転生とらぶる
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ペルソナ3
2054話
「ん……」
ふと、耳にそんな声が入ってくると、意識が覚醒していく。
隣に感じた人の気配に視線を向けると、そこにいたのはゆかり。
一糸纏わぬ姿で、薄いシーツを身に纏い、ぐっすりと眠っていた。
そうして眠っているゆかりの身体中には赤い跡が……俺が吸い付いた跡が、無数に残っている。
見るからに情事の後といった感じのゆかりだったが、それは間違っていない。
時計を見ると、午前6時ちょっと前。
何だかんだと、数時間前まで嬌声を上げていたゆかりは完全に熟睡して深い眠りについているのだろう。
俺は隣で眠っているゆかりの髪を撫でながら、少しだけ反省する。
昨日レストランで食事を終え、このホテルにやって来たのは午後9時くらい。
当然この部屋に来てからすぐにゆかりを抱いたという訳ではなく、最初は2人で一緒に寄り添いながらクリスマスプレゼントの交換をしたりした。
そうして話をしているだけで時間がすぎていき……やがて俺とゆかりは交互にシャワーを浴び、そうしてベッドに入った。
……事の最中に影時間になったりしたが、ゆっくりと2人の時間を楽しめるという事で、ゆっくりとゆかりの身体を解していき……最終的に俺とゆかりは結ばれたのだ。
ただ、俺がこのペルソナ世界に来てからはずっと禁欲生活をしていた事も関係してか、ゆかりは初めてだというのに、痛みを殆ど感じる暇もなかったらしい。
それは良い事なのか、悪い事なのか。
一応かなりセーブしての行為だったのだが、初めてのゆかりにとっては、それでも刺激的……いや、刺激的すぎたらしい。
結局数時間前に体力の限界が来て、半ば気絶するように眠ってしまった。
「本当なら、抱くにしても高校を卒業するまでは待つつもりだったんだけどな」
ゆかりの髪を撫でながら、呟く。
一応、今日は学校があるんだが……ゆかりの状況を見る限り、今日学校に出席するのは恐らく不可能に近いだろう。
まぁ、そろそろ冬休みだし、期末テストも終わっている。
今日1日くらいは、休んでも問題ない筈だ。
幸いこの部屋のチェックアウトは午前10時だから、まだそれなりに時間的な余裕はあるしな。
「ん……アクセル……」
髪を撫でていたゆかりの口から俺の名前が出て、もしかして目が覚めたのか? と一瞬思ったが、視線を向けるとゆかりはまだ眠っている。
どうやら、寝言で俺の名前を言ったらしい。
一体、どんな夢を見ているのやら。
取りあえず、午前9時くらいになったら、起こした方がいいだろうな。
チェックアウトするにも、昨日はゆかりを抱いた後にそのまま寝たので、色々と身体に汚れがついている。
シャワーを浴びたり風呂に入ったりすれば、キスマークも多少は薄くなるだろうし。
そんな風に考えている間に、再び眠くなってきて……俺の意識は再び闇の中に沈んでいくのだった。
「アクセル、そろそろ起きない?」
「……ん?」
そんな声が聞こえ、意識が再び浮上してくる。
そうして目が覚めれば、視線の先にいたのは嬉しそうに笑っているゆかりの姿。
……ただ、当然のように一糸纏わぬ姿のままだ。
時計を見ると、午前9時すぎ。
どうやら、あれから3時間近く眠ってしまったらしい。
「……身体の方は、大丈夫か?」
「寝起きで、いきなりそういう事を聞く? ……全く。大丈夫よ。初めては痛いってよく聞くけど、そういう痛みも殆どなかったし」
「そうか。それは何よりだ」
「あのね……あーっもう。本当に、何て言えばいいのかしら。全く……クリスマスに恋人と結ばれるってのはロマンチックだったけど、まさか抱かれて気絶するまで責められるんて思わなかったわよ、馬鹿。バカ。ばーか」
