アッシュ・レイニーの非日常
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第2話 警察学校組との出会い
前書き
空白の7年よりも前の話
アッシュ(22歳)
警察学校組(19歳)
ここは日本のとある場所
そこに未来の警察官が5人いた
「たくよぉ、なんでこういう時に限って事件なんて起こるのかねぇ」
「おいおい将来警察官目指している俺らが言っちゃいかんでしょ」
普段から目つきが悪いのにさらに目つきを悪いく凶悪顔をさらしているのは松田陣平
その言動を苦笑いで咎めているのは萩原健二である
その近くでは険しい表情を浮かべている降谷零が言う
「そうだ、日本国民を脅かす存在を置いとくわけにはいかない」
「犯人も日本国民だけどな」
そう突っ込むのは諸伏景光だ。
しかし、降谷には聞こえていなかった
「しかし、どうすんだよ。犯人から人質が離れなきゃ何にもできないぞ?」
と伊達航が言う
そうなのだ現在の状況は少女を人質に犯人がナイフを向け大暴れしている。犯人は目がうつろで麻薬を使っているということが明らかだ。
おかげで近着状態が続いている。
しかし、これが長引くにつれて状況的には最悪となる。
犯人はいつ暴れだすかわからない。
少女も目に涙をためて震えている。
そして、はじめはそこまでいなかった人が何事かと足を止め始めてしまった。人が増えればそれだけ危険が増えていく。
5人は内心かなり焦っていた。
とそこに行方を見守っていたギャラリーから不意に声が聞こえた。
『ふむ、この状況はなんだ』
5人ははっと声がした方を見る。犯人がわめいている以外全員が固唾をのんで見守っているこの状況にその声はひどく響いた。
当然犯人にも声が届く
「なんだぁこいつが見えないのか!!」
「ヒィッ!!」
刃物を少女に突き付ける。
5人はマズイっと思った。
『なるほど、おとなしくしよう』
そういって声の主が一歩後ろに下がった。
向かってこないことを悟った犯人は少しおとなしくなる。
その様子に警察学校組はほっとする。周りのギャラリーも安堵した。
「(どうする?このままじゃまた平行線だ。警察が来るまで待つか?だが警察が下手に刺激すればあの子に危険が迫る)」
降谷は声を出した人間の方を見る。
「(それにしても、彼、何者だ?刃物を持った人に対して動揺も何もなかった。)」
未だ注目されている中で男がその場から姿を消した
「「「「「 ・・・・・は? 」」」」」
「「「「「「「「「「「「「「 え 」」」」」」」」」」」」」」
そう、文字通りその場から姿を消したのだ。
そして次の瞬間
『おとなしくするのはお前の方だ<瞬間移動>』
消えた思っていた男がいきなり姿を現した。
それも犯人の目の前に
「!?」
犯人があっけにとらえている間に少女を奪い取り再びその場から消える。そして、少し離れたところに姿を現した。
その間1秒間である。
助けられた少女もキョトンとしている。
「(は?何が起こった?そんなに速く動けるわけが・・・・)」
「おい。あれ見ろよ!」
ギャラリーの人が何かに気づき指をさす。
全員が機械的に指の方向を見る。5人も見る。
それは男の手だった
右手には紋章が見える。
「あれって、フィオーレ王国のギルド紋章じゃない!!」
「まじかよ!!」
「うそっ初めて見たわ!?」
「そういやそいつ週刊ソーサラーで見たことあるぞ!!」
「魔導士ギルド フェアリーテイルのS級魔導士、アッシュ・レイニー!!」
普段芸能人よりも会うことがないであろう有名人に遭遇し別の意味で騒然とする。
人質事件が起こっているとは思えないようなざわつきである。
思わぬ人物に遭遇した5人もあっけにとられていた。
「おいおい、とんだ大物だな。」
「これ、俺たちの出番ないんじゃねぇか」
「どうする降谷?」
「まぁ、俺ら正式な警察官じゃないしな」
「降谷にしては珍しい。」
「誰もいないんだったら目の前の危険に飛び込むぐらい造作でもないけど、幸い目の前にあっさり解決してくれそうだし、お手並み拝見ってね。」
「ふーん。で、萩原は何してんの?」
4人が言い合うその横で会話に加わらずバックをごそごそと探っていた。
「これが終わったらサインをもらってあわよくばお近づきに・・・」
取り出したのはサイン色紙と黒のマジックペンだった。
なんでそんなの持ってるのかという疑問は口から出ることはなかった。
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