天才と呼ばれなくても
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第二章
「この動画ね」
「?これ国会か」
「国会じゃないか」
「与党と野党が言い合ってるな」
「議員さん同士がな」
「ほら、出てるじゃない」
瑞樹は友人達に嫌そうに話した。
「ここにね」
「ああ、野党の大阪出身のおばさん出てるな」
「運動家あがりの」
「このおばさん相変わらずだな」
「タレントあがりの白づくめの爬虫類みたいな顔したおばさんも出てるな」
見れば動画ではそうした女性議員達が喋っている、それも相手に対して上から目線で居丈高な調子で。
瑞樹は友人達に彼女達の動画を見せてそうして言うのだった。
「ほら、この人達ってあれじゃない」
「ああ、大阪のおばさんは前科あったな」
「昔逮捕されてたな」
「相手を疑惑の総合結社とか言ってな」
「自分も捕まったよな」
疑惑どころか確定だった。
「よくそれで平気な顔して出てるな」
「相変わらず他人責めるの好きだよな」
「東北の震災の時何かやったよな」
「あと怪しい団体と今でもつながりあるんだよな」
「また捕まる様なことしているんじゃないのか?」
「逮捕されているんだよ、この人」
瑞樹は友人達にこの事実を話した。
「しっかりとね、その白づくめの人も」
「一番じゃ駄目なんですかとかな」
「スパコンの予算削減で言ってたな」
「僕は確かに一番になったことはないよ」
それでもと言った瑞樹だった。
「けれどだよ」
「いつも一番目指してるよな」
「そうして努力してるよな」
「何でもな」
「学生時代もそうだったし今もだよ」
その通りだとだ、瑞樹も答えた。
「一番目指さないと結果は出ないよ」
「それなのにそんなこと言うとかな」
「よく言えたな」
「後ではやぶさが戻ってきて面子潰れたけれどな」
「その言葉撤回しないよな」
「この人も疑惑あるじゃない」
瑞樹はさらに指摘した。
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