オズのトロット
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第十一幕その二
「そうして皆でいつも本当の自分を確かめよう」
「そうなったんですね」
「この国ではね」
「鏡の国だよ」
こう言ったのはモジャボロでした。
「この国はね」
「オズの国の中にある」
「鏡の国ですね」
「アリスにありましたけれど」
「ここは鏡の国なんですね」
「そうなんですね」
「そうだよ、鏡の国だよ」
まさにというのです。
「この国はね」
「それにアリスもね」
キャプテンはこの娘のことをお話しました。
「オズの国の住人でもあるからね」
「あの娘もですか?」
「オズの国の住人なんですか」
「イギリスにいましたけれど」
「今はですか」
「オズの国にいるんですか」
「あちこちの世界を回っている娘だけれどね」
不思議の国、そして鏡の国を巡っていました。この二つの冒険のことは世界中の人が知っていることです。
「それでもね」
「オズの国にいてですか」
「そうしてなんですね」
「今もあらゆる世界を行き来している」
「そうしてるんですね」
「あの娘も」
「そうなんだ、二つの旅の後ね」
それからのアリスはといいますと。
「大人になって結婚して子供も出来たけれどね」
「ずっとですね」
「子供心を忘れなかった」
「だからですね」
「オズの国に入ったんですね」
「そしてオズの国の住人になったんですね」
「そうなの、だからね」
アリスもいるからというのです、またトロットがお話しました。
「機会があったらね」
「アリスともお会いして」
「そうしてですね」
「一緒に冒険して」
「そしてですね」
「楽しめばいいですね」
「そうよ、それじゃあね」
これからはというのでした。
「その時のことも楽しみにして」
「今はですね」
「イクシー女王のところに行くんですね」
「これから」
「そうよ、じゃあ行きましょう」
笑顔で言ってです、そしてでした。
イクシーの国を進んでいきます、そうしつつです。
皆はお昼にはトロットが持っているテーブル掛けからお食事を出して食べます、今日は串カツを出すのですが。
串カツを食べつつです、トロットはこうしたことを言いました。
「これにキャベツがあるからね」
「よく合うよね」
キャプテンも応えます。
「串カツと」
「ええ、これは日本のお料理だけれど」
「そうそう、大阪のものらしいね」
日本のというのです。
「日本の西の街だね」
「貴方達が今いる神戸のすぐ近くだったわね」
トロットは五人にお顔を向けて聞きました、豚肉や牛肉の串カツだけでなくてうずらの卵や鶏肉、海老や烏賊や蛸や貝、ソーセージのものもあります。
「大阪は」
「はい、そうです」
その通りだとです、恵梨香が答えました。
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