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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダム
  2104話

 模擬戦が終わり、リリー・マルレーンに戻ってきた俺達だったが……海兵隊の面々の俺を見る目が明らかに変わっていた。
 いやまぁ、海兵隊にとっては強さこそが全て……とは言わないが、大きな判断基準になる。
 だからこそ俺の力をその目で見て、俺が見かけ通りの存在ではないと判断したのだろう。
 シーマを撃破したというのも、結構大きい。

「で、どうだった?」
「……嫌味かい? 負けだよ、負け。完敗さね」

 そう言いながら、軍服に戻ったシーマは肩を竦める。
 現在俺達がいるのは、リリー・マルレーンにある客室の1つ。
 俺、セイラ、ラル、ハモン、クランプ、シーマ、コッセルの7人だけ。
 それ以外の面々は、交流会的な意味で宴会をしている。
 勿論宴会と言っても、このUC世界では重力制御技術の類が未熟なので、無重力の中での宴会だ。
 酒とかも、普通の入れ物ではなくスポーツ飲料とかを飲むような容器に入っており、それをストローで飲むといった形だ。
 ちなみに酒の肴として、適当に俺が空間倉庫の中にある干し肉とかそういうのを差し入れしておいた。
 海兵隊とラル隊。
 双方共に荒くれ者が揃っており、上からは毛嫌いされていたり、実力主義だったりと共通点は多いらしく、結構打ち解けているらしい。

「まぁ、俺の操縦技術というのもあるけど、何より機体の性能が違いすぎたからな」
「うむ。あれだけの機動、儂も驚いたわ」

 ラルが感心したように言ってくるが……さて、その機動ってのはどの機動の事なのやら。
 普通に考えれば、後衛の2小隊を片付けた後で後ろから追ってきたシーマと戦った時の奴か?
 そう思ったのはシーマも一緒だったらしく、ラルの言葉に頷きを返す。

「そうだね。正直なところ、あんな無茶な機動をして身体的に何の問題もないというのが、驚きだよ。……一応聞くけど、本当に何の問題もないんだね?」

 確認するように尋ねるシーマに、頷きを返す。

「ああ、その辺りは問題ない。機体の方も、あの程度では問題ないしな」
「……機体の性能が違いすぎる、か。その言葉を否定は出来ないね」

 シーマがしみじみと呟き、ラルやクランプといった面々もそれに頷く。
 そうして、何やら意味ありげに視線を交わすラルとシーマ。
 何だか、この2人は何気に意気投合していないか?
 エデンで会った時は、コロニー落としの件もあってお互いに結構険悪だった筈だが。

「言っておくけど、今回ミロンガ改が使った武器は、かなり限定されてるからな? 本来なら、エナジーウィング……背中から生えている光の翼のエネルギーを使って、広範囲に刃状のエネルギーを射出するとか、S-11という戦術核並の威力を持つミサイルとかも所有している。模擬戦のプログラムの方で上手く処理出来るとは思わなかったから、今回は使わなかったが」

 更には、切り札としてリミッター解除という奥の手も存在している。

「……本当かい? いや、アクセルの様子を見れば、本気なんだろうね。それにしても……シャドウミラーというのは、そこまで強力なMSを持ってるのかい」
「儂がホワイトスター……シャドウミラーの本拠地に行って乗ってみたが、その時に乗った機体は、そこまで強力ではなかった。ジンという機体は、それこそバッテリーで動いているだけあってパワーもそこまでではないし、ザク以上に戦闘に対する時間制限がある。ジンが3機から5機でザク1機分といったところか」
「それはまた……アクセルの機体に比べると、随分と弱いね」
「俺は仮にもシャドウミラーの代表だからな。そんな俺の乗る機体が、ジンみたいな機体な訳がないだろ。……いや、個人的にはジンのフォルムは好きなんだけどな」
「だが、ジンはともかくストライクダガーだったか? あの機体はビーム兵器があるだけに、今のこの世界にとってはかなりの強みを持つ」

 ラルの言葉に、シーマとコッセルが強い視線をこちらに向けてくる。

「新国家だったかい。その国には、青い巨星が言うビーム兵器を使えるMSが配備されるのかい?」
「多分、そうだろうな。ただ……もっと強いMSはあるが、恐らくその類は配備する事はない」
「……何でだい?」
「俺達がこの世界に来た理由の1つに、この世界特有の技術を欲しているというのがある。例えば、今で言うのならミノフスキー粒子やミノフスキー物理学を使った核融合炉とかか。だが、そんな世界に他の世界の技術を持ち込んだ場合、恐らく本来ならこの世界で発展する筈だった技術が発展しないという事にもなりかねない」

