房があるのだろうと予測する。
まずはそこに行くことにする
やはり中に入るとすごい臭いでたまったものじゃないので先ほどの浄化呪文と空気浄化呪文も使用する。

 1階の浄化呪文につき約28リットルの水と27キログラムの食事を浄化できるのだが、量が多いので数回の呪文を使用しないといけなかった。
この呪文自体は僧侶系の低級呪文だが、この館の異質さで疲れが非常にやばいということがわかった。
呪文の疲れじゃなく、この部屋の異質さで精神的にやられている。左側にまた扉があるのでそちらに行くことにした。
そこはどうやらコックたちの部屋のようだった。
朽ちてはいたが、何かのレシピ帳や日記みたいのもある。
残念ながらその日記を読むことはかなわなかった。
左側にまた扉がある多分エントランスにつながる扉だろう
開けるとやはりエントランスだったのでそのまま真正面の扉に向かうことにしたのだが、
ご丁寧に鍵がかかっていたので、盗賊技能の鍵開けの技術で開けた。
流石に今の鍵は無理だが、昔ながらの鍵ならば技術で開けることが出来る。
中に入ると多分執事の部屋だろう。
結構な広さだった。
たいして、これと言ったものはない感じだ。
部屋の作りからしておくにも部屋があると思ったのだが、どうやらないみたいだ
まぁ食堂がすごく大きいから、この壁を壊すと食堂にぶつかるんだろうと思った。
さてと、戻るかと思った時だった。
俺の知っている声がエントランスの方から聴こえる。

「綾~どこにいるのよ、出てきなさい~」

「綾君、いるのなら返事してほしいな」

 なぜだ!

≪ティア俺は閉門の呪文をかけたよな≫

≪確かに、そしてアリサさんもすずかさんもそれを解くすべはありません≫

 俺は急いでエントランスに出たらやはり2人だった。

≪ティア本物?≫

≪残念ながら本物ですね≫

「誰そこにいるの?」

「アリサちゃん、綾君だよ」

「なんで二人がここにいるんだ!」

「反対に聞くわよ、なんで幽霊屋敷に足を踏み入れてるの?」

「質問を質問で返すな」

「答えなさいよ」

「まずは俺の質問に答えろ」

「もぅ、二人ともまって、私たちは綾君が中に入るのを見たから中に入ったんだけど・・・綾君は?」

「なんか冒険心にかけられてな、こんな廃墟っぽい洋館を探索するのも気分転換に良いかなってな」

 俺は本当の事ではなく男子ならそう言う事もあるだろうと言う嘘をついた。

「は~ケガしたばかりなのよ、何考えてるの?」

「はいはい、もう一つ質問をしても良いか?」

「良いわよ、その質問が終わったら帰るわよ」

「あぁ、思ったより疲れたからな、帰ろうとしていたからそれはいいのだが、二人ともどうやってこの家の中に入ってきたんだ!」

 そう、閉門の呪文をかけてあるのだから、俺と同じ系列の魔法使いか格上なら可能だろう。
考えられるのは一つ、どこかに隠された扉があって俺が気付かなかったということだ
だが、俺が思った返事ではなかった。

