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混沌の魔術師と天空の巫女

作者:白鋼
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第8章 日常編
  ギルドへ帰ろう

「やったぜ!!!!ドラゴンを倒したぞーーーーーーーーー!!!!」

ナツさんは大喜びする。

「倒せたのはいいけど、僕もう、疲れたよ~~~。」

シャンディーはそう言う。

「で?この後はどうするんだ?」

ガジルさんが俺に尋ねる。

「兎に角、ラハールさんに報告して、それ次第かな?」

俺はそう答えた。

「でも、この大陸がドラゴンによって作られたって言ったら、驚くんじゃ・・・。」

ウェンディがそう言ってきた。

「う~~~ん・・・・・・でも結局はちゃんと報告しないといけないし、
 信じなかった場合は、もう連れて来るしかないよ。」

俺はそう言う。

「凍ちまった奴等の事も考えると呼んだ方がいいかもな。」

ガジルさんがそう言う。

「・・・わかりました。俺が急いで呼んできます。
 悪いけど、ナツさんは凍った人達を溶かしてください。」

俺はナツさんに向かってそう言い、ナツさんは頷く。

「火傷させないようにくれぐれも、気を付けてくださいね。」

俺はそこだけ強く言って、(エーラ)を出し、飛んで行った。



























数分後・・・



「あ!コージ戻って来たよー。」

「本当だ。ドラゴンになって戻って来やがる。」

シャンディーの言葉を聞き、ガジルが遠くから見えたコージの姿を見てそう言う。
ナツ達は今、調査員が氷漬けにされている場所にいた。

「おい。何か持ってきてねーか?」

妖精の球(フェアリースフィア)を持っているみたいですよ?」

ラクサスとウェンディがそう言う。

「よっと!」

俺はようやくこの大陸に戻って来た。

「って、何で球の中に評議院がいるんだぁ!!?」

ナツさんが驚いてそう言う。
というか、ナツさん、妖精の球(フェアリースフィア)を球って・・・・・・
間違ってはいないですけど・・・・・・・・・

「まぁ、その実は・・・」

俺は取りあえず説明をした。
空を飛んでいる途中で通信用魔水晶(ラクリマ)でラハールさんに報告し、
魔法評議院のERA(エラ)に到着して、氷の大陸での事を全て話した。
最初ラハールさんは半信半疑であったけど、
調査員の人達の事も考え、大人数での出動になった。
そこで俺がドラゴンになり、妖精の球(フェアリースフィア)
部隊の人達をここまで運んできた訳である。

「では、解除しますね。」

俺は人に戻り、妖精の球(フェアリースフィア)を解除した。

「救護部隊はすぐに調査員の方を!!残りは私について来い!!!!」

ラハールさんの言葉に救護部隊の人達が凍りつけにされて、
ナツさんの炎によって溶かされた調査員の応急を始めた。

「あ。ちょっと待ってください。」

俺がラハールさんに向かってそう言う。

「ドラゴンなら、俺が持ってきますから、少しお待ちください。」

俺はそう言い、氷竜の場所へ急いでいった。












































少しして・・・




「本当に・・・ドラゴンが、いた・・・とは・・・!!!!」

ラハールさんは俺達が倒した氷竜を見てそう言う。
まぁ、普通なら、驚くのも無理はないよな。

「これで、わかってくれましたよね?」

俺はそう言う。

「あ、ああ・・・・・・これは評議院の方で厳重に保管をしておく。」

ラハールさんがそう言う。

「それはいいですが、どう持って行きますか?
 俺が運べば速いですが・・・。」

厳重に保管するとはいえ、ドラゴン1頭を保管できる場所があるのかな?

「ふむ・・・なら、すまないが、ERA(エラ)まで運んでくれるか?
 評議員の極秘の保管庫がある。少し人数が必要になるがな。
 とは言っても、バレないようにしてほしい。
 まだこの事については世間に知られるわけにはいかない。
 いずれかは、上からの許可で発表はする。」

ラハールさんはそう言う。

「わかりました。」

俺はそう返事をし、氷竜を持つ。

「冷たっ!!」

死んでいるとはいえ、身体はかなり冷たい!!急いだほうがいいかもな。

「すまないが、私も一緒に頼む。
 一応、ERA(エラ)の方に人員は手配しておいた。」

ラハールさんは俺にそう説明した。

「わかりました。」

「うむ。何かあったら、連絡をする様に!!」

「はっ!」

ラハールさんは近くにいた部下の人に向かってそう言った。

「それでは、行きます!!!」

俺は妖精の球(フェアリースフィア)でラハールさんをで囲み、
それを掴んで、さらに氷竜を担いで、飛んで行った。










































魔法評議院のERA(エラ)にて・・・


「着きました。」

魔法評議院のERA(エラ)に到着して、
外に出ている評議院の人達がすでにいた。
評議院の人達もドラゴンを見て驚いている様子だ。

「降ろしてくれ。」

「はい。」

俺はラハールさんの言葉に従い、
掴んでいる妖精の球(フェアリースフィア)を降ろし、解除した。

「では、魔法部隊!ドラゴンを例の場所まで運ぶ!!
 重力魔法と風魔法で運ぶんだ!!!決して地面につけないように!!!
 死体とは言え、氷のドラゴンだ!地面が凍ってしまうぞ!!!」

