アッシュ・レイニーの非日常
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第5話 萩原研二と爆弾
アッシュはこの日、日本の某マンションにてクエストを完遂させたところだった。
その時、自分の耳が音を察知し、さらに危険察知能力が仕事を果たしていた。
『何かがこのマンションで起こっている。』
タッタッタッタ
「・・・・・・・・あれは!?』
一度だけ顔を合わせた懐かしい顔がそこにはあった
しかし、悠長に懐かしんでいるわけにはいかない。
『<神速>』
光の速さで接近する
そして
萩原健二はもう駄目だと感覚的に悟っていた
油断が原因だった
あと少しだからとタイマーが止まったことをいいことに休憩していたところ急にタイマーが動き始めた。
時間はわずかに10秒
どうあがいても逃げられる時間など残ってはいない
それでもできるだけ遠くに離れようとするも無情にタイマーの秒数が減っていく。
7
6
5
4
「(松田・・・・・・ごめん・・・・・・)」
3
「(ここまでみたいだ・・・・・・・)
2
「あとは頼んだよ・・・・・・・)」
1
『あきらめるのか?<神の盾>!!』
0
ドゴン!!
爆弾は爆発した
衝撃は外まで響いていた
「うそだろ・・・・・萩原ァ!!」
・・・・・・・・・
「・・・・あ れ、衝撃が来ない・・・?」
萩原は恐る恐る目を開けてみた
「な!?あなたは!」
そこには手を広げ爆発を食い止めているアッシュがいた。
「アッシュさん!!」
アッシュは振り返る
『無事だったか?』
「なんでここに?」
『いやな予感がしてな・・・・案のじょうだ。とりあえずこの炎を消さないと。』
アッシュは左手で<神の盾>を出しながら右手で水の塊を浮かべた
『行くぞ!!<水竜の流水砲>!!』
大きな水の塊が右手から発射される。放たれた砲弾はまっすぐ炎に向かって飛んでいく
今にも燃え広がりそうだった炎は鎮火した。
「すげぇ・・・・」
つぶやいたのは誰だったか
今自分の命を脅かそうとしていた炎が一回の魔法により一瞬で鎮まってしまった。
『よし、これでもう大丈夫だろう。』
よし、じゃあ戻るか
『<光竜の架け橋>』
その場に残っていた人々の足元に光がともった。そして一瞬にして全員その場から消えることになった
そして残ったのは残骸だけだった。
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