ピーターラビットのお話
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第二章
「また別のものだよ」
「じゃあ何かしら」
「麦に似てるけれど」
「別のものみたいだし」
「わからないね、ただお水の中には虫が沢山いて随分賑やかだね」
ピーターは植物がその中に置いているお水を見ました、見れば実際にそこにはアメンボやミズスマシその他のお水にいる虫達が一杯います。
その虫達を見てです、ピーターは言うのでした。
「見ているだけで楽しそうだよ」
「そうよね」
「この植物は私達は食べられそうにないけれど」
「お水の中は賑やかね」
妹達もお水の方を見て言いました。
「中に入ったら濡れるから入らないけれど」
「泥だらけになるでしょうし」
「それでも見ているだけで面白いわ」
「そうだね、この植物も何か面白そうだし」
ピーターはまたお水の中に植えられている植物達を見ました。
「麦畑とはまた違った場所だね」
「ええ、そうね」
「麦はこの植物よりもっと高いけれど」
「この植物も面白いわ」
「僕達が食べるものはない場所だけれど」
周りを見回すと本当にそうしたものはありません、お野菜やお豆といったものはお池みたいな場所の周りにはないです。
「ここはここでね」
「面白そうね」
「じゃあここは私達の新しい遊び場所にしましょう」
「そうしましょう」
「そうしようね、けれど何なのかな」
ピーターは今もその植物を見ています、そのうえで言うのでした。
「この植物は」
「麦じゃなかったら何かしら」
「麦に似ているけれど違うし」
「おかしな植物ね」
妹達もその植物を見て首を傾げさせるばかりです、ですがこの場所はピーター達森の生きもの達にとって新しい遊び場所の一つになりました。ですがそれでもです。
誰もお池の様な場所にある植物が何かわかりませんでした、それでピーターはまたそのお池の様な場所が一杯並んでいるそこで遊んでお家に帰ってからお母さんにその場所のことをお話しました。
「僕達が食べるものは何もないし人間達も僕達を見ても何もしないけれど」
「平和な場所なのね」
「うん、その植物を育てている人達はマクレガーさんとは違うんだ」
「貴方達を見ても何もしないのね」
「僕達がその植物を食べたりしないことを知ってるみたいなんだ」
「そうなのね」
「それでその植物は何かな」
ピーターはお母さんに尋ねました、お家の中でお茶を一緒に飲みながらそうしました。お父さんはまだお仕事に出ていて妹達はお昼寝中です。
「お母さんわかるから」
「ひょっとしてね」
お母さんは少し考えました、そうして自分の知識を辿ってからピーターにお話しました。
「貴方達が見ている植物はお米というものかしら」
「お米?」
「そうした植物もあるの。麦に似てるけれど」
それでもというのです。
「麦とはまた違ってパンやオートミールにせずに食べるの」
「そういうのがあるんだ」
「そう、お米の中にはお水の中で育てる種類もあるの」
「だからお池みたいな場所なんだ」
「そこは水田っていうの」
「ああ、お水だね」
「麦は畑にあるけれど田、田んぼっていうけれど」
この場所はといいますと。
「ここではお米を育てるのよ」
「それで人間達が食べるんだ」
「私達が住んでいるイギリスでは人間の主食はパンやオートミールでしょ」
「あとジャガイモだね」
「そう、麦をパンやオートミールにして食べるけれど」
それでもというのです。
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