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ベル・クラネルが魔剣使いなのは間違っているだろうか

作者:黄泉姫
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6話

(ああ、どうしてこうなった……)

ベルの目の前には塔のような建物があった。
そこはロキ・ファミリアの拠点でありオラリオ内で1、2を争う高さを誇る『黄昏の館』である。何故、ベルがそんなとこにいるのと言うと。

『僕はこんなことは、望まない!』

ベルのその一言で発生していた魔力たちは消え去った。

『テメェっ!』
『こら、やめんか!ベート!』
『チッ』

吹き飛ばされたベートはベルへと再び掴み掛かろうとするがロキに止められた。

『今のは、風…?』
『え、あっはい。僕の魔剣たちには属性がありますから』
『ねぇ、ベル…。私と、戦って…くれる?』
『え?』

アイズのその一言を聞いてロキの瞳が一瞬怪しく光った。

『ええな!ベートを吹っ飛ばしたんや。こっちに非があるとは言え、ただで許すわけにはいかんな』

ロキの言葉にフィンは何かを察したのかそれに便乗する形で発言した。

『そうだね。ここは一つ、ベルくんに謝罪を含めてアイズと戦ってくれないかな?』
『えっ、え?』
『ああ、私も見てみたいかも!アイズと魔剣くんの戦い!』
『あら、私も見てみたいわね』
『ガハハ、良い試合になりそうじゃの』

他の幹部たちものって来た。

『あ、あの、ちょ…ちょっと待ってください!』
『なんや?なんか文句でもあるんか?』
『そうじゃなくて!エルフの人たちは嫌がると思うんですけど!?』

そう、今もこの話をしているなか多くのエルフから鋭い視線を向けられている。そんな自分が彼彼女たちの拠点に入って無事にすむわけがない。

『大丈夫やで。ウチとリヴェリアがそこんとはきちんとしおくからな』

こうしてなし崩しにベルとアイズの決闘が決まってしまった。帰った後、この事を帰ってきていたヘスティアに話したら雷が落ちたことは察せるだろう

「やぁ、ベルくん。来てくれたんだね、早速案内するよ」
「フィンさん、何故アイズさんは僕に決闘なんかを申し込んだか分かりますか?」
「一応、理解はしてるかな?まあ、戦って聞いてみれば良いよ」

フィンの案内のもと、アイズがいる中庭へと案内された。そしてその周りにはロキ・ファミリアのメンバーが全員集まっていた。

「それじゃあ、審判は僕が務めるよ。ルールは簡単、相手にただ敗けを認めさせれば良い。勿論、相手を死に至らしめる攻撃などは禁止だよ」

フィンが軽いルール説明を終えて、アイズは愛刀であるデスペレートを抜く。ベルも魔剣を使用する準備にはいる。

「始め!」
「魔剣、解放(アンロック) 祢々切丸!」
「目覚めよ (テンペスト)(エアリアル)

ベルは合図と共に魔剣を召喚、アイズは自身の魔法を発動した。

「なんや、あの武器。長すぎやろ」
「うむ、長い上にあまり重い訳でもなさそうじゃ」
「あれって東の方にあるカタナだよね」
「ええ、そうね。きちんと鞘まで付いているわ」

幹部のそれぞれが興味を示していた。(ベートは舌打ちをしただけ)
ベルは姿勢を低くし抜刀の構えをとる。

「行くよ」

先に動いたのはアイズだった。素早くベルに近づき剣を振るう。風がベルを襲おうとするが…。

「ハアっ!」

ベルが抜刀するとアイズの魔法より強めの風が発生してアイズの風を打ち消し、剣を弾く。

「なら、これで…!!」
「くっ!」

いくら魔剣が強くとも元々のステイタスの差が縮まったわけではない。故にそれなり、反応速度等が違うのだ。

「やはり、レベルの差までは埋められないみたいだね」
「そうみたいですね」

フィンの言葉に近くにいたレフィーヤが同意していた。
剣撃が続くが一方的にアイズが攻めているだけでベルは守るのに精一杯だった。

「ならっ!」

ベルは一旦距離をとり、祢々切丸をしまう。

「させない!」
解放(アンロック) 散華扇!」

呼び出したのは二つの鉄扇だった。アイズの攻撃を片方の鉄扇でいなし、もう片方で斬りかかる。だが、それよりも周りはあることに驚いていた。それは鉄扇が振るわれる度に周りの植物たちが枯れていったのだ。

「なんやあれ!?周りの植物たちの命を吸いとっておるんか!?」

ロキはあまりにも驚いていた。不老不死である自分でもこのような現象を見るのは初めてだからだ。
段々とベルも守るだけではなく攻め始めた。

「中々、上手に…つかうね」
「アハハ、褒めてくれてありがとうございます」

戦いの最中でありながらお互い話せるだけの余裕はあるようだ。

「でも…そろそろ決着つけよ?」
「そう、ですね」

ベルは距離をとり再び魔剣をしまい新しいものを呼び出す。

解放(アンロック) …」
「リル・ラファーガっ!」

アイズが自身の最大の技を繰り出す。その衝撃で土煙が発生し、辺りの視界は悪くなった。

「純神アイギス×ピュア」

そこにたっていたのはアイズの一撃必殺の技を受けながらも無傷でたっているベルの姿だった。 
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