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転生とらぶる

作者:青竹
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ペルソナ3
  2074話

「んん……」

 そんな声が耳元で聞こえ、俺の意識は浮上していく。
 そうして目を覚ませば……俺の横にはシェリルが一糸纏わぬ姿で、その白い肌と魅惑的な裸体を露わにしている。
 それこそ、マクロス世界にいるシェリルのファンが見れば、どう反応するか……
 いや、別にシェリルのファンではなくても、シェリル程の美人であれば、誰であっても目を奪われる事になるのは間違いない。
 もっとも、この巨大なベッドの上には、他にも俺の恋人達の姿があったが。
 ただ、新しく恋人になったゆかりと美鶴の姿はない。
 あの2人はまだホワイトスターに住んでいる訳ではなく、ペルソナ世界の方に生活の基盤があるからだ。
 ……まぁ、将来的にはこっちに引っ越してくると、そう言っていたが。
 ともあれ、そんな感じで……10ヶ月ぶりに夜を一緒にした結果、それこそ朝方まで頑張る事になってしまった。
 うん、何だかんだと俺も色々と溜まってたんだろうな。
 現在は俺の隣で眠っているシェリルも含めて、全員が疲れ切って眠っている。
 ペルソナ世界で入手したハイレグアーマーの効果がここまでとは、ちょっと驚いた。
 出来ればタルタロスがまだあった時に、全員分のハイレグアーマーを手に入れておきたかったんだよな。
 ちなみに、外見だけ一緒に作った物をどこかに注文するという事も考えたのだが……それだと、結局のところコスプレ以外のなにものでもない。
 ハイレグアーマーは、あくまでも本当に防具として使える代物であって、コスプレではないのだ。……まぁ、色々と異論はあるかもしれないが、少なくても俺はそう思っている。
 それだけに……それだけに、タルタロスの中で結局残りの人数分全てを見つける事が出来なかったのは、痛かった。
 寝惚けた頭でそんな事を考えながら、俺は時計に視線を向ける。
 そこに表示されているのは、午前9時。
 朝方まで頑張っていただけに、この時間になっても皆がまだ眠っているのは当然だろう。
 昨日のパーティの後なので、今日は臨時の休日という事にしてあるし。
 まぁ、エザリア率いる政治班のように、こっちの休日とは関係なく働かなければならない部署はあるだろうが。
 ……そういう感じだと、あやかと千鶴の2人はどうすればいいんだろうな。
 取りあえず、疲れ切っている今の状態で起こすのは可哀想だろうと判断して、眠らせたままにしてベッドから出る。
 そうして風呂に入って昨夜の臭いやら色々な液体やらをお湯で流し、リビングにやってくると……そこには既に誰の姿もなかった。
 もっとも、台所には朝食を作ったと思われる料理の跡や、食器が水の中に沈められていたので、ルリとラピスの2人はもう食事を済ませて学校に行ったのだろう。
 俺やレモン達の分の朝食がないのは……起きてこなかった事を暗に責められているような気がしないでもない。
 と、取りあえず……ペルソナ世界に行く前に、何か食べるとするか。
 武治は向こうで処理するから別にいいって言ってたけど、一応鳥海には顔を見せておいた方がいいだろうし。
 それに、アパートの解約の件もある。
 まぁ、こっちはこっちで荒垣が話を通しておくって言ってたから、放っておいても問題はないんだろうが……とにかく朝食が用意されていない以上、ペルソナ世界に行く前に何か食ってから行くか。
 そう判断し、俺は影のゲートで転移するのだった。





「へぇ、ここがペルソナ世界? 麻帆良とかと違って普通の世界ね」

 月光館学園の近くを歩きながら、明日菜が感心したように呟く。
 ……そう、明日菜が、だ。
 正直なところ、何で明日菜がここにいるのか、俺も納得出来ている訳ではない。
 超包子で朝食を食べて、そろそろペルソナ世界に行こうと思ったら、そこで偶然明日菜に遭遇したのだ。
 ちなみに、明日菜のことは以前神楽坂と名字で呼んでいたのだが、W世界に行く少し前くらいから、明日菜と名前で呼ぶように言われた。
 まぁ、会ってから何だかんだで結構長い。
 それだけの付き合いがあるのに、名字で呼ぶってのは……正直、どうかと思うしな。
 ともあれ、超包子で遭遇した明日菜は、今日は休みでやることがなかったらしい。
 いつもなら誰かと遊んだりするんだろうが……何だかんだと、昨日のパーティで皆が疲れて、まだ眠っていたらしい。
 そんな訳で、暇を持てあましていた明日菜は俺がペルソナ世界に向かうという話を聞き、暇だからという理由で一緒に来る事になった。
 いや、正直ペルソナ世界に来るだけなら特に問題はなかったのだが、どうせならって事で俺と一緒に行動しなくてもいいと思うんだが。