「何言ってるのよあんたは、扉があるんだから、勝手で悪いかなと思ったんだけど、そこから入ったわよ」

「な・・・に?」

「綾君どうしたの?けがの痛み?顔色が優れないよ」

「ア・・・リ・・・サ・・・もう一度言ってくれ?」

「どうしたのよ、あそこの扉から入ったのよ」

「そんな馬鹿な!」

「「キャッ」」

 二人のかわいらしい悲鳴が聞こえたのだが、そんなことはどうでもいい
俺はすぐに走って扉に手をかけて開けるのだが開かなかった。

≪ティア?≫

≪呪文は継続中です。あの呪文は、反対側なら開く呪文ですか?≫

≪そんな呪文何の役に・・・監禁とかなら役に立ちそうだ、いやただ単に鍵を呪文で閉じただけだ≫

≪ならなぜ、開いたのでしょう?≫

≪すずかの闇の一族の力か?≫

「そういえばこの扉を開けたのはすずかか?」

「あたしだけど、いったいどうしたのよ」

 一切の魔力を持たないアリサが開けただと

「あの綾君いったい何がどうしたの言ってくれないとわからないよ?」

「クールになれ!すまない、俺は探検ごっこをしていたからな、邪魔が入らないように閉門の呪文をかけて中に入ったんだ!」

「それってどう言う事よ」

「本来なら魔法の鍵がかかってるのにアリサとすずかがこの館に中に入れるはずがないんだ!」

 ちっヤな予感がする。俺は力ある言葉を発する

『アンロック(開門)』

 俺は扉の取っ手を持ち、扉を開けようとするのだが、開かなかった。
数回開門の呪文をしてもうんともすんとも言わなかった。

≪ティア≫

≪閉じ込められたみたいですね。先ほどの閉門の呪文は解かれています≫

≪そういえば、この館に入った瞬間変な力場を感るって言ってたな?≫

≪はい、いいました。そのせいでジュエルシードの位置が把握できないと≫

『リムーブカース(呪い発見)』
 
 呪文を使ってわかったことがあった。
この館自体が呪われてやがる。そして呪い解除の呪文をしても、俺の力量不足で解除が出来なかった。
頭痛くなってきた。
足手まといを二人連れてミッションを解かないといけなくなった。
そうだ!
俺はリスティに思念波を送った。
リスティや知佳さんといったHGSは超能力に似たものが使えるらしい
そして思念波と言ったテレパスもできるって言ってたのだが、連絡なし

≪綾様、遮断されてます≫

≪ジーザス≫

 俺は手に顔を乗せ少し座り込んだ!

「ど・・どうしたのよ」

「もしかして開かないとか?」

「はっ当たりだすずか、アリサ、すずか今日は誰もいないのか?」

「そうよ、今日は塾もないから、このまますずかの家に行ってあんたのお見舞いをしようって話になったから」

「私もいないよ」

「これを困ったと思うべきかよかったと思うべきか」

 多分誰もが入ることが出来るんだろう、でも出られないということなんだろう
多分呪いだけなら俺の呪文でどうにかできると思う。
ネックはジュエルシード。これが増加の役目を起こしているのかもしれない。

「一応きくが、ここで大人しく待ってるという選択肢は」

「あんたも大人しく救援を待つのなら待つけれど」

「綾君は、探索するんだよね」

「誰もここに来たとわからないしな、脱出できるかもしれないのなら探索するしかないだろう。
一応、あっちには朽ち果てたベッドはあるが、多分寝れるぞ」

「嫌よ!」

「私も遠慮したいかな」

「なら、俺も実際には何が起きてるのかわからん、おいておいても何か起きるかわからんし、一緒に行くか?」

「「うん」」

「願いは一つだ、俺の言う事は絶対に守る事」

「「うん」」

「間違っても、あの捕まった時みたいに勝手に動くな良いな、下手したら命に係わるし、
多分あの時より状況は悪い!」

「なんでよ」

「よく考えろ、俺の力をもってしても扉が開かない、情報がない、先ほどテレパシーで助けを呼んだが返事がない。言ってみれば隔離された場所だ。誰が助けに来ると思う?」

 すずかもアリサも少し青白い顔で見てきた。
希望的なことを言っても仕方がない。

「わかったわよ、約束は守るわ」

「うん」

「その代わり、命は護ってやる。安心しろ」

「あんたの命も護るのよ」

「あぁ」

 気丈な女たちだ!
こんな雰囲気の場所で閉じ込められたら恐怖でパニクっても仕方ないのに
理性的に話が出来る。
大人よりも頼もしい

「何でもいいここの情報を知っているか?」

 まず俺は、この館の情報をこの土地の住人であり名家の二人に聞いた。 
 

 
後書き
1か月記念で3話アップしました。
この話の予定は10話ぐらいです。 
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