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レインボーロケット団襲来!〜愛の女神ルリと平和の女神リーリエ〜

作者:さき姫
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ミヅキVSアカギ

2階西側の探索を続けるミヅキ、ヨウ、トウヤは侵入を阻むしたっぱ達を退け先へ先へと進んでいた。そしてついにボスの一人が待ち構えている部屋にたどり着く。

 

「通ってよし!オレらが守ってるの本当のボスじゃないしさ」

 

「無愛想でカンジ悪いヤツがいるだけだよ?」

 

レインボーロケット団のボスの1人の部屋を守っているしたっぱ達がこう言い残す。ミヅキ、ヨウ、トウヤはこの部屋に入っていった。

 

「キミ達は……?みたところレインボーロケット団の人間ではなさそうだな」

 

青色の髪をした老け顔の男がミヅキ、ヨウ、トウヤに気付く。ミヅキは青色の髪をした老け顔の男に問い返す。

 

「あなたは?」

 

「私の名前はアカギ。キミ達からは何かを守りたい強い心を感じる……」

 

アカギはミヅキ、ヨウ、トウヤから何かを守りたいという強い心を感じとる。ミヅキはそんなアカギに怯まずに返す。

 

「ええ、私達には守りたい大切な人やポケモンがいるわ!ここに来たのだってこの城に捕らわれの身になっているリーリエとルリさんを助けに来たからだもの!」

 

「「そうロト───!!」」

 

「「ロトム!!」」

 

ミヅキがアカギに言葉を返した瞬間にミヅキのロトム図鑑とヨウのロトム図鑑が飛び出してくる。

 

「なんだ、その図鑑は……?」

 

アカギは飛び出してきたミヅキのロトム図鑑とヨウのロトム図鑑に思わず驚く。

 

「「ロト〜?」」

 

「ロトム図鑑は私とヨウを助けてくれるの!」

 

アカギはミヅキとロトム図鑑、ヨウとロトム図鑑の仲睦まじそうな様子に少なからずの興味を感じるも……。

 

「…………………そうか、お前も心を持つのか。だがもう遅すぎた……、私はもう止まれないのだ。今いる世界からも不完全で曖昧な心を消し去り!完全な世界にする!」

 

「心を……、消し去るですって…?……ふざけないで!心のない世界なんていう何もない空虚な世界なんてごめんだわ!人もポケモンも心があるからこそ過去、今、未来、全ての時間に生きている喜びを感じられるのよ!」

 

ミヅキはアカギのこの世界から心を消すという主張に怒りフルMAXだ。戦闘体制となったミヅキにアカギが詰め寄る。

 

「愚かな……、私の正義、誰にも邪魔はさせない」

 

ギンガ団のアカギが勝負をしかけてきた!

 

「いけ、ヘルガー」

 

「アシレーヌ!いっておいで!」

 

アカギはヘルガー、ミヅキはアシレーヌを繰り出す。

 

「ヘルガー、ヘドロばくだんだ」

 

「アシレーヌ、うたかたのアリア!」

 

ヘルガーのヘドロばくだんとアシレーヌのうたかたのアリアが互いにヒットする。毒タイプの技、ヘドロばくだんは水・フェアリータイプのアシレーヌに大ダメージで水タイプの技、うたかたのアリアは炎・悪タイプのヘルガーに大ダメージだ。

 

「ヘルゥ……」

 

くらったダメージは互いに大きいがアシレーヌのうたかたのアリアは技を繰り出すポケモンのタイプと一致しているのでダメージがさらに大きくなりヘルガーはダメージに耐えられずに戦闘不能となる。

 

「戻れヘルガー。いけ、ドンカラス」

 

アカギの二番手はドンカラスだ。

 

「ドンカラス、ゴットバード」

 

ドンカラスのゴットバードがきゅうしょにあたり先ほどのヘルガーのヘドロばくだんでダメージが蓄積していたアシレーヌは倒れてしまう。

 

「ゆっくり休んでね、アシレーヌ。次はあなたよ!トゲデマル!」

 

「ビ・リ・ビ・リィッ!!!!」

 

ミヅキの二番手のトゲデマルは電気・鋼タイプ。悪・飛行タイプのドンカラスに有利だ。

 

「トゲデマル!エレキフィールドで電気技の威力を上げてからのびりびりちくちくよ!」

 

「ビ〜リリ〜!!」

 

トゲデマルはエレキフィールドで自身の電気タイプの技の威力を上げ、そこからびりびりちくちくを放つ。

 

「ドンカラァ……」

 

元々ドンカラスにとってこうかばつぐんの電気技をエレキフィールドのアドバンテージがある中でくらえば飛行タイプのポケモンならまず耐えられるはずがない。ドンカラスは戦闘不能となる。

 

「ドンカラス、戻れ。ならばこいつだ、マニューラ」

 

「マニュマニュッ!」

 

アカギの三番手はマニューラだ。

 

「マニューラ、かわらわり」

 

マニューラのかわらわりがトゲデマルにヒットする。鋼タイプもあわせ持つトゲデマルにとってかくとうタイプの技、かわらわりは致命的なダメージだ。

 

「くっ……!トゲデマル!ミサイルばりよ!」

 

トゲデマルは虫タイプの技、ミサイルばりを放つ。悪・氷タイプのマニューラにこうかはばつぐんだ。

 

「もう一度かわらわりだ」

 

マニューラが再度かわらわりをし、トゲデマルのHPは0となる。

 

「ビリビリィ〜……」

 

「トゲデマル、お疲れ様。私の次はこの子よ!アマージョ!」

 

ミヅキの三番手はアマージョだ。

 

