ドリトル先生と奇麗な薔薇園
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第一幕その十一
「最高だよね」
「あっ、先生また日本酒だね」
「お酒も飲むんだね」
「それも日本のお酒をね」
「それを飲むんだね」
「そうだよ、飲んでね」
そうしてというのです。
「楽しむよ」
「いや、虫のことは気になるけれど」
それでもと言う王子でした、王子は今はお酒は飲んでいません。
「今は鮟鱇を楽しめるね」
「そうだね、じゃあ明日はね」
「植物園の園長さんとだね」
「お話することになるだろうね」
こう王子にお話しました。
「このことはもう頭に入れているよ」
「そうなんだね」
「うん、けれどそれは明日のことだしね」
「今僕達がどうこう出来ることじゃないからね」
「申し出てね、返事を頂くまでは」
明日にそうなるまではです。
「何も出来ないからね」
「じゃあ今はだね」
「食べてね」
鮟鱇鍋、とても美味しいそれをというのです。
「英気を養おう」
「それが一番だね」
「そうだよ、あん肝を食べてお酒も飲んで」
そうしてというのです。
「楽しもうね」
「是非ね、あとスズメバチのお話が出たけれど」
「あの虫だね」
「植物園にあの虫が入ってくることもあるね」
「その場合はすぐに駆除されているよ」
「危ないからだよね」
「うん、いつも巣が出来ないかチェックされてるしね」
スズメバチのその巣がです。
「そうしたことはね」
「ちゃんとだね」
「されてるよ」
そうしたことはしっかりと、というのです。
「人手が足りないといっても」
「その人手はそうしたことに回されているんだ」
「あれは出来たらとんでもないから」
植物園にスズメバチの巣が出来たりしたらです。
「だからね」
「いつもチェックしてるんだね」
「そうだよ、では今夜も飲んで食べて」
「そうしてだね」
「楽しもうね」
飲みつつ笑顔でお話した先生でした、そうして明日からのことに備えるのでした。
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