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『腐敗の館』

作者:零那
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『2003、永眠』



敢えて鍵を掛けていた記憶。開けてしまっていた。ふと、無意識に想い出していた...。

苦しみと悲しさに溢れた別れがマダ在った。けれど、愛しくも在る束の間の夢物語も在った。

忘れていたのは何故だろう。鍵をしていたのは何故だろう。

きっと、他の誰とも違った形の悲しさだったから。だからどう乗り越えていいのか解らないままだった。

みんなとの別れも、乗り越えたなんてカッコイイこと言えない。なのに...。

悲し過ぎる夢物語、あの時、そっちの選択肢があったなら...あの時、本当の姿で向き合ってたなら...

あっちを選択しても、そっちを選択しても、生きてアナタと過ごす事は無かったのかな...

アナタが逝ったあの日以来、アナタのことを反芻するのは3度目です。
あれから15年が経ちました。
遙か遠い世界にいるアナタは、今何を...
私は今も間違ったまま生きてしまってます...。


 
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