ドリトル先生と和歌山の海と山
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第九幕その十一
「真言宗、天台宗を含めた密教では大日如来だけれどね」
「他の宗派ではそうとは限らないのね」
「他の如来様を重要視している宗派もある」
「そうなんだ」
「そう、お寺によっても違うしね」
宗派だけでなくというのです。
「不動明王を祀っているお寺もあるし他の仏様だったりするし」
「そこは色々なんだ」
「そういえば僕達も色々お寺に行ってるけれど」
「確かにお寺によって違うね」
「祀られている仏像は」
「それぞれで」
「そうなんだ、本当にね」
日本のお寺ではというのです。
「神社でそれぞれ祀られている神様hが違うのと一緒でね」
「何かややこしいね」
「もう聞いてるだけでわからなくなってきそう」
「宗派やお寺によって重要視している仏様が違う」
「そして神道ともまた違ってて」
「一緒になっている部分もあったりしてで」
「これを理解しないとね」
先生は大日如来の仏像を見ながら少し苦笑いになっていました。
「日本の宗教、そして日本のことはわからないよ」
「もう頭がこんがらがって」
「そうしてよね」
「訳がわからなくなって」
「混乱してしまうのね」
「うん、僕もそこがわかるまでに苦労したよ」
先生にしてもというのです。
「これまでね」
「いや、日本の宗教ってややこしいけれど」
「幾つもあってそれぞれ混ざっててね」
「それがわかりにくいけれど」
「お寺もだね」
「宗派もあって」
「色々違うのね」
「そうだよ、僕達が今いるのは密教の場所だからね」
仏教の中のです。
「そこを踏まえてね」
「今回っているんだね」
「そういうことね」
「大日如来が最高位の」
「そうした宗派をだね」
「そうなんだ、あと真言宗と天台宗でもね」
同じ密教でもというのです。
「やっぱり違うからね」
「同じ密教でもだね」
「宗派が違うと」
「それで」
「また違うことが多いんだよ」
同じ系列の教えでもというのです。
「プロテスタントでもそうだよね」
「ああ、キリスト教の中のね」
「同じ新教の方でもね」
「それぞれの宗派で違うわね」
「ルター派とカルヴァン派と国教会で」
「ピューリタン派もね」
「そう、むしろそれ以上にね」
プロテスタントの宗派の違い以上にというのです。
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