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空に星が輝く様に

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355部分:第二十六話 聴かれたことその十二


第二十六話 聴かれたことその十二

 強い言葉に戻ってだ。こう三人に言うのだった。
「じゃあ今度ね」
「うん、今度ね」
「どうするの?それで」
「何かするの?」
「もうこうなったらよ」
 言葉にだ。今度は黒いものが混じっていた。だがこのことに星華と三人は気付いていない。そう、彼女達以外はである。
「徹底的にやってやるわよ」
「徹底的?」
「っていうと?」
「だからよ。何でもしてやるわよ」
 こう言うのである。
「もう何でもね」
「何でもって」
「具体的には?」
「学校にいられなく位のことしてやればいいのよ」
 この言葉が具体的に何を意味しているのか、話を聞いている椎名はすぐにわかった。トイレの中でその眉をぴくりと動かせる。
「それ位のことね」
「そうよね。あいつが学校にいられなくなったらね」
「その時はよね」
「そうなったらね」
 三人もだ。星華の言葉に頷きながらそれぞれ述べる。
「星華ちゃんのものよね」
「勝利は我が手に、よね」
「その通りよ。やるわよ」
 星華はその黒いものが混じっている言葉をまた口にした。
「とことんまでね」
「じゃあ私達も協力するわ」
「是非ね」
「星華ちゃんの為だしね」
 三人もその彼女を止めなかった。そうしてだった。
 こう口々に言ってだ。彼女を励ますのだった。
「やろう、こうなったらね」
「とことんまでよね」
「やってやろう」
「本当にね」
「有り難うね」56
 星華はその三人に対して例を述べた。そうしてだった。
 決意をあらたにしてだ。こう言った。
「じゃあこれからね」
「うん、やろうね」
「あいつをいられなくしてね」
「そして星華ちゃんが斉宮をね」
 四人で話をしていたのだった。彼女達はそのままトイレを出た。そしてであった。
 トイレの個室の中にいた椎名も出て来た。その手に携帯を持って。
 その携帯を見ながらだ。彼女は一人呟くのだった。
「つきぴーに何かするのだったら」
 表情はこの時も変わらない。しかしだった。
 その目を怒らせてだ。そうして言うのだった。
「絶対に許さない」
 こう呟いたうえで何気なくを装って月美のところに戻った。彼女はトイレのことなぞ全く知らずにだ。相変わらず服を見続けていた。
 その彼女のところに来てだ。そっと声をかけた。
「つきぴー」
「あっ、愛ちゃん」
 月美は彼女の言葉に応えて顔を向けた。そうして尋ねるのだった。
「おトイレはもう」
「終わった」
 こう答える椎名だった。
「それでだけれど」
「それで?」
「服、いいのあった?」
 月美に尋ねる。
「それは」
「ええと、それは」
「あったのならね」
「ええ」
「チェックするか買うかして帰ろう」
「百貨店出るの?」
「もう充分楽しんだから」
 こう言って真実を隠すのだった。そのうえでの言葉だった。
「だから」
「ううん、それだったら」
 月美は椎名の言葉に少し考える顔になってだ。そのうえで白いフードのあるコートを見た。そうしてそのうえでこう言うのだった。
 
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