わざわざ、馬鹿という言葉の発音を変えながら言うゆかりだったが、その顔に責める色はない。
寧ろ照れ隠しにそう言っているというのが分かるだけに、ベッドのすぐ近くで俺を見ているゆかりの身体を抱き寄せる。
高校生の平均以上の大きさを持つ双丘が、俺の身体で押し潰されるその感触は、えもいえぬ幸せをもたらしてくれた。
「きゃっ、ちょっ、ちょっといきなり何するのよ。全く、このケダモノ! 時間を見なさいってば。もうそんな事をしてる時間はないんだから。ていうか、昨日あれだけしたのに、また元気になってるってどういう事よ!」
そう叫ぶゆかりを抱え上げ、俺はゆかりと共に風呂に入るのだった。
……まぁ、その途中で折角洗ったのにまた洗わなくてはならなくなったのは、自然の摂理というものだろう。
ともあれ、風呂から上がって着替えれば、もう少しで午前10時になりそうな頃合い。
さすがにこれ以上はゆかりとイチャつく暇もなく、ホテルからのチェックアウトをすませる。
俺もゆかりも、昨日ホテルに入った時と全く同じ格好だ。
違うところは、ゆかりの首に俺がクリスマスプレゼントとして送ったネックレスがある事だろう。
ちなみに俺がゆかりから貰ったクリスマスプレゼントは、紅茶のカップ。
俺はその辺を詳しく知らないが、どこぞの有名ブランドの物らしい。
普通の女子高生が買うにしてはかなり高い値段だったが……俺達の場合、タルタロスや桐条グループとの取引で相当な額を稼いでいるんだよな。
だからこそ、懐的な余裕という意味では普通の高校生とは比べものにならないだけの余裕がある。
高校生が数百万単位で自由に出来る金があるというのは……まぁ、世の中には数千万単位の金を自由に出来る高校生もいるのだろうが、そういうのはほんの少数だ。
そういう意味では、俺とゆかりは恵まれていると言ってもいいだろう。
……ちなみにコロマルにも多少の金が出てるんだが、それは俺が預かっている。
コロマルの餌代とかボールとかの玩具を買う金に使っている。
ともあれ、そんな風に金を稼いでいる俺達だけに、ブランドものの紅茶のカップを買うという真似はゆかりにとって難しくなかったのだろう。
「こうして見ると、何か不思議な感じがするわね」
ホテルを出た後、すぐにゆかりを部屋まで送っていってもよかったのだが、もう少し2人で一緒にいたいというゆかりの言葉に、俺達は街中を歩いていた。
夜程ではないにしろ、イルミネーションは昼でもそれなりに綺麗に見える。
そんな中を、ゆかりは少しだけ面白そうに歩いていた。
「何がだ?」
「ほら、だって……本当なら私達、今頃は学校で授業を受けてる筈でしょ?」
「そうだな。今の時間なら……世界史か?」
「そんな時間に、こうして街中でデートしてるんだから。……それも、朝帰りで。何て言えばいいのかしら。現実感がない? うん、そんな感じ」
ゆかりの言いたい事も、一応分からないではない。
基本的にゆかりは真面目で、授業をサボったりするといった真似はしない。
だからこそ、今の状況にどこか不思議な感じがしているのだろう。
「不思議な感じか。……そういう意味だと、それこそ影時間とかがこれ以上ない程に不思議そうな感じがするような気もしないか?」
「それは……そう言われればそうかもしれないけど、影時間とこうやってデートしてるのは違うでしょ」
少しだけ呆れたように言うゆかり。
そんな風に街中を歩いていると、やがて公園を発見する。
……もっとも、日中であっても今日はクリスマスだ。
大学生と思われるカップルや、社会人、フリーター……中には俺達と同じく学校をサボっている高校生と思しき者達も、公園にあるベンチに座って恋人同士の甘い一時をすごしている。
公園の大きさに比べてベンチが多いのが若干不自然だが……もしかして、クリスマスだからこそ、ベンチを多めに置いたとかなのか?