 ましてや、これは説明する事は出来ないが、俺とセイラが初めて接触した時に見た、アムロとシャアの小惑星落としの光景。
 迂闊にこの世界に俺達の技術を持ち込んだら、あれがもっと酷い光景にならないとも限らないのだ。
 ……もっとも、月を制圧した後にはリーブラ、バルジ、ジェネシス、ニヴルヘイムといった大規模破壊兵器を持つ機動要塞を配置するのだが。
 ただまぁ、それらは非常に厳しいセキュリティを用意してあり、バッタやメギロート、量産型Wといった戦力で守っているので、その技術が盗まれる心配は基本的にしなくてもいいだろうが。

「つまり、何だい? あたし達がお嬢ちゃんの建国とやらに協力しても、使用するMSはザクとかだけなのかい?」
「ラルに言った通り、最初はこっちからもMSを貸し出す。攻撃力という点に関して言えば、ビーム兵器を持っているから明らかにザクよりも上だと思っていい」

 ストライクダガーもバッテリーで動いているので、持久戦という事になればザクより劣るんだが。
 そういう意味だと、いっそザクに外部からエネルギーを充填するW世界のリーオー辺りのビーム兵器を貸した方がいいのかもしれないな。
 ビーム兵器はミロンガ改との模擬戦で見ているので、シーマの不機嫌さは若干収まる。
 それでも、結局は若干程度なのだが。

「あー……新国家の件が進んだら、MIP社に接触する事になっている。MIP社ならUC世界の企業だし、そこに新兵器を開発して貰うというのもありだと思わないか? 技術の類は制限するけど、資源の類であれば問題なく渡す事も出来るから」
「……まぁ、取りあえず今はその話で納得しておくとしようかね」

 そう言い、今度は模擬戦やミロンガ改の話になるのだが……その話が一段落したところで、ラルがシーマに何らかの目配せをする。
 それを見たシーマは小さく頷き、ラルが俺の方に視線を向けて口を開く。

「アクセル、実はシーマ艦隊は明日にでも地球に向けて移動を開始する。それで、出来ればお主にもそれに同行して貰いたい。頼めんか?」
「……は?」

 正直なところ、何を言っている? という視線をラルに返した俺は悪くないだろう。
 だが、ラルの俺を見る視線の中に冗談やからかいといった色はなく、いたって真面目にそう言っているのは明らかだ。

「一体、何がどうなってそんな事になるんだよ? 出来れば、その辺りの事情を詳しく教えて欲しいんだけど?」

 ラルに声を掛けながらシーマの方に視線を向けると、こちらも驚いている様子はない。
 コッセルの方は目を大きく見開いているのを見ると、こっちは事情を知らなかったのだろうが。

「勿論、事情は説明させて貰おう。……簡単に言えば、現在ジオンは地球降下作戦として、北米を占領しようとしている」
「……おい、まさかそれを俺に防げなんて、馬鹿な事は言わないよな?」
「さすがにそんな事は言わんよ。お主にやって貰いたい事は、幾つかある。北米に降下しようとするジオン軍を防ごうと、当然連邦軍もルナツーから艦隊を派遣してくる筈だ」

 ルナツー……というのは、地球のすぐ側にある連邦軍の宇宙要塞の1つだったな。
 資源採掘用の小惑星を要塞にしたっていう。
 宇宙では連敗続きの連邦軍にとって、最大の拠点と言ってもいい。
 ジオン軍にとっては目の上のたんこぶと呼ぶべき場所だが、ラルの話によれば、だからこそ連邦軍はかなりの戦力がガチガチに防御を固めているのだとか。

「ルナツーって、今は防衛を最優先にするとか言ってなかったか?」
「そうだ。だがオデッサに続いて地球降下作戦を続けるとなれば、ルナツーもそうは言ってられんだろよ。ちなみに、今回シーマ艦隊……どころか、ドズル・ザビの宇宙攻撃軍からも援軍が派遣される。地球攻撃軍は突撃機動軍の傘下にあると考えると、かなり珍しい出来事だな」
「まぁ、お兄ちゃんは末っ子を可愛がってるらしいからね。それだけに、妹との敵対心も置いておくんだろうさ」

