将来の進路
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第一章
将来の進路
登瑛戸は軍事訓練を受ける高校に通っていて成績優秀品行方正な学生として知られている。特に射撃が優れている。
その彼にだ、進路指導の先生が尋ねた。
「君は将来どうするのかね?」
「はい、防衛大学に進みたいです」
瑛戸は先生にすぐに答えた。
「そして将来は自衛官になりたいです」
「そうか、君は成績優秀でだ」
先生は瑛戸の返答に即座に答えた。
「品行方正、しかも射撃の腕もいい」
「だからですね」
「この学校から自衛官になる者も多いしな」
「防衛大学にもですね」
「成績優秀な生徒は毎年結構行っている」
それでというのだ。
「君もだ」
「進路としてですね」
「いい、では入学してから」
それからはともだ、先生は言った。
「陸上自衛隊だね」
「そして狙撃兵かレンジャーになりたいです」
「レンジャーにかい」
「はい」
瑛戸は先生に率直に答えた。
「そう考えています」
「狙撃兵はわかるが」
「レンジャーはですか」
「君は身体能力も高いが」
その方面の成績も優秀なのだ。
「しかし」
「狙撃兵の方がですか」
「向いていると思うが」
「はい、それは僕も思いますが」
「レンジャーにもかい」
「なりたいとも思っています」
「いいのかい?レンジャーは陸上自衛隊の花形だが」
エリートとして知られている、レンジャーの章を左胸に着けているとそれだけで陸上自衛隊では一目置かれる程だ。
「しかし」
「過酷ですね」
「その過酷さはこの学園どころか」
それこそというのだ。
「陸上自衛隊でもだ」
「最もですね」
「そんな部隊だ」
だからだというのだ。
「だからだよ」
「そこに進むことは」
「止めはしないが」
それでもというのだ。
「過酷だと言っておく」
「そうですね」
「そうだ、それでも行きたいのか」
「そうも考えています」
「そうか。ではな」
先生も頷いた、そうしてだった。
瑛戸の進路に防衛大学、レンジャーのことも書いた。この話はすぐに瑛戸の友人達の耳に入ってだった。
瑛戸は彼等にこのことを聞かれた。
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