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どこまで大きいのか

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第二章

「そうですね」
「これがな、昔地球にはな」
「恐竜がいたのでしたね」
「そうだ、恐竜になるとな」
 長老はこの生物の話もするのだった。
「もうわし等よりも大きい種類もいたんだ」
「そうでしたか」
「相当に大きかったらしいな」
「恐竜のいる星はこの宇宙に他にありますね」
「ああ、しかしわし等の担当する星にはないからな」
「だからですね」
「わし等は知らないからな」
 恐竜をその目で見たことはないというのだ。
「だからこう言うが」
「そうですか」
「ああ、しかしな」
「恐竜はですね」
「かなり大きくてな」
 それでというのだ。
「襲われて怪我をする人がいたらしい」
「それは怖いですね」
「それで恐竜のずっと後に巨人が出たが」
「巨人。私達ですか」
「いやいや、ダイダラボッチという神様というかな」
「そんな巨人ですか」
「この巨人を見たご先祖様もいたんだが」
 長老はクラテリスにこの巨人の話もした。
「これがもっとな」
「恐竜より大きかったのですか」
「わし等を踏みつぶせる位だ」
「えっ・・・・・・」
 長老のその話にだ、クラテリスは思わず一瞬言葉を失った。そしてそのうえで長老に驚きから返ったうえで聞き返した。
「私達をですか」
「そうだ、地球の日本という国があるが」
「私とパートナーも何度も行っています」
 アルネブもというのだ。
「あの面白い国ですか」
「あの国の一番大きな湖があるな」
「琵琶湖ですね」
「あの湖はダイダラボッチの足跡という」
「あの大きな湖がですか」
 この話にだ、クラテリスは思わず絶句した。
「それはまた」
「信じられないな」
「とても」
「しかしな」
「そう言われていますか」
「しかもあの国で一番高い山はな」
「富士山ですね」
 クラテリスはまた名前を出した、先は湖で今度は山だったが日本の地名は長老より現在その国に行っている彼女の方が詳しかった。
「あの火山ですね」
「あの山に座ったという」
「あの高い山にですか」
「そうらしいな」
「一体どれだけの大きさですか」
 それはクラテリスにも想像出来ないまでだった。
「それでは私達なぞです」
「踏み潰されるな」
「はい、それも相手が気付かない位に」
 踏み潰したその方、ダイダラボッチがというのだ。
「大きいですね」
「それこそわし等は虫だ」
 ダイダラボッチと比べればだ。
「もうな」
「そうですね」
「そうした巨人もいたらしいな、地球には」
「宇宙にそこまで巨大な種族は」
「聞かないな」
「五十メートルや百メートルはあります」
 自分達の倍以上の大きさの種族の存在はクラテリスも知っている。
 しかしだ、そのダイダラボッチ位の大きさはだった。
「ですがそれでも」
「高さにして何キロだろうな」
「わかりません」
「そうだな、しかしな」
「かつての地球にはですね」
「そこまで大きな巨人がいたらしいな」
 長老も唸って言っていた、語る彼の方も衝撃を受けているのだ。 
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