サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
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サトシ:「じゃあ、作戦を考えよう」
カツラ:「サトシ君は驚かないのかの?」
サトシ:「、、何がですか?」
カツラ:「シルフの上層部は皆、
カントーの元ジムリーダーじゃ。
もっと衝撃を受けると思ったんじゃが」
サトシ:「、、衝撃なら、
今まで十分受けてきました。
今さらこんな事でうろたえたりはしません」
ヒロシ:「それは俺も同じかな。
誰が相手だろうと、俺達は戦わなくちゃ
ならない、、。相手が知り合いだったと
しても」
マリナ:「それもそうね、、。まぁ、
1人は精神的ダメージが大きいみたいだけど」
タケシ:「エリカさん、、なんで、、
なんでエリカさんがこんな、、」ボソボソ
ヒカリ:「エリカ?」
サトシ:「送られて来た
情報によると、カントー新時代計画は
第4計画を達成した時点で、全てが
完成するんですよね?」
カツラ:「そうじゃな。人口が半分以下に
なると最早我々に勝ち目は無い。
もしその段階でシルフと対立したら、
奴らは回収した人々を戦闘に送り、
場合によっては人質として利用したり
するじゃろう」
ヒロシ:「今はその第4段階の最中。
つまり、シルフが提示した
5日間を過ぎる前に俺達が動かないと、
全部手遅れになるんだ」
サトシ:「5日以内か、、」
ヒロシ:「カツラさん、何か良い作戦は
思いつきました?」
カツラ:「ふむ、、。とにかく、
シルフが厳戒体制で警備してる今、
内部への潜入は無理じゃ。
そこで、先日開発した
雷神サンダーを使い、電磁パルス攻撃で
シルフに落雷を落とし電子回路をショートさせ
社内全体を混乱に落とす。
電子機器を使えなくなったシルフは
どこから攻撃されたのか察知出来ず、
上空の雷神サンダーに注意が逸れる。
そこで、ワシらの突入じゃ」
サトシ:「正面から突入するんですか?」
カツラ:「そうじゃ。当初の予定は
シルフに潜入して各階に皆を配置し、
電磁パルス攻撃を仕掛けると共に
内部からポケモン達の力を使って
ナツメの部屋を制圧するつもりじゃった」
マリナ:「でも、現に大好きクラブの組員が
捕まった事を考えれば、何かしらの
罠が仕掛けられていたのかも知れない。
原因が分からない以上、迂闊に潜入は
出来ないの」
ヒロシ:「なるほど。それで正面から
突入するって訳ですか」
タケシ:「でも、正面からの突入で
本当に大丈夫なんですか?相手の数は
俺達の約100倍なんですよ?
いくら電磁パルス攻撃を
仕掛けたとしても、、」
カツラ:「普通に戦うと考えればの。
じゃが、ワシらの働き次第によって、
500対5の状況を覆す事が出来るんじゃ。
、、何故じゃと思う?」
タケシ:「えっ、、」
カツラ:「それはの、、」
ヒロシ:「、、電磁パルス攻撃を仕掛けたら、
シルフはモンスターボールを使えない、、、」
タケシ:「何だって!?」
カツラ:「その通りじゃよ」
マリナ:「店長の話によると、
雷神サンダーが電磁パルス攻撃を行った後、
シルフの電力が復旧されるまでの時間は
およそ1時間。その間は、パソコンは勿論
モンスターボールも使えなくなるの」
カツラ:「つまり、雷神サンダーが
落雷を放つ1秒前にワシらがポケモンを
出しておれば、シルフを短時間で
制圧する事も可能じゃ。
電子機器とモンスターボールを
使えないのであれば、シルフは
ポケモンを出しているワシらを
攻撃出来ないからの」
タケシ:「そうか!それなら数に
関係なく戦う事が出来る!」
サトシ:「でも、相手は頭のキレる
ワタルさん達だ。もしこっちの
作戦を理解したなら、電力が復旧するまで
どこかに身を潜める可能性がある、、」
カツラ:「ふむ、サトシ君にしては鋭いの。
じゃが、そこも想定済みじゃ」
サトシ:「えっ」
カツラ:「作戦当日、ヒカリちゃんには
研究所に残ってもらい、立体映像を使って
あらかじめナツメを含む上層部と
ワタル達の動きを把握してもらう。
電波が遮断される前にナツメ達が
シルフ内に残っている事を確認出来さえ
すれば、作戦実行中はヒロシ君の
アークのテレパシーを使い奴らの居場所を
突き止める事が出来るからの」
サトシ:「ヒカリをここに?」
マリナ:「今のこの子じゃ戦力に
ならないでしょ?本当は私がここに残って
バックアップする予定だったけど」
ヒカリ:「ご主人様、、」
ヒロシ:「確かにそうだね」
カツラ:「という訳で、
頼むぞいヒカリちゃん」
ヒカリ:「はい」
カツラ:「雷神サンダーは当日、
コジロウ君に操縦してもらう。コジロウ君と
フブキ巡査、そしてジロウ君には作戦が
開始した後、現場へ向かうよう
伝えておいた。心強いじゃろ」
タケシ:「あとは俺達の覚悟次第って
事か、、」
カツラ:「という訳で、作戦は以上じゃ。
後は皆、自由にしとくれ」
作戦会議が終わると、カツラはいち早く
席を外し店長の元へ向かった。
タケシ:「3日後か、、。時間があるのか
無いのか分からないな、、」
ヒロシ:「うん、、。自由にしてくれ、、か」
サトシ:「、、ヒロシ、ちょっとアークを
貸してくれないか?」
ヒロシ:「アークを?」
サトシ:「、、ちょっと出かけてくる」
タケシ:「出かけるって、どこにだ?」
サトシ:「、、ちょっとな」
サトシはヒロシからアークを借り、
皆を残し研究所を出た。
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