転生とらぶる
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機動戦士ガンダム
2116話
「じゃあ、イザーク。後は任せた」
「ちょっ、おい、アクセル! 俺に押しつける気か!?」
「悪いな。俺はちょっとレモンに用事があるから、この辺で失礼するぞ」
そう言い、セイラとキャメロン姉妹、ハモン、ラル隊の何人かをイザークに押しつけると、影のゲートを使って姿を消す。
今の俺は特に急いでズム・シティでやるべき事もなかったので、ホワイトスターに戻ってきていた。
本来ならそう簡単に戻ってこられるような場所ではないのだが、サイド3を脱出する時にはシーマ艦隊が用意してあったパプア級に乗ってマハルから移動し、ある程度サイド3から離れたらいつものようにASRSとシステムXNを使っての転移で月まで容易に戻ってくる事が出来る。
パプア級の方は万が一にも見つからない事を考えて、その場に待機して貰っているが。
当然ただ待機して貰ってるのはシーマの部下達にも悪いと思うので、マハルに戻ったら俺が色々と料理をご馳走する事になっている。
連邦軍と戦争になっている以上、サイド3の食糧事情は以前よりも悪くなっている。
特にマハルは最貧のコロニーと言われている場所だけに、それこそ食料に苦労する事も珍しくはない。
そんなマハルに住んでいる者達にとって、俺が報酬代わりに渡す食料はかなり喜ばれる事になり……こういうつまらない事で艦を出させても、文句を言う奴は殆どいない。
いや、寧ろもっと頻繁に仕事を依頼してくれとすら言われてしまう。
ともあれ、俺はイザークにその場を任せると、次の瞬間には魔法球が設置されている魔法区画に姿を現す。
見張りをしているメギロートやバッタ、量産型Wといった者達が一瞬俺の方を見たが、すぐに俺が誰かを理解した為に、それ以上動くような事はない。
そうして魔法球の中に入ると……
「また、変わったな」
技術班が引き籠もっている魔法球の中は、以前に来た時と比べても結構な様変わりをしていた。
もっとも、魔法球の中と外の時差を考えれば、中の様子が変わるのはそうおかしな話ではないのかもしれないが、
「あら、アクセル。ホワイトスターに戻ってきてたの?」
そんな俺の姿を見つけ、マリューが声を掛けてきた。
「ああ、ジオン軍で使われているザクを入手したからな。技術班の方で色々と調べて貰おうと思って」
そう、これこそが今回俺がホワイトスターにやって来た、最大の理由だ。
北米に降下する地球降下作戦に俺が協力する謝礼として、シーマに用意して貰ったFS型のザク。
それを技術班に調べて貰う為にやって来たのだ。
出来ればFS型ではなくF型を入手出来れば最善だったのだが、幾らシーマであっても、そうほいほいとMSを入手する事は出来ない。
……いや、無理をすればもしかしたら可能かもしれないが、今の状況で無理をして貰うという必要は感じていなかったというのが正しい。
それに通常のザクは、それこそルナ・ジオンの建国が宣言されてジオンとの戦いになれば、幾らでも入手出来るだろうし。
「あら、本当に? 待ってる人が多かったのよ」
「……そうなのか? 性能的には、特に見るべきところはない機体だぞ?」
「それでもよ。ミノフスキー物理学だっけ? それを応用して作られた核融合炉の類は、私達にとって未知の技術だもの。未知の技術を知りたいと思うのは、技術者や科学者として当然でしょ」
「そういうものなのか。……まぁ、技術班の面々を思えば、そこまで不思議じゃないけど」
ただ、シャドウミラーでは核融合炉の上位互換たるプラズマ・ジェネレーターですら、既に時代遅れの技術となっている。
現在シャドウミラーでメインに使われているのは、ブラックホールエンジン。それと補助動力という意味で時流エンジンか。
つまり、核融合炉というのは二世代前の技術……より詳細に分類するのであれば、もっと前の世代の技術となる。
おまけに、ブラックホールエンジンの技術も技術班によって日々研究が積み重ねられていた。
……中には一定以上の出力を突破すると爆発するなんて失敗作も出来たりしているが、基本的にシャドウミラーの技術班は一般的に天才と呼ぶに相応しい面子が揃っている。
ぶっちゃけ、最初にOGs世界で入手したブラックホールエンジンと、現在シャドウミラーで使われているブラックホールエンジンでは、その性能は数世代……場合によってはもっと先を進んでいる代物だ。
そんな動力炉を普通に開発している技術班にとっても、ミノフスキー物理学をベースにして開発された核融合炉には興味を示すのだろう。
個人的には、寧ろニュータイプについて研究してくれると嬉しいんだが。
「とにかく、行きましょ。アクセルの乗ったMSというのを聞けば、技術班の他の面々もきっと興味津々よ?」
「言っておくけど、俺が使ったFS型は基本的にF型……通常のザクの中でも出来の良い機体をベースに改修した代物だぞ? 俺がいつも乗ってるような、特殊な機体じゃない」