まぁ、ポロニアンモールは商業施設だし、その辺りの事情を考えればそういう風にしてもおかしくはない。
恋人同士の雰囲気を盛り上げ、その結果として何らかの商品を売るという風に。
幸い、ベンチの中の幾つかは空いていたので、それに座る。
「私が言うのも何だけど、学生らしい人って、今日学校どうしたのかしらね」
「冬休み間近の今なら、別に無理に学校に行かなくてもいいと判断したんだろ。実際、最近は授業も息抜きに近い感じの奴が多かったし」
勿論ある程度普通に進んでいる授業もあるのだが、中には完全に自習としているような授業もある。
それだけに、別にサボっても問題はないと判断した者も多いのだろう。
「一度サボる事を覚えると、そのままそっちに慣れちゃいそうでちょっと怖いんだけどね」
笑みを浮かべつつ、ゆかりがそう言う。
そうして少しの間、俺とゆかりはベンチに座って話をする。
それは別に、影時間に関係のある話とかそういうものではなく、純粋に恋人としての会話だ。
……昨夜の件になると、ゆかりは頬を赤く染めて拗ねていたが。
「全く、美鶴先輩は私と違ってそっち関係にもあまり耐性がないんだからね。その辺は気をつけなさいよ。今日は折角のクリスマスなんだし、喧嘩別れなんかしないようにね」
「ああ、そうさせて貰うよ」
そんな俺達の会話が聞こえたのか、比較的近くにあったベンチに座っている大学生らしいカップルの男が、俺の方に驚愕の視線を向けてくる。
その気持ちも分からないではない。
こうして公園のベンチで明らかに恋人にしか見えないゆかりとイチャついているのに、その恋人から今夜別の女とデートをする時の注意をされているのだから。
そして当然のように男の方は、そんな風に羨ましい状況になっている俺に対し、嫉妬の視線を向けてくる。
「……つまり、そういう事か?」
俺はそんな男の視線を無視して、ゆかりにそう尋ねた。
ゆかりの今の言葉から考えると、それはつまり……今日のデート相手の美鶴が、昨日のゆかりのように俺に抱かれたいと……そう思っているように思えた。
だが、ゆかりはそんな俺の言葉に、思い切り腕を抓る事で返事とする。
「馬鹿っ! あのね、女の子にそんな事を言わせないでよ。それに、結局のところその辺を決めるのは私じゃなくて美鶴先輩なんだから。私はあくまでもお膳立てを整えただけ。アクセルが美鶴先輩に愛されてなければ、そのお膳立ても意味をなさないわ」
「分かったよ。まぁ、その辺りは意識しないで、普通にクリスマスデートを楽しんでくるさ」
「そうしなさい」
「……ちなみに、ゆかりは今夜どうするんだ?」
俺が美鶴とデートするという事は、当然のようにゆかりは俺と一緒にいない訳だ。
そうである以上、今夜はゆかりがどうするのか少し気になって尋ねる。
そんな俺の問いに、ゆかりは笑みを浮かべて口を開く。
「別に、1人寂しくクリスマス……なんて事はないから、安心しなさい。寮にいる友達とパーティをやる事になってるから。……まぁ、私の場合は昨日アクセルと一緒だった分、若干アウェイではあるんだけど」
「あー……なるほど」
つまり、寮に残っている恋人がいない連中とパーティをする訳か。
そりゃあ、そんな場所にゆかりが行けば、アウェイって感じになっても仕方がない。
「まぁ、別に恋人がいて今日のパーティに参加するのは、私だけじゃないけどね。私みたいにイブは恋人とデートして、25日は家族や友人と一緒にってのは、そこまで珍しい事じゃないし」
そういうゆかりの笑みは、寂しさとかそういうのはなく、今の状況を心の底から楽しんでいるというのは明らかだ。
……普通、自分で納得したつもりでも、自分以外に恋人がいるってのは色々と思うところがあってもおかしくないんだが……ゆかりはその辺り、しっかりと割り切っているように思える。
俺にとっては嬉しい事なんだが……
「正直なところ、ゆかりがこんなにあっさりと俺との関係を認めるとは思わなかったな。……色々と特殊だろ?」
ふと、そう呟く。
実際、恋人が10人以上おり、その全員と同棲しているという俺は、どこからどう見ても特殊……もっと悪く言えば異常だろう。
それこそ、普通ならそう簡単に受け入れられる筈もない。
だが……ゆかりは、そんな俺との関係を予想していたよりも早くに受け入れたのだ。
特にゆかりの場合、母親が男との関係で色々とあっただけに、余計に不思議だ。
「そうね。私も自分で不思議に思うわ。……けど、アクセルの事を知れば知るほど、それが不思議じゃないように思えるのよ。それに……その、アクセルの夜の貪欲さを考えると、正直私だけだと身体が保たないってのが十分に分かるもの。独占欲を発揮して、その結果身体が壊れるなんて事になったら、私だけじゃなくてアクセルも後悔するでしょ?」
「それは否定出来ないな」
実際、昨夜はかなり……いや、そんな言葉では表現出来ないくらいにセーブしても、結局ゆかりは最後には気絶するようにして眠ってしまったのだ。
ああいうのが続けば、どうなるか……そして、俺の理性のタガが外れたらどうなるか。
それは、考えるまでもないだろう。
「だから、私はアクセルを受け入れたの。……でも、今日はせめて美鶴先輩との待ち合わせまではアクセルを独占させて貰うから、そのつもりでね」
そう告げると、ゆかりはそっと唇を重ねるだけのキスをしてくるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1435
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1389
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