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オズのトロット

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第八幕その十二

「旅をしていくね」
「楽しみを歩いていく旅ですか」
「そうなるね」
「それがオズの国の旅ですね」
「そうなるね」
 キャプテンはカルロスに笑顔で答えました。
「スリルもあるけれどね」
「僕達はスリルは」
「なかったかな、君達は」
「これといってないですね」
「そういえばそうだね」
 キャプテンんも五人に応えました。
「君達はね」
「キャプテンや皆さんは違いましたよね」
「オズの国で結構危険な目にも遭ってますね」
「どうなるのかっていう」
「そうしたこともありましたね」
「冒険の中で」
「オズの国は本当に誰も死なないけれど」
 トロットはオズの国における絶対のことをお話しました。
「ドロシーが最初襲われたカリダも生きてるし」
「あの怖い生きものもですね」
「谷に落ちても死んでないですね」
「実は」
「そうなんですね」
「あの東や西の魔女もですか」
「あの二人の魔女も実はね」
 オズの国の住人だからです。
「死んでないのよ」
「今は何処かで大人しくしているよ」
 彼女達のことについてはモジャボロがお話しました。
「身体が元に戻ってからね」
「そうなんですね」
「そう、もう魔法は使えないし」
 かつて悪いことをする為に使っていたそれはです。
「今はオズの国の端の方でね」
「大人しくですか」
「暮らしているよ」
 そうしているというのです。
「もう何の力もないしね」
「じゃあ安心ですね」
「そうだよ、ノームも実は卵を受けると死にそうな激痛に襲われるけれど」
 かつてのノーム達はそうだったのです。
「死ななかったしね、彼等もオズの国の住人だから」
「あのラゲドー王は困った人でしたが」
「性格が一旦真っ白になってから奇麗な心になったしね」
 オズの国の住人本来の心になったのです。
「あの人が死刑にするとか言った時も」
「実はですか」
「死刑にはなっていなかったんだよ」
 そうだったというのです。
「痛い目にあわせただけでね」
「誰も死なない世界ですね」
「そして誰もが楽しめる世界なのだよ」
 教授はここでもこのことを言いました。
「だからだよ」
「はい、今からもですね」
「思う存分楽しもう」
 メリーランドのテーマパークをというのです。
「そうしよう」
「それじゃあ」
 こうお話してでした、皆はこの日のお昼までメリーランドのテーマパークを楽しみました、そうしてお昼御飯を食べてから次の目的地に向かうのでした。 
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