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組織の正体と黒幕

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第一章

               組織の正体と黒幕
 北村リズはかつては普通の女子校生であり今も表向きはそうである、だが家族旅行の際に謎の組織に家族と共に襲撃され両親は死に自分も瀕死の重傷を負った斎にその場に居合わせた教授によってサイボーグ技術を施されたうえで一命を取り留めた。
 それからは両親を殺し弟を行方不明にし自分に瀕死の重傷を負わせていた組織と組織に関わる政界の要人や財界等の経営者達を暗殺していっていた。だがその中で。
 リズはある政界の要人を暗殺して教授の家も戻った時にだ、教授にどうかという顔で話した。
「最近気付いたことですが」
「政界といってもだね」
「あの、今の政権やそこに近い人達は」
 これまで暗殺した中にはとだ、リズは教授に話した。
「いないですが」
「前の政権、そして今の野党とだね」
「野党に近い企業ばかりですが」
「そうだね、実は私は防衛省とも関係があるんだ」
「防衛省、自衛隊ですか」
「兵器の開発には関わっていないがね」
 リズに笑ってこのことも話した。
「どうも私の技術は異端らしくてね」
「サイボーグ技術とかは」
「自衛隊はそうした技術は好きでないらしいんだよ」
「如何にもありそうな話ですが」
「自衛隊は案外そうした系統の兵器は好きでないらしくてね」
「だからですか」
「私は自衛隊の兵器開発には関わっていないよ」 
 瀕死の重傷を負ったリズを助けるまでの技術を持っていてもというのだ。
「けれど医学等の分野ではだよ」
「関わりがありますか」
「そうだよ、そして案外防衛省や今の政権、与党はね」
「悪いことに関わっていないですね」
「いても君の家族に何かする様な」
 そうした悪事にはというのだ。
「関わっていないよ」
「そうですか」
「そう、けれど君もわかってきたね」
「はい、案外ですね」
「今の野党やマスコミ、知識人はね」
「色々関わっていますね」
「君を殺そうとしてご両親を殺めた組織にね」
 教授の目が鋭くなった、そのうえでリズに言うのだった。
「関わっているんだよ」
「裏業界にしても」
「まずマスコミだよ」
 この世界が問題だというのだ。
「マスコミは情報を集める、そしてその情報を報道出来るね」
「はい」
「そう、情報をどんどん手に入れて流せるけれど」
「その長せる情報をですね」
「自由に選べるんだ、何でも知ると強い」
 そのこと自体が力になるというのだ。
「マスコミは自分達が集めた情報を自由自在に流したり流せなくしたり出来るんだ」
「報道する自由じゃないんですね」
「逆に報道しない自由もあってね」
「お父さんとお母さんを殺した組織も」
 その実態もわかってきた、あるならず者国家と関わりの深い組織でその国の工作員上陸地点にリズの一家がいたので口封じに全員襲撃して射殺したのだ。
 そこに防衛省もっといえば自衛官達と共に博士が来て工作員や組織の者達を捕らえようとしてそれは出来た、だがリズの一家を助けるには間に合わなかったのだ。
「その存在もですね」
「名前は出てもね」
「実際に何をしているかはですね」
「関係者達もね」
 そういったこと全てがというのだ。
「わかっていてもね」
「報道しないことも出来て」
「実際に報道していないんだ」
「そういうことですか」
「そしてマスコミは知識人と縁が深くて」
「知識人にもあの国や組織との関係者がいて」
「多いね」
 リズはこのことも既に知っている、だからこそ言うのだった。 
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