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星屑を集めて

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第一章

                星屑を集めて
 その夜男の子は泣いていました、するとそこにです。
 男の子の前に黒く長い髪の毛をツインテールにしていて青と黄色のとても不思議な服を着た男の子が出てきてそうして男の子に尋ねてきました。
「君悲しいの?」
「うん、今凄くね」
 男の子は泣きながら答えました。
「大好きなお友達が怪我をして入院して」
「それで悲しくてだね」
「泣いてるの」
「だからこのお部屋には星屑が多いんだね」
「星屑?」
「うん、哀しみの星屑がね」
 それでというのです。
「沢山あるんだね」
「哀しみの星屑って」
「悲しみは哀しみとも書くからね」
「僕は今哀しみの星屑を出しているんだ」
「凄くね」
「そうなんだ、じゃあ君の哀しみの星屑を全部貰っていいかな」
 こう男の子に言ってきました。
「このアルネブ=メリディエスがね」
「ええと、アルネブ?」
「うん、アルネブでいいよ」
 呼び名はそれでというのです。
「それでね」
「そうなんだ」
「うん、それでね」
「うん、これからだね」
「君の哀しみの星屑を全部貰うね」
「貰ってどうするの?」
「決まってるじゃないか、君の哀しみを全部なくしてね」
 今のそれをというのです。
「それで明るくなってもらうんだよ」
「哀しみを全部なくして」
「僕は宇宙の皆の哀しみを全部取り払うお仕事をしているんだ」
「そうなんだ」
「それで宇宙の皆に笑顔になってもらうんだ」
「そうしたお仕事をしているんだ」
「そうだよ、それでね」
 男の子を見て言うのでした。
「君の哀しみもね」
「全部持って行って」
「その星屑は僕が哀しみを消して奇麗な星屑にして」
 哀しみではない普通の星屑にしてというのです。
「それでその星屑で宇宙に放って飾っているんだ」
「それが君のお仕事なんでね」
「そうだよ、じゃあいいね」
「いいね」
「それじゃあ」
「そう、それでね」
 そのうえでというのです。
「今から君の哀しみの星屑全部貰うね」
「そうして笑顔になって」
「星屑で宇宙を飾るからね」
「じゃあお願いするね」
 男の子もアルネブに頷いてです、そしてでした。 
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