ラハールさんは指示と説明をした。
魔法部隊の人達が氷竜を浮かせ、運んだ。

「あぁ~~、冷たかった~~~。」

俺は人に戻り、そう言う。

「そうだ、少し来てくれ。」

「?はい。」

俺はラハールさんに返事をし、ついて行く。












「ここは・・・」

「第四強行検束部室。まあ、私達の仕事場だ。」

ラハールさんの仕事場に俺は入っていた。

「これからアレの事で忙しくなってしまうから、
 先に報酬の方を出しておく。」

ラハールさんはそう言い、大きな2つの袋を俺に渡した。
大きさは別々だったけど。

「1つは暗殺集団の500万(ジュエル)
 もう1つは毒の島の調査、報酬は1000万(ジュエル)だ。」

「・・・は?」

1000万(ジュエル)・・・・・・・・・!?

「君が持ってきた魔水晶(ラクリマ)や調べてくれた生物のメモのおかげで
 かなりの進展が出た。当然の結果だ。受け取ってくれ。」

「あ・・・はい・・・。」

俺は唖然となりながらも、1つの袋を受け取った。

「それとすまないが・・・氷の大陸の報酬はしばらく待ってほしい。」

「・・・あー・・・理由はわかります。」

ドラゴンが原因じゃあ・・・世間にはまだ知らない方がいいからな・・・。

「察してくれて助かる。」

ラハールさんはそう言う。

「こちらこそ、色々と忙しくさせてしまった上、
 こんな大金まで・・・」

「何、こうなるのは仕方ない事だ。
 それに報酬を払わんとは、評議院の恥だ。」

俺の言葉にラハールさんはそう言う。

「そう、ですか・・・・・・。」

「ああそれと、これで君とシャンディーって子の許可は出る様になった。
 ただし、それでも、危険や必要な時以外は控える様に。」

「はい。わかっています。ああ、そうだ。
 通信用魔水晶(ラクリマ)を返しておきます。
 それと報酬、ありがとうございます。」

俺はそう言い、通信用魔水晶(ラクリマ)をラハールさんに返した。
その後、お礼を言い、一礼をした。

「ところで・・・」

「?」

「いい加減出てきたらどうですか。」

俺は奥の方にいる人に向かってそう言う。
隠れているつもりだけど・・・わかっていますよ、会いずらいのは・・・。

「別にもう、あの事で怒ったり、恨んではいません。
 まぁ・・・またやったら許しませんけど。」

「・・・・・・。」

「(ドランバルド・・・。)」

「(まぁ・・・いいか。)すみません、仲間が待っていますので失礼します。」

俺はそう言い、礼をして、部屋から出た。

「・・・おい、ドランバルド!」

「・・・・・・。」

コージが出た後、隠れていたドランバルドが出て来た。

「何故でなかった?」

「・・・・・・。」

「何があったかは知らないが、彼はもう大丈夫みたいだが?」

「・・・それでも・・・今の俺には、そんな資格はない・・・けど・・・」

「?」

「いつかは・・・・・・何かしないとはいけないのはわかっている・・・
 必ず・・・俺のやっちまった事を返さねーといけねえからな。」

ドランバルトはそう言う。

「で?例のドラゴンは?」

「当然、評議院の地下倉庫に保管だ。」

ラハールは窓から外を見てそう言う。
外では、氷竜を運んでいる魔法部隊が今、
評議院の茂だけの場所にいた。
実はここに評議院の秘密の地下倉庫がある。
この倉庫には、危険生物や魔水晶(ラクリマ)等を厳重に保管する場所である。
氷竜も、ここに保管するのである。

「これで、しばらくは大丈夫だろう。」

「ああ。」

「これから忙しくなるぞ。ドラゴンの調べや報告書を纏めないといけんからな。」

「ああ、そうだな。」

2人はそう言い、仕事に係るのだった。




























































一方、コージは・・・



「ただいま!」

俺はまた再び、氷の大陸に戻って来た。

「おーう!帰ったか!!!」

「お帰り、お兄ちゃん。」

ナツさん達は俺が帰ってくるのを待っていてくれた。

「ん?何だ、その袋は?」

「ああ、3つの依頼のうち、2つの報酬です。」

ガジルさんの言葉に俺はそう答える。

「ほう、そりゃよかったな。」

ラクサスさんがそう言う。

「あの~、少しよろしいでしょうか?」

1人の評議院の人が俺達に話しかけて来た。

「何でしょうか?」

「ラハール隊長からの伝言です。
 『この大陸は評議院が調べるから、君達はもう帰ってもよろしい。
 ただし、この事とドラゴンに関しては決して話さぬように』との事です。」