「それでもよ。ほら、行くわよ。レモン達も呼べばすぐに来ると思うから」
「……そう言えば、レモンは何をしてるんだ?」
「ニーズヘッグの改修に決まってるでしょ。装甲とかを丸々全て新型のT-LINKフレームに取り替える必要があるんだから。正直なところ、普通に1から機体を設計するのよりはマシって程度なのよ?」
そう言われれば、俺も納得するしかないが……セイラによる、ルナ・ジオンの建国宣言の翌日には、ニーズヘッグでグラナダに攻め込む予定なのを考えると、出来るだけ早めに改修作業を終えて欲しいと思う。
「取り合えず、FS型を出すか。ただ、あまり時間がないぞ? 明日にはUC世界に戻る必要があるし」
「1日あれば、この魔法球の中なら十分よ」
自信に満ちた笑みを浮かべてマリューに引っ張られ、俺は技術班が使用している研究所の1つに入ってくる。
丁度そこでは、ウイングガンダムゼロカスタムとエピオン……スティングとアウルが乗る機体の改修をしているところだった。
「へぇ、エピオンの方はやっぱりビームライフルの類を持たせるのか」
「それはね。ヒートロッドとビームソードだけじゃ、W世界での戦いならどうにかなったかもしれないけど、シャドウミラーだと通用しないわ」
「……それは否定しない」
近接攻撃を得意としている者は、シャドウミラーの中にも大勢いる。
だが、そのような者達であっても、何らかの遠距離攻撃の手段は持っているのが普通なのだ。
もっとも、ニーズヘッグの尻尾のベースとなったヒートロッドは、射程距離がそれなりに広い。
それこそ、中距離戦にも対応出来るくらいの攻撃範囲を持つ。
だが、それでもやはり所詮中距離では遠距離に攻撃は届かないのだ。
ゼロシステム……いや、エピオンシステムだったか? あれは何人かが使ってみたけど、システムの方がパイロットの技量に追いつけなかったので既に解除してある。
シャドウミラーの幹部陣は基本的に一流どころか超一流すら超えた域にある者が殆どである以上、必要ないと判断したのだろう。
精霊の卵の連中ならゼロシステムもそれなりに効果的なのだが、実働班の候補生という位置にいる精霊の卵が、そのような楽な解決法を求めても、ちょっとな。
そう考えれば、量産型Wならゼロシステムにぴったりなような気がしないでもないんだが、自我がない分、あっさりとシステムに飲み込まれてしまうらしい。
結果として、格納庫の方にゼロシステムはしまいこまれる事になった訳だ。
「けど、エピオンはMA形態にもなれるのを考えると、迂闊にビームライフルの類を持たせる訳にもいかないだろ? ウイングゼロカスタムのように、ビームライフルをMAに組み込む事を前提にしているのなら、まだしも」
「その辺は、恐らく折り畳めるような長距離用の武装になるでしょうね。もしくは、ニーズヘッグの尻尾に使った技術を利用して先端からビームを放てるようにするか、ヒートロッドと一緒になっているシールドに、ブリッツみたいな感じでビーム兵器を付けるか……まだしっかりとは決まってないわ。ああ、でもニーズヘッグに使っている技術を応用して、輻射波動は使えるようにしてあるわよ」
「ウイングゼロカスタムの方は?」
エピオンは色々と改修が大変そうなのを理解し、その隣にあるウイングゼロカスタムに視線を向ける。
遠近両方に武器がバランス良く揃っているだけに、ウイングゼロカスタムはそこまで改修する必要がないのではないか。……そう思っての質問だったが、マリューは首を横に振る。
「そっちも結構改修は大きいわね。まず、動力炉をブラックホールエンジンに変えて、テスラ・ドライブの内蔵も必要だし、装甲や内部骨格とかも全てガンダニュウム合金を使ったPS装甲にする必要があるし、ツインバスターライフルはエネルギー充電式から、ブラックホールエンジンからエネルギーを流す仕様にする必要があるわ。それとエナジーウィングとウイングバインダーを干渉しないように設計する必要があるもの。そういう意味では、SEED世界のエネルギーをビームライフルとかに使う技術は結構役に立ってるわね。エピオンのビームソードもケーブルがなくなったし。もっとも、そのままだとブラックホールエンジンのエネルギーを流すには不足してたから、色々と改修してるけど」
「……まぁ、大変だというのは分かった。……ん?」
と、ウイングゼロカスタムとエピオンから少し離れた場所に、こちらもまた見覚えのあるMS……トールギスの姿がある事に気が付く。
W世界では最終的に綾子が乗っていたMSだが……見た感じ、改修作業待ちのようにも見えるな。
「マリュー、あれは?」
「ああ、トールギスね。綾子用に現在改修作業待ちしている機体よ。ウイングゼロカスタムのツインバスターライフルと、エピオンのヒートロッドを付け加える形で再設計する予定の機体」
ツインバスターライフルとヒートロッドを装備したトールギス?