 ラルの言葉に、シーマがからかうように告げる。

「で? 突撃機動軍と宇宙攻撃軍が揃うからって、何で俺が行く必要がある?」
「……前置きが長くなったな。ようは、その時にお前に会って貰いたい……そして、儂からの手紙を渡して欲しい者が集まる。また、それ以外にも今はまだそこまで有名ではないが、高い技量を持ったパイロットで尚且つ忠義に厚い者……ザビ家への忠義よりもスペースノイド全体について考えている者を……そして、ダイクン家に対しての強い忠誠心を持った者を、ルナ・ジオンに誘って貰いたいのだ」
「ちょっと待った。何故そこでダイクン家が出てくる? それも、ルナ・ジオン?」

 ラルの言葉に、シーマが不思議尋ねる。
 そう言えば、その辺はまだ言ってなかったか。
 ラルの方も色々と逸っていたのか、それとも最初からここでその説明をするつもりだったのか、どっちなのやら。
 ああ、でもミロンガ改の性能や俺の技量を見せつけたという事は、多分後者か?

「セイラ、そろそろいいんじゃないのか?」

 ラルの代わりにという訳ではないが、俺がセイラに向かってそう尋ねる。
 そんな俺の言葉に、セイラは小さく頷き……

「シーマ・ガラハウ中佐。改めて自己紹介させて貰います。私の名前は、セイラ・マス。ですが、10年前はこう呼ばれていました。アルテイシア・ソム・ダイクンと」
「……え?」

 セイラの言葉に、シーマにしては珍しく間の抜けた声を出す。
 いやまぁ、ダイクンに子供がいたというのはそれなりに知られている話ではあるが、だからとまさかその子供がこのような場所にいるとは、普通なら思えないだろう。
 それはコッセルもまた同様で、普段は厳つい顔がどこか間の抜けた顔になっていた。
 ギギギ、と顔を動かしたシーマの視線が向けられたのは、ラル。
 そうして数秒考え……やがて、納得するように小さく頷き、笑い声を上げる。

「あ、あははははははあは! な、なるほど。何だってあの青い巨星がこんなお嬢ちゃんに協力しているのかと思ったら……そういう事だったのかい!」
「うむ。シーマ中佐の考えている通りだ。アクセルと出会った姫様が儂に助けを求めてこられたのでな」
「あー……笑った、笑った。けど、幾らジオン・ズム・ダイクンの娘だからと言って、国を作るなんて戯言に協力して下さい、はいそうですかとはならないと思うけど……その辺の理由は聞かせてくれるかい? あたし達もその国……ルナ・ジオンだったか。それに協力するんだ。その辺を詳しく話して欲しいね。それと、ルナ・ジオンという名前から考えて、国は月に作るのかい?」
「正確には、月そのものをセイラの国にするという形になると思うがな」
「……へぇ、まぁ、その辺の話は後でゆっくり聞かせて貰うとして。何でまた、国作りなんて事を言い出したんだい?」

 そんなシーマの真剣な……相手を見通すような視線を受けつつも、セイラは一切怯む事なく口を開く。

「父が提唱した、ニュータイプという存在をご存じでしょうか?」
「ニュータイプ? 宇宙に適応した人類だとか何とか……まさか……」

 説明している途中で、セイラが何を言いたいのか分かったのだろう。シーマは数秒前までとはまた違った視線でセイラを見る。

「ええ、幸いなのか不幸なのか、偶然なのか必然なのかそれは分かりませんが……私はニュータイプとして覚醒しました。そして、時を見たのです。兄が……今はシャア・アズナブルと名乗っている兄が、コロニー落としのように小惑星を地上に落とそうとしている光景を。だからこそ、私は……」
「分かった。最後まで言わなくてもいい。あたしはあんたに……アルテイシアに協力する。それも全面的にだ」

 最後まで言わせなかったのは、やはりシーマの中にコロニー落としという行為に対して強いトラウマがあるからだろう。
 聞いた話によれば、催眠ガスだと言われたのがG2だかG3だかいう毒ガスで、シーマ率いる海兵隊のMSパイロットは何も知らないままに大量虐殺者の汚名を着せられたって話だし。
 それだけに、セイラの今の言葉には思うことがあったのだろう。

「ありがとうございます。シーマ・ガラハウ中佐。ラルと同じく、頼りにさせて貰います」
「ああ、任せな。……ただし、あたし達が協力するからには、しっかりとあたし達の居場所を、帰るべき故郷を作って貰うよ?」

 そう告げながら笑みを浮かべるシーマの表情は、普段のシーマ様と呼ばれて慕われている姐御的なものではなく、母性的な……マリューや千鶴を思わせる笑みだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:5
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1389 
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