その人はそう説明してくれた。

「だそうです。ナツさん、決して言わないでください。」

「俺かよ!!!!」

1番いいそうなのはあなたですから。

「言ったら、エルザさんに頼んでボコらせるか、
 妖精の球(フェアリースフィア)で酔わせますからね。」

「ちょ、おま、それ卑怯だぞ!!!!」

ナツさんはそう言うが、どうでもいい。

「シャンディーも、わかってるね?」

「僕もー!?」

「何か言いそうだから。
 それと、これで許可は出来たけど、控えるようにだって。」

「うぅー・・・わかったよ・・・。」

シャンディーは何か言いたそうだけど、とっとと帰りたいしな。

「それじゃ、帰ろうかギルドに。」

「だな。」

「ああ。」

「帰ろうっか。」

「おう!」

「うん!」

俺の言葉にみんなそう言う。

「それじゃあ、妖精の球(フェアリースフィア)!」

妖精の球(フェアリースフィア)でみんなを囲み・・・

「ギルドへ帰ろう!!!!」

俺はそれを掴んで飛んで行った。










































































「今日は宴じゃーーーーーーーーーーーー!!!!」

「「「「「「「「「「おおおおおおおおおっ!!!!」」」」」」」」」」

ギルドに戻り、報告した後、いつも以上の大騒ぎが始まった。
ドラゴンの事は運よく、マスターを含め数人のみだった為、
その人達にだけ、評議院であった事を話した。

「今日も今日で、いつも以上に騒がしいな。」

「そりゃあ、あんたがSSラ級クエストを全部達成したからでしょ。」

「そうそう~!」

俺の言葉にシャルルとミントがそう言うのだった。

「さぁ~って!色々と話を聞かせてもらうぜ。」

グレイさんが俺に絡んできた。

「ぬうぅぅぅ~~~~・・・!!!」

ちょっとジュビアさん、恨めしそうな顔しないで・・・・・・

「俺と勝負しろーーーーーー!!!!」

「ごはぁーーー!!!」

ナツさんがグレイさんを押して、俺にそう言ってきた。

「何しやがる!!!!」

「んだとコラーーー!!!!」

また2人の喧嘩が始まった・・・。

「やめんか!!!!」

「「ごはぁっ!!!!」」

いつも通り、エルザさんが止めるのであった・・・。

「ラクサスゥ~~~~~~!!心配したぞぉ~~~~~~!!!」

「少しは落ち着きなさいよ。」

「ちゃんと帰って来れたからよォ。」

雷神衆の人達はラクサスさんの下に集まっている。

「少しうっとおしいぞ。帰って来れたからいいだろ。」

「ラクサス~~~~~~~~~~~~~!!!!」

しばらく続きそうだ・・・・・・。

「コージ~、本当にすごいよ~~~!!」

「ホント、よくやったわね。」

俺の所にミントとシャルルがやって来た。

「所で、ドラゴンはどうなったの?」

シャルルが小さい声で俺にそう言ってきた。

「一応、評議院の方で管理するそうだ。
 公にはまだできないからな。」

俺は小さい声でそう言う。

「そう。」

「さ~~って、ウェンディ~。」

ミントがウェンディを呼ぶ。

「何?」

「何って、コージに話した事があるんでしょ~。」

「ここ何日か、コージが居なくて、ため息したり、ボーっとしたしてたわ。」

「そ、そんな事は・・・!!!」

「あ~はいはい。」

「そーいう事にしよぉ~。」

「もう・・・!!!」

「ハハハ。」

ミントとシャルルにからかわれるウェンディだった。
その後にウェンディは、俺がいない間の事を話してくれた。
ルーシィさんとユキノさんの星霊、さらには星霊王がエクリプスの影響で
姿も性格も豹変して自由を手に入れるため反逆の狼煙をあげたらしい。
さらに星霊王は理性なく暴れ回るその姿から星霊獣になってしまったが、
俺らのギルドメンバー達の活躍で何とかなったらしい。
因みにウェンディは、姿の変わったルーシィさんの星霊アクエリアスさんと戦った話もした。

「(やっぱり、ここが1番かもな。)」

俺は心の中でそう思うのだった。


























































「ほう、ドラゴン・・・そうだったのか・・・。」

ここは氷の大陸から近い浜辺。
1人の男と蜥蜴の顔で司祭のような格好をした者がそこにいた。

「は、はい・・・・・・
 調べた情報では妖精の尻尾(フェアリーテイル)のメンバーが氷のドラゴンを倒したと・・・」

蜥蜴の者は震えながら翠うのだった。

「ドラゴンだったんじゃあ、ここまでくる必要なかったな。」

男はそう言うのだった。

「は、はい・・・氷の滅悪魔導士(デビルスレイヤー)のシルバー様が相手する必要はないかと・・・」

「・・・・・・だな。とっとと帰るか・・・」









































冥府の門(タルタロス)に。」

男の名はシルバー、闇ギルドそしてバラム同盟最後の1つのギルド、
冥府の門(タルタロス)のメンバーであった。 
 

 
後書き
どうも、白鋼です。
ようやくSS級クエストが終わりました。
最後にタルタロスのシルバーを出しました。
最初は出すつもりはありませんでしたが、
氷の大陸の事を彼が無視するわけないので、
一応ここで出しておきました。
次回はOVAからのあの話を出します!!
お楽しみに!! 
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