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オズのエリカ

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第二幕その十一

「グリンダさんもね」
「私が猫の女王として務まるか」
「貴女みたいな性格だったら」
 それこそというのです。
「多くの人がそう思うと思うわ」
「やれやれね。それはやってみたらね」
「わかることっていうのね」
「わかるわ」
 胸をぴんと張って言うエリカでした。
「絶対にね」
「どうかしらね」
「あら、まだ言うの」
「言うわよ、今だって何かとね」
「猫のよし悪しが出ているから」
「その貴女が女王となるとね」 
 アンはお話しているうちに自然と眉を顰めさせました、そしてそのうえでエリカにさらに言うのでした。
「大丈夫かしらって思うわ」
「自然となの」
「そう思うわ。あとね」
「あと?」
「貴女今尻尾ぴんと立ってるわね」
 このことに気付いたアンでした、エリカのこのことに。
「しっかりと」
「それはあれよ」
「機嫌がいいから」
「そう、だからよ」
 まさにというのです。
「尻尾が立っているのよ」
「そうなのね」
「機嫌がいいわ、本当に」
「冒険が出来て」
「あとさっきのお刺身も美味しかったし」
 先程の鯉のお刺身もというのです。
「だからね」
「上機嫌なのね」
「かなりいい気分よ」
 実際にと答えたエリカでした。
「もううきうきとしてるわ」
「そんなに気分がいいのね」
「そうよ、後ね」
「後?」
「この最高の気持ちがずっと続く祈るわ」
「建国もして」
「そう、それからもね」
 まさにというのです。
「そうなってもらいたいものね」
「それは難しいけれど」
「それでもなのね」
「そうなればいいわね」 
 アンはエリカに微笑んで答えました。
「私も」
「そうでしょ、最高の気持ちが続けばね」
「それが一番いいわね」
「ええ、だからね」
 それでと言うのでした。
「そう願うわ」
「そういうことよ。さて地図あるわよね」
「持って来てるわ」
 アンはリュックを自分の前に持って来ました、そしてその中から一枚の地図を出してそのうえで言いました。 
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