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オズのガラスの猫

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第六幕その十一

「また」
「そう、凍らせずに魔法で固めたの」
「そういうことですね」
「オズの国には氷のお城もあるわ」
 そうしたものもあるというのです。
「魔法使いさんもそこからヒントを得てなの」
「お水の橋を造られたんですね」
「そうなの、面白い発想でしょ」
「はい」
 ナターシャはオズマに答えました。
「本当に」
「あの人ならではのね」
「そうですよね」
「ああした発想が出来るのがね」
「あの人なんですね」
「そうなの、あの人はマジシャンだったでしょ」
 手品師です。
「ミスター=ドラコに教えられる位の」
「最高の手品師ですよね」
「だから色々と面白い発想が出来るから」
「あの橋もですね」
「造られたのよ」
 氷の城をヒントとしてです。
「それが出来たのよ」
「そうなんですね」
「そしてね」
 さらにお話をするオズマでした。
「造ろうと思えばお水の城だって」
「出来ますね」
「ええ、そうでしょ」
「はい、お水の橋を造られるなら」
「今度造ってみようってお話もしてるの」
「魔法使いさんとですね」
「そうなの」
 まさにというのです。
「面白いでしょ」
「はい、確かに」
「あとガラスのお城なんてどうかしら」
 ここで言ってきたのはガラスの猫でした。
「それもいいわよね」
「それは貴女がガラスだから言うのよね」
「ええ、そうよ」
 その通りだとです、ガラスの猫はオズマに答えました。
「だから言うけれど」
「そうよね」
「どうかしら」
「それもいいわね」
「じゃあそのガラスのお城にはぬいぐるみを沢山入れましょう」
 今度はつぎはぎ娘が言ってきました。
「それでお城の中を飾りましょう」
「あんたと同じぬいぐるみでなの」
「そうしましょう」
「それもいいわね」
 ガラスの猫はつぎはぎ娘の言葉に乗り気でした。
「ガラスのお城の中も」
「そうでしょ」
「そしてーーです」
 チクタクも言ってきました。
「ゼンマイのーーおもちゃーーも」
「いいわね、もう何でも入れて」
 そしてと言うガラスの猫でした。
「楽しいお城にしましょう」
「そういうことでね」
「ガラスってのは何でも映し出すから」
 それでというのです。
「ぬいぐるみもおもちゃも全部映えるわよ」
「そうなるわね」
「そうーーですーーね」
 二人もガラスの猫に応えます。
「それーーでは」
「ガラスのお城を建てた時はね」
「そうして飾りましょう」
「いいわね、それも」
 オズマもそのお話を聞いて言いました。 
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