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空に星が輝く様に

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280部分:第二十話 準備の中でその十


第二十話 準備の中でその十

「浴衣。夏に着たらよかったかしら」
「そうよね。浴衣ね」
「お祭りに行った時にね」
「着ればよかったよね」
「それ、失敗だったかも」
 こう言うのであった。
「やっぱり」
「まあね。彼氏に見せたらね」
「浴衣も効果あるしね」
「そうそう」
 どうして浴衣なのかはだ。三人もわかっていた。服は誰かに見せる為という部分の比重も高い。浴衣等は特にそうだからだ。
 それでだった。彼等は話すのであった。
「その彼氏にね」
「見せるべきだったわね」
「そうよね」
「失敗したかしら」
 またこう言う星華だった。実際に残念な顔になっている。
「ううん、悔やまれるわね」
「まあまあ。文化祭があるから」
「そこで取り戻せばいいじゃない」
「そうしよう」
「そうね」
 星華は三人の言葉に励まされそのうえで頷いた・
「それじゃあ。文化祭でね」
「気合入れていこうね」
「余計にね」
「もう一気に行く勢いで」
「わかったわ。本当にこの文化祭は」
 星華は意を決した顔になった。そうしてであった。
「勝負になるわね」
「よし、じゃあこの文化祭星華ちゃんは」
「想い人を見事ゲットして」
「最高の文化祭にするっと」
「ちょっと、言わないでよ」
 言われると困る彼女だった。顔を赤くさせる。
「それは」
「あはは、御免ね」
「許してね」
 星華はここで意を決したのだった。そうしてであった。
 文化祭の前の最後の部活を終えた。そしてその帰りだ。
「ふう、これで暫く終わりね」
「そうね」
「これでね」 
 部活の後の掃除をしながらだ。それで女子バスケ部の中で話をしていた。コートにモップをかけてそれで掃除にしているのだ。
「後は。文化祭かあ」
「泊まりになるけれど」
「この学校にね」
「どんなのかしらね」
「そうね」
 こう話しながら掃除をしてであった。
「はじめてだからわからないけれど」
「教室で皆寝るんでしょう?」
「そうそう、男子も女子もね」
「何か凄いことになりそうね」
「変なことする奴いないかしら」
 このことを心配する娘もいた。
「寝てる間に襲って来たりとか」
「そんな奴いたら許さないわよ」
「私もよ」
「私も」
 彼女達は次々に強い言葉を出す。
「ひっぱたいてやるから、そんな奴」
「ぎったんぎったんにしてね」
「もう足腰立たないまでにしてね」
「思い知らせてやればいいのよ」
「そうそう」
「そうよね」
 ここで星華も頷くのだった。
「そんな奴はね」
「星華気が強いからそういう奴許さないでしょ」
「そうでしょ」
「勿論よ」
 さも当然といった口調であった。
 
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