「まぁ、麻帆良は色々と特殊だからな」

 魔法先生とかが普通に噂されており……まして、その噂の方が大人しいなんてのは、色々と特殊な世界なのは間違いない。

「で、俺は一旦職員室に行くけど……明日菜はどうする?」
「私も一緒に行くわよ。1人でここに残されても、あまり面白くないし」
「……明日菜が来ると、色々と騒ぎになりそうなんだから、出来れば1人で行かせて欲しいんだけどな」

 そう言いつつも、明日菜が俺の言う事を聞くとは思っていない。
 まぁ……何だかんだと、明日菜が麻帆良以外の学校を見た事がなく、それに興味を持っているのは分かっている。
 また、俺が月光館学園に来るのは、多分今日が最後という事になるので、何か噂になっても、問題はないというのもあり……結局俺は、明日菜を連れたまま職員室に向かう。
 幸い、今は休み時間で、鳥海が職員室にいないという事もないだろう。
 ……もっとも……

「おいおいおいおい、ちょっと見ろよあれ。あれって2年のアクセルだよな!? 岳羽と桐条を恋人にしたとかいう、全男子生徒――女子生徒も一部含む――の敵の!」
「あ、ああ。間違いない。いや、けど……一緒に連れてるあの美人は誰だよ! おい、この辺にあんな美人がいたか!?」
「いる訳ねえって。つまり、あの美人は間違いなくアクセルの関係者って事になる!」
「きーっ! お姉さまに手を出しておきながら、それでもまだ足りないの!?」
「なんつーか……ああもう、なんつーか……なんつーかーっ!」
「げっ、嫉妬のあまり、錯乱したぞ。衛生兵、衛生へーいっ!」

 そんな声が周囲から思い切り聞こえ、同時にこれでもかと言わんばかりに嫉妬の視線が向けられる。

「ふふっ、ふふふ」

 そんな俺とは裏腹に、美人扱いされて嬉しそうに笑みを浮かべる明日菜。

「いや、お前……俺の恋人扱いされてるって分かってるのか?」
「……え?」

 どうやら、本当に都合の良いところしか聞いていなかったらしい。
 明日菜は恋人という言葉を理解し、次第に顔を赤く染めていく。

「おい、見ろよ。アクセルが少し囁いただけで、あんな年上の美人をメロメロにしたぞ。一体、どうなってるんだよ」

 そんな声も聞こえてくる。
 まぁ、明日菜も20代だしな。
 それに、中学生の時もそうだったが、明日菜の顔立ちは非常に整っている。
 年齢も上がり、今は少女ではなく女としての色気も漂わせ始めている。
 ……まぁ、夜の生活という点ではあやか達に劣ってるので、色気はあっても女の艶という点ではあやか達に遠く及ばないのだが……それでも、高校生の目から見れば、間違いなく極上の美人と言ってもいいだろう。

「ほら、行くぞ。ここでいつまでもこうしていれば、これ以上に人が集まってくるし」
「え? あ、ちょっ、アクセル!?」

 顔を赤くしている明日菜の手を、半ば強引に引っ張りながら校舎の中を進む。
 休み時間だからというのもあるが、やはり高校に私服を着ている者がいれば、当然のように目立つ。
 最初は美人だと言われていた明日菜も、俺の恋人扱いされていると知ってからは、照れで今までのような仕草は出来なくなってしまったらしい。
 それでも、明日菜にとって高校生活というのは色々と懐かしいものがあるようで、月光館学園の校舎を興味深そうに眺めつつ……やがて、職員室に到着した。
 職員室の扉を開けると、近くにいた何人かの教師が俺の方を見て……俺が私服姿であることに驚き、そして俺と一緒にいる明日菜に目を奪われる。
 まぁ、30代くらいの男の教師だし、明日菜に目を奪われるのは当然か。
 今が冬だから服装も大人しいが、もしこれで夏なら、男の教師の目にはもっと力が入っていたのは間違いない。
 そんな男の教師に気が付いたのか、周囲にいる他の教師達もこっちに視線を向けてくる。
 そんな視線をスルーしながら、俺は目的の人物の姿を探し……

「鳥海先生!」
「え? アルマー君? どうしたの!?」

 俺の担任の教師の鳥海が、俺を見て大きく目を見開く。
 そんな教師の方に、俺と……自然と一緒に来た明日菜も、近づいていく。

「学校を辞めるって話は聞いてますか?」
「ええ、理事長から聞いてるわ。てっきりもう、学校に来ないと思ってたんだけど……」
「まぁ、学校を辞めるんだし、世話になった鳥海先生には挨拶しておこうと思って」
「……そう。それで、その……そちらは?」