え? それってもう知識も色々と朧になった俺でも、まだ何とか覚えている機体なんだが。
「トールギスⅢ?」
「は? 何でⅡを飛ばして、いきなりⅢになるの? というか、まだ名前は決まってないのよ」
「いや、トールギスⅢで頼む」
そう断言する俺に対し、マリューはじっと俺を見ていたが……やがて、呆れたように溜息を吐く。
「分かったわよ。ただし、綾子がそれでいいって言ったらだからね。まぁ、綾子はそこまで名前に拘りもないように見えたから、多分問題ないとは思うけど……それでも、綾子が嫌だって言ったら別の名前にするのよ?」
「ああ、それでいい。それで、当然トールギスⅢにもシャドウミラー用の標準装備は付けるんだろ? そっちの2機みたいに」
シャドウミラー用の標準装備。
それはテスラ・ドライブ、ブラックホールエンジン、エナジーウィング、フォールド通信装置、ASRSの5つだ。
ああ、でもガンダニュウム合金をベースにした、新型のPS装甲があるのを考えると、これからは6つになるのか。
「当然その辺りは標準装備よ」
「……ちなみに、この3機はともかく、同じW世界のアルトロンガンダムはどうなったんだ?」
五飛の乗っていたアルトロンガンダムは、その性能の低さからマクロス世界で起きた内乱に傭兵として出撃した際に、かなり苦戦したと聞いている。
元々五飛の能力も、W世界ならまだしも実働班の中では最下位だ。
プライドの高い五飛は、当然そんな状況であるのは許せずに必死に訓練を重ねているらしいが……それは他のパイロット達だって変わらない。
超一流、あるいはそれすらも超えた腕利きの揃っている実働班や幹部陣が、他の者達に負けないようにとお互いに厳しく競い合い、腕を磨きあっているのだ。
当然、そうなればお互いに技量は上がっていき……シャドウミラーのパイロットは全員が化け物染みた技量を持つ事になる。
他の世界での戦いは滅多にないので、その辺りは実感しにくいんだけどな。
ともあれ、そんな訳で五飛の操縦技術は現在実働班の中ではぶっちぎりに最下位だ。
正直な話、技術班で普段は研究ばかりしているにも関わらず、実働班の連中を含めても上位に位置するレモンって、まさに万能の天才と呼ぶべき人物だと思う。
そんな五飛だけに、シャドウミラーの機体としては性能が劣っているアルトロンガンダムでは色々と不味いという事で、改修するという事に決まった筈だったが……
「そっちはまだよ。五飛との話し合いでまだ色々と決まってないもの」
マリューの様子を見る限りだと、どうやら五飛が色々とごねてでもいるらしい。
まぁ、五飛は気難しい性格をしているからな。改修案についても素直に頷くような事はないだろう。
取りあえず、さっきマリューに言ったようにシャドウミラー6点セットは必須だろうが。
特にアルトロンガンダムは空を飛べないという、シャドウミラーの機体としては致命的な弱点を持っている。
そうである以上、テスラ・ドライブの搭載は必須だ。
そんな風に思いつつ、俺はマリューに促されるままに空間倉庫に収納してあったFS型……ついでに、以前ズム・シティの基地から盗んだワッパを出すのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1435
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