オズのトロット
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第十幕その九
「言葉についても」
「皆普通に英語の読み書きが出来ている」
「オズの国自体にかかっている魔法でね」
「そうだったんですか」
「だから皆普通に喋られるの」
それぞれのお国にいるみたいにというのです。
「そうだったのよ」
「それは凄いことですね」
「オズの国ならではね」
「それじゃあ」
「このことについても安心してね」
そうしてとです、トロットはカルロスににこりと笑って言いました。
「遊んでいきましょう」
「今もですね」
「そう、恐竜さん達と一緒にね」
こうお話してそしてでした、皆で恐竜と仲良く遊んでノーランドの人達とも楽しくお喋りもしてでした。
皆は王宮で出された晩御飯も食べるのですがそのメニューはといいますと。
「あっ、これは」
「それぞれのお国のお料理だね」
「全部出てるね」
「それも全部」
「ちゃんと」
「うん、君達それぞれのお国をと思って」
五国のお料理を出したいと考えてというのです。
「出したんだ」
「そうなんですね」
「こうしてですね」
「僕達のお国のお料理をそれぞれですか」
「出してそしてですね」
「食べてもらいたくて」
「そうだよ、だから食べてね」
テーブルの上にはターキーのグリルに海老蒸し餃子、ブラジル料理のタブレサラというサラダにボルシチ、そしてざる蕎麦があります。その他にはハンバーガーや炒飯、フェイジョアーダ=コンプレッタやロシアの濃厚なサラダ、湯豆腐まであります。五人共それぞれのお国のお料理を見て喉をごくりと鳴らしました。
そのうえで、です。五人でバド王に言いました。
「いや、凄いですね」
「まさかこれだけ一杯あるなんて」
「どれを食べていいか迷います」
「本当に」
「それだけあります」
「好きなのを食べてね」
これがバド王の五人への返事でした。
「そうしてね」
「わかりました」
「それじゃあですね」
「好きなものを食べさせてもらいます」
「私達それぞれで」
「そうさせてもらいます」
「是非ね」
こう答えてでした、そのうえで。
五人も他の皆も五国のお料理を楽しく食べはじめました、モジャボロはブラジル料理のフェイジョアーダ=コンプレッタを食べて言いました。
「これ美味しいね」
「うん、面白い味だよ」
教授もそれを食べつつモジャボロに応えます。
「これはまた」
「そうだね、とてもね」
「こうしたお料理もあるのだね」
「ブラジル、そして外の世界のアメリカには」
「そして我々も食べられる」
「いいことだよ」
「他のお料理もいいね」
キャプテンは蒸し餃子を食べています。
「蒸し餃子はわし等も結構食べているけれど」
「そうよね、中華料理や和食はね」
「オズの国でも普通に食べられるね」
「フランス料理やイタリア料理も多くて」
「アジアだとその二国だね」
「ええ、私もよく食べるわ」
トロットにしてもです。
「和食や中華料理は」
「そうだね」
「こうしてね」
ざる蕎麦を食べつつ答えたトロットでした。
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