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ドリトル先生と奇麗な薔薇園

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第三幕その十二

「お刺身だって食べるしね」
「あれいいよね」
「あんな美味しいお魚の食べ方ないわ」
「噂には聞いてたけれど」
「噂以上の美味しさで」
「そうだね、お酒にも合うしね」 
 このことも嬉しい先生でした。
「素敵な食べ方だよ」
「欧州にもカルパッチョあるけれど」
「昔のローマでも食べていたそうだし」
「それでもお刺身は日本ね」
「この国ならではだよ」
「僕もそう思うよ、ただね」
 ここで皆にこのこともお話した先生でした。
「お刺身は元々中国のお料理だからね」
「あっ、そうなんだ」
「あの国のお料理だったんだ」
「そうだったの」
「そうだよ、昔の中華料理は生ものも食べていたんだ」
 今と違ってというのです。
「火を多く使う様になったのは宋の時代からでね」
「それまではなの」
「お刺身食べてたの」
「中国でも」
「そうだったんだ」
「そうだったんだ、その宋の時代を書いた水滸伝でもね」
 この小説でもというのです。
「お刺身が出ていたしね」
「へえ、そうだったんだね」
「中国でもお刺身食べていたんだ」
「それで小説にもなんだね」
「食べる場面が出ているんだ」
「今も海岸の方では食べているし」
 そうしていてというのです。
「最近再び食べる様になったよ」
「ふうん、変わってきているんだ」
「中国でも」
「お刺身を食べるんだ」
「そうしてるの」
「そうだよ、それでね」
 さらにお話した先生でした。
「お刺身も最初はなんだ」
「中国からで」
「中国でも昔はお刺身食べていて」
「今また食べる様になった」
「そうなんだね」
「そういうことなんだ、じゃあまたね」
 先生は皆にまたお話しました。
「お刺身を食べよう、そしてね」
「今はね」
「お魚はムニエルね」
「それを食べましょう」
 動物の皆も応えます、そして。
 先生は笑顔で皆にこうも言いました。
「昨日のことと今日のことは僕にとっていいヒントになるかも知れないと思ったよ」
「ヒント?」
「植物園のことで?」
「そうだよ、最高のね」
 ここでも笑顔でした、先生は植物園の問題に光明を見出したのです。 
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