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ドリトル先生と奇麗な薔薇園

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第七幕その八

「普通にお風呂に入るよ」
「そうするんだ」
「じゃあそれですっきりして」
「そうしてだね」
「また論文書いて」
「それで寝るんだ」
「そうするよ」
 先生はそう言って薔薇のお風呂ではなく普通のお風呂に入ってその後も論文を書きました、そして次の日にもです。
 研究室で論文を書いていましたがふとでした、皆にこんなことを言いました。
「少し外に出ようか」
「研究室を出てなの」
「外をお散歩するの」
「うん、今日の午前中は講義もないしね」
 時間はあるというのです。
「少し気分転換にね」
「論文行き詰ってるの?」
「何か困ってるの?」
「いや、あと少しで完成するよ」
 今書いている論文はというのです。
「それはね」
「じゃあ順調なんだ」
「順調に書けてるの」
「そうだよ、ただきりがよくなったから」
 書いているうえでというのです。
「それでね」
「これからなんだ」
「ちょっと気分転換を入れて」
「それであらためて書きたいってことね」
「そうだよ、ここはね」 
 先生が行こうと思う場所はといいますと。
「高等部のお庭に行こうか」
「ああ、あそこも奇麗だし」
「だからなのね」
「うん、あそこに行こうか」
 こう言ってです、そのうえで。
 先生は動物の皆と一緒にその高等部のお庭に行きました、するとそこにも奇麗な薔薇達が咲いていました。
 それで、です。先生は言いました。
「ここにも薔薇があるね」
「園芸部の子達が手入れしているそうね」
 ダブダブが言ってきました。
「高等部のね」
「随分奇麗にお手入れしているね」
 ホワイティもその咲き誇る薔薇達を見ています。
「歯も茎も整っているし」
「花壇だってね」
 老馬は薔薇園の傍にあるそちらを見ました。
「奇麗だしね」
「真面目に活動してるのね」
 このことがよくわかったポリネシアでした。
「この学園の高等部の園芸部は」
「チューリップだって奇麗だったし」
「この薔薇達にしても」
 チープサイドの家族もその薔薇達を見ています。
「お花だけじゃなくてね」
「全体が整っていてね」
「この整い具合は素敵だね」
 にこりとして言うチーチーでした。
「いや、本当に」
「お花が奇麗なだけじゃなくて」
 ここで言ったのはトートーでした。
「歯も茎も整えられてるね」
「傷んでいるお花も葉もなくて」
「本当に手入れがいいよ」
 オシツオサレツは二つの頭で観ています。
「毎日真面目に手入れしている」
「そのことがわかるね」
「そのせいか香りもいいし」
 ジップのお鼻ではとてもよくわかることです、他の生きもの達よりも。
「素敵な場所だね」
「ここに来てよかったね」
 最後にガブガブが言いました。
「気分転換に」
「そうだね、ただ大学じゃないからね」
 同じ八条学園の中にあってもです。 
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