ドリトル先生と奇麗な薔薇園
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第九幕その一
第九幕 花びらによる演出
先生はこの日は植物園に動物の皆と一緒に行きました、そうして植物園の中にある薔薇園に入って薔薇達を見ましたが。
丁度薔薇にお水がやられてそのお水にです。
サンルームに入って来る日光が反射されて虹が見えました、動物の皆は薔薇だけでなくその虹も見て言うのでした。
「奇麗ね」
「薔薇だけでなく虹も見られるなんて」
「本当にそうね」
「こんなに奇麗なものないね」
「そうだね。奇麗だね」
先生もその虹を見て応えます。
「というかね」
「というか?」
「どうしたの、先生」
「うん、これはこの植物園の演出なんだ」
薔薇のところに虹が見えるそれはというのです。
「上のスプリンクラーからお水がやられるね」
「そしてそのお水にだね」
「日光が入って虹になる」
「お花と一緒に虹が見える」
「それがだね」
「そう、この植物園の演出なんだ」
それになっているというのです。
「奇麗なものだね」
「ううん、まさかね」
「薔薇と虹が一緒に観られるなんて」
「他のお花でもそうだよね」
「虹と一緒なんだね」
「それぞれのお花で観られるよ」
また答えた先生でした。
「百合でも菖蒲でもね」
「そして梅でも桃でも」
「そうなのね」
「勿論だよ、熱帯のお花でもだよ」
植物園のあらゆるお花でというのです。
「サンルームにあるお花ならね」
「いいね」
「じゃあここでね」
「今は薔薇と虹を観ましょう」
「とても奇麗だし」
「ええ、そうしましょう」
是非にとです、動物の皆も応えてです。
そうしてでした、皆は先生と一緒に虹が上に輝いている薔薇達を観て楽しむことにしました。その中で。
動物の皆は先生にこんなことも言いました。
「何時でも薔薇が観られて」
「青い薔薇だけじゃなくて様々な薔薇も観られて」
「そして虹も観られる」
「その薔薇達と一緒にね」
「うん、様々な技術が進歩してね」
そしてとです、先生はその皆に答えました。
「この通りだよ」
「僕達が今観ているものが出来たんだね」
「そうなんだね」
「そうだよ、科学を否定すると」
若しそうすればどうなるかもお話した先生でした。
「こうしたものも観られないよ」
「そうだよね」
「僕達は今素晴らしいものを観ているけれど」
「若し科学がなかったら」
「こうしたものも観られなかったね」
「科学だけじゃないけれどね」
この場を造り出している学問はというのです。
「それでもだよ」
「科学が駄目というなら」
「こんなものは出来ないね」
「サンルームや青い薔薇も」
「スプリンクラーで生み出される虹も」
「全部ないよ、科学を素晴らしい方向に使えば」
そうすれはというのです。
「こうしたものも観られてさらにね」
「素晴らしいものが観られるんだね」
「科学が進歩すれば」
「そうなるのよね」
「そうだよ、科学というかあらゆる学問も無闇に否定出来ない筈なんだ」
先生はこの持論を展開しました。
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