「アマージョ!とびひざげり!」

 

アマージョはとびひざげりを放つ。この技は命中すれば威力130の大技だが、外せば自分の最大HPの2分の1のダメージを自身が受けてしまうリスキーな技だが……。

 

「ニュラァ……」

 

とびひざげりはマニューラに命中し、マニューラは倒れる。悪・氷タイプのマニューラがかくとうタイプの技をくらって無事でいられるはずがない。

 

「戻れマニューラ。いけ、クロバット。クロスポイズンだ」

 

アカギの四番手、クロバットのクロスポイズンがアマージョにきゅうしょにあたる。草タイプのアマージョにとって毒タイプの技、クロスポイズンはこうかはばつぐんなのに加え、きゅうしょにあたった事もあり致命的なダメージだ。

 

「アマージョ、トロピカルキックよ!」

 

アマージョはトロピカルキックを繰り出す。この技は必ず相手のこうげきを下げる事が出来る。

 

「クロバット、シザークロス」

 

クロスポイズンからのおいうちのシザークロスでアマージョは倒れてしまう。

 

「アマージョ、ゆっくり休んで。私の次はこの子よ!カプ・テテフ!」

 

「カプゥーフフ!!」

 

「アローラ地方の守り神の一匹、カプ・テテフだと!?」

 

アカギはミヅキがアローラ地方の伝説のポケモン、カプ・テテフを持っている事に驚きを隠せない。

 

「カプ・テテフ、サイコキネシス!」

 

カプ・テテフのサイコキネシスがクロバットにヒットする。カプ・テテフの特性「サイコメイカー」により地面がサイコフィールド状態になった事でサイコキネシスの効果は倍増し、クロバットを戦闘不能にさせる。

 

「戻れクロバット。……そうか、カプ・テテフときたか。ならば私もそれにふさわしい最高の相手を用意しよう。いでよ!じかんポケモンディアルガ!!」

 

「グギュグバアッ!!」

 

アカギが繰り出した最後のポケモンはシンオウ地方の時間を司る伝説のポケモン、ディアルガだ。

 

「これがシンオウ地方の伝説のポケモン、ディアルガ……」

 

「………」

 

ヨウとトウヤはディアルガの存在感を肌で感じながら固唾を呑んでこの戦いを見守る。

 

「ラスターカノンだ、ディアルガ」

 

「テテ!?」

 

鋼タイプの技、ラスターカノンがエスパー・フェアリータイプのカプ・テテフにこうかばつぐんのダメージを与え、カプ・テテフは倒れてしまう。

 

「カプ・テテフ、よく頑張ったね。あとはこの子に任せて。いっておいで!ルナアーラ!」

 

「マヒナペーアッ!!!」

 

このルナアーラはヨウとミヅキがヨウのほしぐもちゃんことソルガレオと日輪の祭壇の裂け目から反転世界の日輪の湖に行った時、ヨウのほしぐもちゃんとどこからかやってきたルナアーラが交わった事で産まれたコスモッグをミヅキが育てて進化させたルナアーラだ。

 

「カプ・テテフに続いてルナアーラだと!?キミはいったい何者なんだ……」

 

アカギはアローラ地方の伝説のポケモンを2匹も従えているミヅキの存在に驚きを隠せない。

 

「いっけー!ルナアーラ!」

 

「マヒナペ!」

 

ミヅキが左右の腕で拳を作った瞬間、ミヅキの左腕にはめられたZパワーリングが光り、いないいないばあで相手を驚かすようなポーズをしたその瞬間───

 

 

ルナアーラはZパワーを身体にまとった!

ルナアーラが解き放つ全力のZワザ!

 

 

ムーンライトブラスター!!

 

 

ルナアーラのシャドーレイをZワザにした大技、ムーンライトブラスターがウルトラホールを開いてディアルガを異空間へと吸い込み、ルナアーラ自らも異空間へとディアルガを追撃し、周囲から放つ6本の月光レーザーをディアルガに照射しディアルガが倒れ、このバトル、ミヅキの勝利だ。

 

「なるほど、強い」

 

「やった!ミヅキの勝ちだ!!」

 

「ミヅキちゃん、よくやったよ」

 

ヨウとトウヤがミヅキに駆け寄りミヅキを労いミヅキのポケモン達を治療する。

 

「……なぜ、キミはポケモンと心を通わせる事が出来る?どうして心の繋がりを強さへと変える事が出来る?」

 

アカギはミヅキに問う。ミヅキのかわりにミヅキのロトム図鑑とヨウのロトム図鑑がアカギの問いに答える。

 

「分からないロト?ミヅキは、ポケモンみんなに優しいロト!」

 

「ヨウもポケモンみんなに優しいロト!」

 

ミヅキのロトム図鑑とヨウのロトム図鑑の答えにアカギは力の抜けた表情になる。

 

「……そうか……、安心しろ。ロトム達の世界には何もしない。……ミヅキ、キミにカギを渡しておこう」

 

ミヅキはアカギからギンガ団のカギを貰った。

 

「私の後ろにある壁の装置に使うがいい。2人の少女が捕らわれている部屋の扉が開くだろう」

 

「この壁の装置にこのカギを使うのね、分かったわ」

 

ミヅキは壁の装置にギンガ団のカギを使いルリとリーリエが捕らわれている部屋の仕掛けの一つを解除する。

 

「キミ達ともっと早く出会えていれば……、何か変わっただろうか」

 

「ではお前の身柄を確保させてもらう、ギンガ団のアカギ!」

 

トウヤがアカギの身柄を確保し三人はアカギの部屋を後にした─── 
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