 鳥海の視線が明日菜に向けられる。
 一瞬、ほんの一瞬ではあったが、その視線に嫉妬が込められていたのは間違いない。
 まぁ、自分と同じ20代でも、明日菜と鳥海では色々と大きく違うしな。

「あー……一応俺の付き添いって事になる、のか?」
「はい。ちょうど時間があったので、アクセルが通っていた高校をちょっと見てみたくて」

 俺と接する態度ではなく、よそ行きの態度で答える明日菜。
 一瞬、鳥海と明日菜の間に火花が散ったような気がしないでもなかったが……まぁ、その辺りはどうでもいいか。

「そうですか。それで、アルマー君が学校を辞めるのは家庭の事情と聞いてたけど……」
「そうなりますね」

 ペルソナ世界からホワイトスターに……家に戻るのだから、一応家庭の事情と言っても決して間違いではない筈だ。

「転校生がたくさん来た1年だったけど、いなくなる生徒も多いのね」

 溜息を吐く鳥海と少し話し、一応挨拶を終えたという事で職員室を出る。
 ……職員室にいた独身の男の教師、中には既婚の男も含まれていたが、そんな面々からの嫉妬の視線が背中に突き刺さっていた。
 まぁ、明日菜はそれだけ目立っていたって事だろうな。

「アルマー!」
「……おう。お前も顔を出すと思ってたよ」

 職員室を出た瞬間、そこには友近と宮本の姿があった。
 少し離れた場所には、順平や有里、チドリ、アイギス、山岸、真田といった面々もいる。
 そして……当然のように、ゆかりと千鶴の姿も。
 そんな中で真っ先に声を掛けてきたのが友近だったのは、俺が誰と一緒にいるのが明日菜だからこそだろう。

「おい、アルマー、お前この美人のお姉さま、一体誰だよ。こんな美人がいるなら、俺に紹介してくれたって……お前、もしかしてあの2人と付き合ってるのに……」
「少し黙ってくれないか。私もその辺りを聞かせて貰いたい」
「ひっ!」

 美鶴の言葉に、俺に向かって文句を言おうとしていた――そして、あわよくば明日菜とお近づきになろうとしていた――友近は、黙り込む。
 一言で友近をやり込めた美鶴の隣には、ゆかりの姿もあった。

「さて、アクセル。これはどういう事なのかしら? 私が聞いたアクセルの恋人に、この人はいなかった筈だけど」
「え、あ、私は別にアクセルの恋人じゃないわよ。ただ、ちょっと興味があって、今日は用事がなかったら、一緒に来ただけで」

 ゆかりの言葉に、明日菜が慌てたようにそう告げた。
 ……寧ろ、ゆかりと美鶴の視線に気圧された、と言うべきか。

「ま、そういう訳だ。明日菜はちょっとこの……街を見てみたいって事で、連れて来ただけだよ」

 この世界と言いそうになったが、取りあえずそれは誤魔化しておく。
 それに再度ゆかりが何かを言おうとしたが……チャイムが周囲に響き、次の授業が始まるという事で、ゆかりを含めて全員が俺と短く言葉を交わした上で戻っていくのだった。





「え? ここにアクセルが住んでたの!?」

 俺が借りていたアパートを見て、明日菜が驚愕の声を上げる。
 ……まぁ、築数十年って感じのアパートだしな。
 ちなみに、ここの大家には既に挨拶をしてきた。
 多く貰った家賃の分を返すと言ってきた辺り……何だかんだと、荒垣から紹介されただけの人物の事はあるのだろう。
 もっとも、色々と無茶を言ったので、返すといった分を受け取る事はなかったが。

「ああ。このアパートは色々と訳ありの奴が多くてな。当時は戸籍とかがこの世界になかった俺にとって、丁度良い場所だった。……入るぞ」

 そう言い、明日菜を連れて俺の部屋に入る。
 ホワイトスターにある俺の家とは、比べものにならないだけの小さい部屋。

「うわぁ……」

 明日菜の口から出る言葉を聞きながら、この世界に来てから買った物を次々と空間倉庫に入れていく。
 冷蔵庫の中は……まだ冬という事もあって、悪くなっている食材の類はない。
 ふむ、材料はエリンギに生卵、それに出汁醤油に……うどんもあるな。
 よし。

「明日菜、折角だ。俺が手料理をご馳走してやるよ」
「え? アクセルの手料理……?」

 そんな風に驚いている明日菜を見ながら、鍋に水を入れてお湯を沸かし……俺がこの世界で一番多く作った、釜玉うどんを作るのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:5
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1389 
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